真夜中の柑橘系

一話完結

かなり前のお話。それぞれの恋愛観

望月 深弥の恋愛観
「好き」という言葉は短いようで、とても二文字で表現出来ない程の意味を込めている。英単語にしてみるとわかりやすい。「like」と「love」は、同じに見えても、全く違う意味を込めている。
僕の表現する「好き」と他の人が表現する「好き」が同じとは限らない。
思春期真っ只中の高校生には、どうも難しい気がする。
こんな事を考えているうちに、世間でいうモテ期というのは終わったらしく、この歳になるまで彼女というのが出来たことが無い。
しかし、父親譲りの長身に、母親譲りの整った…あくまで自称だが、それなりにイケメンだと自分では思っている。
が、しかし。それも最初に言った「love」と「like」の違いなのだから仕方がない
それに生まれてからこれまで、女の子と親しくなった経験など無いため、どうやって仲良くなるかも分からない。日常会話程度の交流しかした事が無い。友達と言える女の子いない。中学生の頃は高校生になればいくらでも彼女を作れると思っていたのがもう懐かしい…
これは、柚紀と出会うちょっと前のお話

これは俺が、あの小生意気なおチビさんに出会って恋に落ちる、少し前のお話
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広紗 柚紀の恋愛観
17歳にもなると、周りの友達はみんな彼氏の話や、憧れの先輩の話が大半を占めている
ボクも歳頃の女の子である訳だから、カッコイイ先輩や同級生に興味が無い訳じゃない。正直みんなみたいに彼氏と映画見に行ったりショッピングしたり、憧れる気持ちはわかる。
けど、ボクにはそんなの考える暇は無い。今月末にはテストも控えている。今のうちに勉強をして、いい大学に入って、その後の人生の安定化を…って言うのがうちのお父さんの口癖だから、それが当たり前だと思っていた。だから誰かを好きになったりするのは、勉強の…将来の邪魔になると思っていた。
いい仕事場に行けばいい男性がいる。そう思っていたから。
男の友達もいるし、告白されたこともあるけど、「好き」の価値が分からないボクは、付き合うとか理解できないし、したくもなかった。だから恋愛知識は、そこらの小学生の方が詳しいまである。
そんなことを言ってるうちに高校生になってしまい、遂には男子からは絶対誘っても来ないとか、愛想がないまで言われ始めている現状だ。…このまま成長したら、仕事場でもそうなりそうな気しかしない。少しずつ焦りが出てきていた昼頃…お腹すいたなぁ…

これはボクが、あの小うるさいバカイケメンに出会う前のお話

そして、ボクが深弥の事を大好きで仕方なくなる、かなり前のお話。


次より作者のコメントです。作品の進展とは関係ありませんので、必要のない方は飛ばしてください。

お久しぶりです。初めまして。艾凪 來と申します。
この度はこの小説を選んで、ここまで読んで頂き誠にありがとうございます。
長い間勝手に休載してしまい、誠に申し訳ありません。
まだ完全に復帰というわけには行きませんが、少しずつ戻していこうと思います。
これからも深弥と柚紀を応援してください。
それでは皆様。またいつか。