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フェルティングニードル・2
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熱にうなされながら、ヴィオラは不思議な夢を見た。
高くそびえる真っ直ぐな建物、凄まじい速さで走る乗物、行き交う人々も見慣れぬ服を纏い、脚を晒している若い女性までいる。
その中でヴィオラ自身も一人の女性になっていた。さほど派手な服も好まないし、生活も地味な、けれど趣味に生きるそれは、自身の前世の姿だと。誰に言われるでもなく理解る。
彼女はごく普通の女性だった。オタクという程でもないが、友人はそちら関係が多く知識はある。そしてその友人達に頼まれてコスプレ用のアクセサリーなどを作ることが多かった。元々の趣味が手芸でいろいろしていたのだ。さすがに衣装のような大物は手掛けなかったが、レジンの宝玉にビーズのアクセサリー、衣装に合わせたくるみボタン等々、様々な形で貢献した。
「今度はこれで合わせようって話なの」
「どれどれ、へえ恋愛ゲーム?」
「大筋は恋愛なんだけど、RPGや生産要素もあるんだよ。あとやっぱ攻略キャラがイケメン」
「それ大事。誰やるの?アクセ何系?」
「相談中だけど、攻略キャラの誰かかなー。いまいち主人公に人気なくてさ、むしろライバルキャラの方がコスプレし甲斐がある」
友人の説明によると、主人公は裕福ではない家の娘でほぼゲーム内では制服(いわゆる異世界学園ものである)ばかりでさほどアクセサリーもつけない。攻略キャラやライバルキャラはいい家柄のお坊っちゃまお嬢様で、RPG部分でのダンジョン探索など、凝った装備を身につけるそうだ。
「主人公は珍しい魔法が使えるんだけど、そのための道具とか特に無いんだよね」
「ちょっとつまんないね」
「一応、ラストシーンでは卒業パーティーでドレスなんだけど。それもお嬢様達より貧相だからな」
「えー、ラストシーンなら、普通は攻略したキャラが何とかしてくれるんじゃ?」
「いやー、そういうのもなかったよ。ほら、こんな感じなの」
見せられたイラストは、確かに可愛らしいドレス姿なものの些かシンプルでちょっと地味だ。そしてその主人公の隣にもう一人、同じような女の子が描かれている。
「この子は?2P?」
「格ゲーじゃないよ?ヒロインの双子のお姉さんなんだけど、これはむしろお邪魔キャラかなあ。『あなたは可愛いから誰からも愛されていいわね』とか絡むだけ」
「それはそれでうざいねえ」
「んー、でもこんな色違いなのに明らかに主人公扱いいいからね。主人公補正ってやつかもしれないが」
「あー、それは絡みたくもなるか」
「主人公がリリィ、お姉ちゃんがヴィオラ。フィールズ子爵家の双子の姉妹だって」
高くそびえる真っ直ぐな建物、凄まじい速さで走る乗物、行き交う人々も見慣れぬ服を纏い、脚を晒している若い女性までいる。
その中でヴィオラ自身も一人の女性になっていた。さほど派手な服も好まないし、生活も地味な、けれど趣味に生きるそれは、自身の前世の姿だと。誰に言われるでもなく理解る。
彼女はごく普通の女性だった。オタクという程でもないが、友人はそちら関係が多く知識はある。そしてその友人達に頼まれてコスプレ用のアクセサリーなどを作ることが多かった。元々の趣味が手芸でいろいろしていたのだ。さすがに衣装のような大物は手掛けなかったが、レジンの宝玉にビーズのアクセサリー、衣装に合わせたくるみボタン等々、様々な形で貢献した。
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「主人公は珍しい魔法が使えるんだけど、そのための道具とか特に無いんだよね」
「ちょっとつまんないね」
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「えー、ラストシーンなら、普通は攻略したキャラが何とかしてくれるんじゃ?」
「いやー、そういうのもなかったよ。ほら、こんな感じなの」
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