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鬼のセンチネル
藤の共感覚
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「なっ…! 別に寝てない!!」
藤は押し倒された衝撃に耐えつつ、反論する。女となんか寝ていない。
「浅草に用があるとすれば、それしかないだろう?」
玖賀は悲しそうに笑った。口元に鋭い八重歯が見える。玖賀の指が藤の中に入ってきた。ぐりゅぐりゅと藤の強張った縁をほぐすかのように、玖賀は円を描いた。藤の縁周りが熱くなって、じんじんと熱を持ち始める。
「あっ……んっ……」
藤は布団を掴みながら喘いでいた。一度身体を許せば、二度目も三度目も一緒だと思っていた。だけども、玖賀が藤を抱く時はいつもの仏頂面じゃなくなる。頭痛や耳鳴りがしないからかいつも以上に表情が豊かだ。まぐわう時はいつも人間らしい表情に惹きつけられた。
「快楽は良きものだ。何もかも忘れられる。藤もそう思わぬか?」
気づけば、玖賀の指は二本へと増えている。縁をなぞるだけだった指は大きく中へと侵入していた。今度は何かを探り当てるかのように前進していく。
「思わぬのか」
玖賀は構ってもらえない寂しさからか藤のなかから、ずるり、と指を引き抜いた。排泄感が気持ちよく、未だ縁の周りや中がじんじんとして熱を持ち続けている。その熱に蓋をするかのように、また熱くて大きいものがあてがわれた。
やわらかくなった藤の中に侵入しようと硬いものが押し込まれてくる。玖賀の指よりも太くて長い圧迫感に押しつぶされそうになりながら、藤は短く息を吐いていた。
「んっ」
「ああっ……!!」
快楽に溺れた身体は藤を混乱させる。前を弄らなくても気持ち良くなれるし、興奮させられる。玖賀は藤の弱いところを把握していた。
「も、もう無理っ……身体がもたない」
藤は涙目になって玖賀に抱き付く。動きを規制させるための行為だが、玖賀は動き続けた。
「待って、お願い、待って……」
藤は懇願した。グチュグチュといやらしい音は止まらない。何度も腰を打ち付けられて、前立腺を超えて深いところまでくる。藤は声にならない喘ぎ声をあげた。怖いぐらいに気持ちが良い。
玖賀は藤の最奥で吐精した。藤も同じく吐精する。ほぼ潮に近い状態の精液は玖賀の着物を汚した。
「これで藤の共感覚は敏感になるだろう」
玖賀は満足したのか、ずるりと藤の中から陰茎を引き抜く。藤は排泄感にブルリと身体を震わせた。もう、鈴口からは何もでない。それなのにパクパクと開閉しているのが嫌でもわかる。
薄れていく意識の中、玖賀が素直に自分の気持ちを言えばいいじゃないか、と考えた。だが、その言葉はすぐに自分にも返ってくる。
――僕も一緒か。
玖賀に全てを打ち明けていない。事情を話すことは、自分の全てをさらけ出すこと。身体を許していても玖賀は信用できなかった。
「んっ……」
藤が起きれば、首に違和感があった。首に手をやると、革のような感触がする。
「あいつ、本当にやりやがった……」
藤は怒り、首輪を外そうとするが、鏡が無いのでうまく外せない。カリカリ、と爪で引っ掻くだけ。
「あのやろ……」
藤の怒りも露知らず、気持ちよさそうに隣でスヤスヤと寝ている玖賀をにらみつけた。
藤は押し倒された衝撃に耐えつつ、反論する。女となんか寝ていない。
「浅草に用があるとすれば、それしかないだろう?」
玖賀は悲しそうに笑った。口元に鋭い八重歯が見える。玖賀の指が藤の中に入ってきた。ぐりゅぐりゅと藤の強張った縁をほぐすかのように、玖賀は円を描いた。藤の縁周りが熱くなって、じんじんと熱を持ち始める。
「あっ……んっ……」
藤は布団を掴みながら喘いでいた。一度身体を許せば、二度目も三度目も一緒だと思っていた。だけども、玖賀が藤を抱く時はいつもの仏頂面じゃなくなる。頭痛や耳鳴りがしないからかいつも以上に表情が豊かだ。まぐわう時はいつも人間らしい表情に惹きつけられた。
「快楽は良きものだ。何もかも忘れられる。藤もそう思わぬか?」
気づけば、玖賀の指は二本へと増えている。縁をなぞるだけだった指は大きく中へと侵入していた。今度は何かを探り当てるかのように前進していく。
「思わぬのか」
玖賀は構ってもらえない寂しさからか藤のなかから、ずるり、と指を引き抜いた。排泄感が気持ちよく、未だ縁の周りや中がじんじんとして熱を持ち続けている。その熱に蓋をするかのように、また熱くて大きいものがあてがわれた。
やわらかくなった藤の中に侵入しようと硬いものが押し込まれてくる。玖賀の指よりも太くて長い圧迫感に押しつぶされそうになりながら、藤は短く息を吐いていた。
「んっ」
「ああっ……!!」
快楽に溺れた身体は藤を混乱させる。前を弄らなくても気持ち良くなれるし、興奮させられる。玖賀は藤の弱いところを把握していた。
「も、もう無理っ……身体がもたない」
藤は涙目になって玖賀に抱き付く。動きを規制させるための行為だが、玖賀は動き続けた。
「待って、お願い、待って……」
藤は懇願した。グチュグチュといやらしい音は止まらない。何度も腰を打ち付けられて、前立腺を超えて深いところまでくる。藤は声にならない喘ぎ声をあげた。怖いぐらいに気持ちが良い。
玖賀は藤の最奥で吐精した。藤も同じく吐精する。ほぼ潮に近い状態の精液は玖賀の着物を汚した。
「これで藤の共感覚は敏感になるだろう」
玖賀は満足したのか、ずるりと藤の中から陰茎を引き抜く。藤は排泄感にブルリと身体を震わせた。もう、鈴口からは何もでない。それなのにパクパクと開閉しているのが嫌でもわかる。
薄れていく意識の中、玖賀が素直に自分の気持ちを言えばいいじゃないか、と考えた。だが、その言葉はすぐに自分にも返ってくる。
――僕も一緒か。
玖賀に全てを打ち明けていない。事情を話すことは、自分の全てをさらけ出すこと。身体を許していても玖賀は信用できなかった。
「んっ……」
藤が起きれば、首に違和感があった。首に手をやると、革のような感触がする。
「あいつ、本当にやりやがった……」
藤は怒り、首輪を外そうとするが、鏡が無いのでうまく外せない。カリカリ、と爪で引っ掻くだけ。
「あのやろ……」
藤の怒りも露知らず、気持ちよさそうに隣でスヤスヤと寝ている玖賀をにらみつけた。
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