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それぞれの
深弥の想い?
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結論から言うと、皺さんの話はほぼ100%無関係だと断言出来る。
ねーちゃんはクラスの男子の1人に告白され、それを物の見事に拒否したという。それをきっかけに女子の攻撃が始まったらしいが、ねーちゃんがそれくらいで折れるとは思えないし、そんなことしてくる人がいたら進路ごと色々潰しかねないと思うのだ。我が姉ながら恐ろしい。
皺さんは1通り話終えると「やっぱ関係ないね!柚紀ならその位1人で解決しちゃうよね!」と自分で結論を出して笑っていた。
皺さんを家に送るついでに僕も帰ることにした。正直疲れがたまってる。ねーちゃんの事は深弥さんに任せてた方がねーちゃんの為にもいいと思う。
家に送ったついでに、晩飯一緒に食べないかと誘われたが、落ち着けないしそんな暇はないので、その日は素直に帰った。
「あれ、柚治君…今帰り?」
家の近くの公園に深弥さんがいた。
「深弥さん…家には帰らないんですか?」
今は夜中の12時を超えている.この時間にいれば、多少は怪しい。
「今帰っても…なんか落ち着かなくてね。」
珍しく疲れきっていた顔を見せるから…多分よっぽど疲れてるんだろう…
「深弥さん…ねーちゃんの側にいてあげて下さい。多分ねーちゃんは深弥さんがいた方がいいと思います。」
「ありがとう…柚治君も皺さんとがんばれ」
そう言って走り去ってた深弥さんの後を目で追いながら、凄く死にたくなった。
聞かれてた。あんな。恥ずかしい。場面。
あぁもう。もー。
柚治君に言われて病院に来たものの……面会時間はとっくに終わってるよな…。
どうするか入口でグルグルしてると
「深弥君じゃないか。広紗君を見に来たのかね?」
二階の窓から体を乗り出している的井さんを見つけ、少しヤバイって思った
「面会時間は過ぎているが、許可しよう。裏口に回って来なさい。鍵は開けるから」
「…いいんですかこんな事して。大丈夫なんですか?」
「んー?まぁ良くはないねぇ。でも広紗君にもこの方がいいと思うし、僕もこうやって暇つぶしが出来る。」
今度は自販機でコーラを買うと俺に投げてきた。
「どうせ心配になって駆けつけたのだろう。夜は思考が回らなくなる事がある。糖分を取りたまえ。」
相変わらず食えない先生だったが。この時はほんとに助かったと思う。
結果的に柚紀の目覚めに立ち会う事が出来た。
柚紀の異変が起きたのは、病院に入って1時間後の事だった。急に叫び出したのだ。俺と的井は力一杯暴れる体を抑えた。
「先生なんとかしてくれよ!!!」
「あまり麻酔を打つと効かなくてな…そして体にも悪影響だ。」
俺は柚紀の手を握りひたすら願った。目覚めてくれ。というより収まってくれだった。
少しでも力を抜くと振りほどかれそうな程の力だ…。
俺はもう願うしかないと思ってひたすら手を握っていた
「痛い痛い痛い…!」
まだ収まらない。早く。早く収まってくれ
「ちょ…痛いって痛い痛い」
くそ…早く早く…お願いだから……
「だーかーら!痛いって言ってるじゃん!」
早く…え?
「柚紀……?」
「もうあんたどんたげ力入れてるのよ…手の骨が折れるかと思った。」
柚紀は起きていた。いつかはわからないが、手を握っている間に起きたらしい…
「もう…遅いよ柚紀…。」
「…ごめんね。ただいま。」
ねーちゃんはクラスの男子の1人に告白され、それを物の見事に拒否したという。それをきっかけに女子の攻撃が始まったらしいが、ねーちゃんがそれくらいで折れるとは思えないし、そんなことしてくる人がいたら進路ごと色々潰しかねないと思うのだ。我が姉ながら恐ろしい。
皺さんは1通り話終えると「やっぱ関係ないね!柚紀ならその位1人で解決しちゃうよね!」と自分で結論を出して笑っていた。
皺さんを家に送るついでに僕も帰ることにした。正直疲れがたまってる。ねーちゃんの事は深弥さんに任せてた方がねーちゃんの為にもいいと思う。
家に送ったついでに、晩飯一緒に食べないかと誘われたが、落ち着けないしそんな暇はないので、その日は素直に帰った。
「あれ、柚治君…今帰り?」
家の近くの公園に深弥さんがいた。
「深弥さん…家には帰らないんですか?」
今は夜中の12時を超えている.この時間にいれば、多少は怪しい。
「今帰っても…なんか落ち着かなくてね。」
珍しく疲れきっていた顔を見せるから…多分よっぽど疲れてるんだろう…
「深弥さん…ねーちゃんの側にいてあげて下さい。多分ねーちゃんは深弥さんがいた方がいいと思います。」
「ありがとう…柚治君も皺さんとがんばれ」
そう言って走り去ってた深弥さんの後を目で追いながら、凄く死にたくなった。
聞かれてた。あんな。恥ずかしい。場面。
あぁもう。もー。
柚治君に言われて病院に来たものの……面会時間はとっくに終わってるよな…。
どうするか入口でグルグルしてると
「深弥君じゃないか。広紗君を見に来たのかね?」
二階の窓から体を乗り出している的井さんを見つけ、少しヤバイって思った
「面会時間は過ぎているが、許可しよう。裏口に回って来なさい。鍵は開けるから」
「…いいんですかこんな事して。大丈夫なんですか?」
「んー?まぁ良くはないねぇ。でも広紗君にもこの方がいいと思うし、僕もこうやって暇つぶしが出来る。」
今度は自販機でコーラを買うと俺に投げてきた。
「どうせ心配になって駆けつけたのだろう。夜は思考が回らなくなる事がある。糖分を取りたまえ。」
相変わらず食えない先生だったが。この時はほんとに助かったと思う。
結果的に柚紀の目覚めに立ち会う事が出来た。
柚紀の異変が起きたのは、病院に入って1時間後の事だった。急に叫び出したのだ。俺と的井は力一杯暴れる体を抑えた。
「先生なんとかしてくれよ!!!」
「あまり麻酔を打つと効かなくてな…そして体にも悪影響だ。」
俺は柚紀の手を握りひたすら願った。目覚めてくれ。というより収まってくれだった。
少しでも力を抜くと振りほどかれそうな程の力だ…。
俺はもう願うしかないと思ってひたすら手を握っていた
「痛い痛い痛い…!」
まだ収まらない。早く。早く収まってくれ
「ちょ…痛いって痛い痛い」
くそ…早く早く…お願いだから……
「だーかーら!痛いって言ってるじゃん!」
早く…え?
「柚紀……?」
「もうあんたどんたげ力入れてるのよ…手の骨が折れるかと思った。」
柚紀は起きていた。いつかはわからないが、手を握っている間に起きたらしい…
「もう…遅いよ柚紀…。」
「…ごめんね。ただいま。」
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