世界を救えと言われたOLはケモノになって勇者パーティーの聖職者を担う

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私は知らないニャ☆

第二十三話☆

エルフ長老カナ・オルサ
耳に特徴がなければただのおじいさん。
 
魔王ディズティア 
若い黒髪の少年にしか見えないが、角と羽。隠すきのない気迫がその存在を色濃く表している。

鍛治神へファイス 
大きな槌を常に手放さず、空いた手で常にひげを触るドワーフ。
 
妖精女王ディーナ・シー
常に冷めた目をする白銀の王。
 
邪神ジャガール
鍛え抜かれたジャガーの肉体に鎖を巻いた姿。
 
夢幻鐙戒神むげんとうかいしん
古風な鎧に身を隠す謎の存在。
 
魔王を倒した男(現ルスマーム領子爵)オオカ・ミライ
エルフの長老どうようただの年よりにしか見えない。年齢にそぐわぬほどすっきりとした背筋やその眼光を覗けば。
 
帝国議会議長トルミナ・オーズ
ただの人である。萎縮しあまり発言をしない。

ガーディアンズと称される集団はこの八名から構成されている。初会議の顔合わせは緊張走る空間であった。

「種族エルフを統括する種族長、カナ・オルサだ。一番長寿だからともあって取り仕切らせてもらうが不満はないな?」「えぇありませんよ。失礼、私は妖精の代表ディーナ・シーです」「流れで行くと俺か。魔王ディズティアだ!そこのルスマームとひと悶着があったものの今はこうして世界危機のために参列している」「鍛冶を生業にしているへファイスだ。俺が作ると市場が止まるなんて言われているから今はこうして神として選定にいる」

次の邪神ジャガールは何も語らずうなずくだけ。そのまま夢幻鐙戒神むげんとうかいしんも無言で、オオカ・ミライの番が回ってきた。

「魔王を倒したといえば聞こえはいいけど実際は戦略と知恵、魔王が生きているので察してくれ。オオカ・ミライだ」「トルミナ・オーズじゃ。この中では一番立場がないと思って居る」

初回会議は勇者パーティーに値する人の選定である。各種族より一名、もしくは資金的援助。一人当たり四名ほど推薦している状態で、健康状態や生まれの地などを加味して決めるのだ。
もう既に事故的に勇者の枠と巫女の枠と聖職者の枠は決まっている。本来なら今回の選定式で決めるのだが戦争でゴタゴタになっているうちに振り分けてしまったのだ。幸いなのは隠蔽が上手くいき聖職者と勇者は今日まで隠匿してきたが、巫女は夢幻鐙戒神むげんとうかいしんとのつながりが強すぎて隠蔽ができなかったのだ。

「エルフからはバースドールという青年をだそう。彼は賢い、若くから多くを学びエルフ界を知り尽くした。今ある考古から賢者に変えて貢献してもらいたい」

賢者の力は元の賢さにも起因する。そのためエルフであれば問題はないだろうと決定された。

「なら俺はミーヤかオルドを魔女で出したい。二人とも魔族の血が流れていて適性が高い、それに商人の出であれば他の面でも活躍できるだろう」「口をはさむようで悪いが私が推すティーベルのほうが適正があるぞ」「んだと?ちっせぇ羽虫が何したって変わらんだろ」「なんですって?」

「まぁまぁお二人とも落ち着いてください。妖精側の推すティーベルについての話を聞かせてもらえば」「ティーベルは妖精に稀な身体サイズを変える力があります。魔力についても妖精は空中から得れるので心配はありませんよ。ですが魔王様が羽虫に臆しているようなので付与師のほうを選択しますわ」

今にも吹っ切れそうな二人を差し置いてへファイスが鉄壁を所望。無事とはいいがたいが第一回はこれで収まった。
それから無事に選定の儀が国主導で執り行われ、各スキルを持った者たちが中間国へ招集されることとなった。
 
☆☆☆☆

あれから20回ほどの会合が行われた。

 「わしの推薦したバースドールは中々やるのぅ」「ほぅ?なら我が推薦したミーヤも魔術の腕がピカイチだぞ」

ガーディアンズは円卓を囲うように座りお茶をしている。これは毎日の事だ。

「我が子可愛さはいつも通りな事だな」「ふっ、推薦しなかった男にはわからないだろうな」「孫がだいぶ大きくなってきたからな。こっちいるより家に居たいんだよ」「かっかか!オオカも変わらんな」

ガーディアンズの仕事は勇者一行の監視管理に加え、色々な種族間トラブルの緩和がある。

「そういえば議会を開いてからもう20回くらいになるけどヘイティアはジャガール、カイナルはトルミナ、サナサナは夢幻鐙戒神だったよな。あんたらは三人に思い入れとかないのか?」「――――――――」「……」「わしは知らん事故的に決まったからな」

夢幻鐙戒神は喋らない、ジャガールは腕を組んで基本無言、トルミナに関しては議会にほとんど参加していない。

「なら種族間トラブルの緩和策についての方手伝ってくれよなぁー。コイツらずっと送り出した奴らの心配してるからさ」「コイツらって!私とて魔王の仕事がある、それにミーヤちゃんの働きを世界に広めれば獣人凄い!ってなるでしょっ」「ならない。第一魔王との戦争が終わって人間同士の戦争を起こした時に、獣人が加わった結果を考えてみろ!」

どの国も種族間の蟠りを解消したいと獣人を起用した結果、悲惨な現場が幾つもでき上がった。その溝は埋まりつつあるが一度植えられた恐怖がぬぐえることはない。

「ふん、私の推薦したティーベルこそが一番よ。妖精であることを明かしてまで仲間の危機を救ったのよ」「救ったて付与してるだけだろ」「なんですって!表に出なさい」「はは羽虫はおとなしくって、オオカなにしやがる!」「まったくあんたら二人はずっとこんな感じじゃな。寡黙なのもつまらんがうるさいのも困るぞ」

オオカに腕を掴まれじたばたする魔王。威厳もなにもない。その様子を皆が笑う。

「やれやれ。まぁそうだな、ん?ちょっと席を外すぞ」「なんだしょんべんか?おまえにも年を取ることがあったんだな」「まぁそんなところだ、野暮用もあるし今日はそのまま帰る」

魔王が帰り、順次その場を後にしていった。残ったのは邪神ジャガールとトルミナそれからカナ・オルサだけ。

「ふぅ、流石に二人とも喋らんのは心に悪いぞ」「はは悪いね。エルフのおじいちゃん」

空いた席に座る突然現れた少年。琥珀色の瞳に黄色い髪の毛。

「それで、そろそろわかったか?」「いやさっぱりじゃ。夢幻鐙戒神むげんとうかいしんが一番候補じゃな」「(何の話だ?オオカに貰ったメモ通り残ってみたが)」「うーむ、じゃがそれっぽい動きを誰も見せんからなぁ」

近くの茂みから気配を消して観察する魔王。腕を掴まれたとき手首に文字を書かれたのだ。ノコレアヤシイ会議としかなかったが。
しばらく観察していた魔王だが、特に進展も得れず会議は終わったようだ。少年がジャガールとトルミナを連れ去りオルサもやれやれと帰っていった。

「ちっ、世界の危機より先になにか不味いことが起きているんじゃないのか?」「そうじゃな。それより良く耐えたな、昔の主ならとびてておったろ」「?!なんだお前か驚かせるな。あんなの見せられたら黙ってみてるしかないだろ。知っているのは俺とお前だけか?」「そうじゃ。そもそもおかしいと思わんかったか?世界の危機に対抗するスキルがごたごた如きで誤付与されるなんて」

誤付与のうち、それらを統括するガーディアンは邪神ジャガール、トルミナ、夢幻鐙戒神むげんとうかいしんである。よくリンクが繋がり勝手に消える。夢幻鐙戒神むげんとうかいしんに終始無言の邪神ジャガール、どこか忙し気というより虚ろ気なトルミナ。

「何者かが関わって起こったとしか思えない。戦争時にはガーディアンズが決まっていたわけじゃ、最もガーディアンズのシステムに詳しいオルサがあっち側にいるのも相まって何か大きなことが裏で起こっている気がしてな」「杞憂じゃないな。確かに邪神ジャガール様は俺が若いころから色々とやってくれた、寡黙な方でもなかった。ガーディアンズになったからと思ったが、割と自由な組織だし」「ほかにも問題がある。誤付与のうち聖職者と勇者が未確認領域からの繋がりを感じる」

「それってなんだっけ」「神だ、それも名前を冠し多くの信仰を集めているのに実態が不明な存在達。邪神ジャガールなどが表としたら奴らは裏の存在だ」「オオカはなんで俺にこれを見せたんだ?」「お前くらいしか信用できる奴なんていないじゃろ?昨日の敵は今日の友ってなうちのがよく言うてたセリフじゃ」
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