あの世に行ったら追い返された

ライ

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交渉偏

怒りながらの決断

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私の怒気にひるんだ男はビビりながら
「何そんなに怒っているんだよ、俺たちも必死なんだ獄卒の捕まえ方や力の使い方は教えてやるからそう怒んなって、な」
こんなことを言ってくる。
よくもそんなことが言える、自分たちの失態を帳消しにしたいためだけに、一人の人間の人生を狂わすことになんのためらいもなく。
ふざけたことをやってくれる、そんな態度で私を動かそうとするなんて、この男は失礼なやつだ。
しかし男の言っていることがすべて本当だとすると、やばいことも確かだ。
なら私も文句ばかり垂れるのはよそう。
私も全ての命を死なせるのは忍びない。
私が頑張ってどうにかなるなら、やるしかあるまいか。
私も覚悟を決めるしかないようだ。不本意なことこの上ないが仕方ない。
私はため息をつきながら自分を無理やり納得させ、男に
「いいだろうお前たちの考えに乗ってやる。だが本当に私に獄卒を捕まえることができるのか?」
「あ、ああそのことに関しては閻魔大王も保証している。お前にはその力がある、だから特例も認められる立場にいるんだ、いいか俺もお前が生きかえった後に現世に行ってお前をサポートする。だから安心してすべての獄卒を捕まえてくれ」
「ふむまあ概要はなんとなく分かった。だがあんたの名前はなんだ?あんたの話が本当ならいつまでもあんた呼びはめんどくさいんだが?」
「めんどくさいってお前、まあいい、いいかよく聞けよ俺の名前は小野篁だ」
「へえーおんなじ苗字だと上の名前は混乱するな、じゃあ篁と呼ぶかな」
男、じゃなく篁は自分の名前を名乗ったあと口をあんぐり開けて、
「お、俺の名前を知らないのかよ」と
ちょっとショックを受けたような顔になって言った。
「別に知っている。ただ予想がついていただけのことだ、大体お前の名前を知らない人間もいるだろう、そんな驚くことか?」
私は篁にそう言って、知らない間に彼の心を痛めつけたのだった。
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