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死者の迷宮編
第2話 ありがた迷惑
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そうそう。ダンジョンに行けるようになったからとユーリさんからお祝いにと防具一式を貰ったんだった。
装備品一覧を見てみると
黎明の盾
黎明のバイザー
黎明のブレストプレート
黎明のガントレット
黎明のキュイス
黎明のグリーブ
黎明シリーズという防具一式で、ゴーランという銘が刻まれている。
鍛治師や甲冑師などの腕やスキルによってユーザーメイドの装備品に特殊効果が付与される場合がある。
その為、いい特殊効果が付与されたものになると、値段が恐ろしく高くなる。
そしてこの黎明シリーズに付与された特殊効果はっと……っげ……デバフ耐性アップ……
さらに全身装備すると毒無効のスペシャル効果!!
全然スペシャルじゃねーし!
そういやユーリさんに俺のスキル言って無かったわ……死者の迷宮はデバフ攻撃が多いからわざわざデバフ耐性が上がる特殊効果の物を選んでくれたのか……
「どうしたんですか? 早く行きましょう」
固まっている俺にホムホムさんが話しかけてくる。
「あっエイジさんまさかその装備で行くつもりなんですか?」
「い、いや」
「そうですよねーこれから死者の迷宮に行くのにそんな初期装備で行くわけないですよね?」
「も、もちろん、今から着替えようと思ってたところだよ」
ダンジョンはパーティプレイだ。感染が使えなくてもなんとかなるだろ。
黎明シリーズを一気に装備する。
紺碧のカッコイイ鎧で全身を包まれる。
『デバフ耐性アップ中』が付与されました!
全身装備によりスペシャル特殊効果『毒無効』が付与されました!
と表示される。
じーっとホムホムさんが値踏みするような目で俺のことを見て驚きの声を上げる。
「この装備、凄いですね!デバフ耐性に毒無効なんて相当高いと思いますよ! アランくんもリューネくん見て見て」
「ふーん」
アランは全く興味無さ気に答え、リューネくんに至っては俺を見ることもなく
「うん。いい鎧っすね!」
と適当に答えている。
まあ別のジョブの装備なんて興味ねぇよな。
ステータス画面を眺めてみる。
エイジ2525 Lv15 ジョブ 剣士Lv10 タンクスタンス使用中
HP98
MP36
ATK 32(10)
DEF 54(30)
VIT49
STR44
DEX31
SPD22
INT24
MND24
SPスキル:感染
装備効果:デバフ耐性UP中 毒無効
まあでもこの鎧のステータスもたけぇぇな。感染の出番なく進められるかもしれん。武器がちょっとあれだけどホムホムさんも気づいて無いみたいだし大丈夫だろ。
――ウィンタール、死者の迷宮前
吹雪の中、目の前に広がる大きな石を積み上げて作られたピラミッド型の遺跡。その入口はまるで生き物のように真っ暗な口を開けているように見える。そして入り口の脇には2メートルぐらいの碑が建てられている。
俺は碑に触れてみる。
ウィンドウがポップアップし、ずらーーーっとプレイヤーの名前が現れる。そうこの碑は10層までクリアした者のみが名前を刻まれる名誉の碑なのだ。
「この碑に名前を刻めるように頑張ろうね!」
ホムホムさんが自分や俺らを鼓舞するように言った。
「「「おう!」」」
死者の迷宮に足を踏みいれる。
遺跡の内部は外から見るより明るく中を歩くには全く支障がない。
キー!キー!と何かが鳴く音がする。
奥からコウモリ達が飛び出してくる。俺達の頭の上飛び回り攻撃を加えてくる。
俺はすかさずWS、サークルフラッシュをタップする。地面に赤い点が現れそこを剣で突く。
すると俺の周囲10メートルほどが光り、他のメンバーを襲っていたコウモリ達が一斉に俺に襲いかかってくる。
このWS、サークルフラッシュは自身の周囲10メートルにいる敵のヘイトを獲得するというもの。こういうときに役立つWSだ。
しかしコウモリはすばしっこく俺の剣の攻撃やリューネくんの斧の攻撃が当たらない。
そんな中キー!っと断末魔を上げポトリとコウモリが地面に落ちる。1匹また1匹とコウモリが地面に落ちる。地面に落ちたコウモリ見てみると矢が刺さっている。
アランか……そういえばあいつ弓士だったな……リューネくんのジョブ斧士は一撃は大きいが当てるのが難しい。弓士は一撃のダメージは少ないが攻撃を当てやすい。とサルザエアの歩き方に書いていた。
コウモリを全部撃ち落とすとアランはホムホムさんに真っ先に駆け寄って話しかける。
「ホムちゃん怪我は無かったかい?」
「うん。さっすがアランくんだね!」
「なんてことはない。これが俺の仕事だからね」
そういって役立たずといった感じで俺達を見る。
いやいやリューネくんはともかく俺は少なくともタンクの仕事はしてたぞ……
こうして敵を倒しつつ、奥へ奥へと進んでいく。
確かにこの鎧、毒はもちろん全く掛からないし、デバフ耐性もかなりある……麻痺や睡眠といったデバフを仕掛けてくる敵もいた。ホムホムさんの目を盗んで罹りにいってみてたが、全く罹からない。
そうしてなんかボスが居そうな扉が現れ、俺が口を開く。
「この奥に1層のボスがいそうだね」
ホムホムさんが頷く。
「うん、そうだね」
「さあ開けるっす!」
リューネくんがそう言って扉を開けた。
そこに居たのは女の上半身に大きな車ぐらいありそうな蜘蛛の下半身を持つ化け物が俺達を睨んでいた。
装備品一覧を見てみると
黎明の盾
黎明のバイザー
黎明のブレストプレート
黎明のガントレット
黎明のキュイス
黎明のグリーブ
黎明シリーズという防具一式で、ゴーランという銘が刻まれている。
鍛治師や甲冑師などの腕やスキルによってユーザーメイドの装備品に特殊効果が付与される場合がある。
その為、いい特殊効果が付与されたものになると、値段が恐ろしく高くなる。
そしてこの黎明シリーズに付与された特殊効果はっと……っげ……デバフ耐性アップ……
さらに全身装備すると毒無効のスペシャル効果!!
全然スペシャルじゃねーし!
そういやユーリさんに俺のスキル言って無かったわ……死者の迷宮はデバフ攻撃が多いからわざわざデバフ耐性が上がる特殊効果の物を選んでくれたのか……
「どうしたんですか? 早く行きましょう」
固まっている俺にホムホムさんが話しかけてくる。
「あっエイジさんまさかその装備で行くつもりなんですか?」
「い、いや」
「そうですよねーこれから死者の迷宮に行くのにそんな初期装備で行くわけないですよね?」
「も、もちろん、今から着替えようと思ってたところだよ」
ダンジョンはパーティプレイだ。感染が使えなくてもなんとかなるだろ。
黎明シリーズを一気に装備する。
紺碧のカッコイイ鎧で全身を包まれる。
『デバフ耐性アップ中』が付与されました!
全身装備によりスペシャル特殊効果『毒無効』が付与されました!
と表示される。
じーっとホムホムさんが値踏みするような目で俺のことを見て驚きの声を上げる。
「この装備、凄いですね!デバフ耐性に毒無効なんて相当高いと思いますよ! アランくんもリューネくん見て見て」
「ふーん」
アランは全く興味無さ気に答え、リューネくんに至っては俺を見ることもなく
「うん。いい鎧っすね!」
と適当に答えている。
まあ別のジョブの装備なんて興味ねぇよな。
ステータス画面を眺めてみる。
エイジ2525 Lv15 ジョブ 剣士Lv10 タンクスタンス使用中
HP98
MP36
ATK 32(10)
DEF 54(30)
VIT49
STR44
DEX31
SPD22
INT24
MND24
SPスキル:感染
装備効果:デバフ耐性UP中 毒無効
まあでもこの鎧のステータスもたけぇぇな。感染の出番なく進められるかもしれん。武器がちょっとあれだけどホムホムさんも気づいて無いみたいだし大丈夫だろ。
――ウィンタール、死者の迷宮前
吹雪の中、目の前に広がる大きな石を積み上げて作られたピラミッド型の遺跡。その入口はまるで生き物のように真っ暗な口を開けているように見える。そして入り口の脇には2メートルぐらいの碑が建てられている。
俺は碑に触れてみる。
ウィンドウがポップアップし、ずらーーーっとプレイヤーの名前が現れる。そうこの碑は10層までクリアした者のみが名前を刻まれる名誉の碑なのだ。
「この碑に名前を刻めるように頑張ろうね!」
ホムホムさんが自分や俺らを鼓舞するように言った。
「「「おう!」」」
死者の迷宮に足を踏みいれる。
遺跡の内部は外から見るより明るく中を歩くには全く支障がない。
キー!キー!と何かが鳴く音がする。
奥からコウモリ達が飛び出してくる。俺達の頭の上飛び回り攻撃を加えてくる。
俺はすかさずWS、サークルフラッシュをタップする。地面に赤い点が現れそこを剣で突く。
すると俺の周囲10メートルほどが光り、他のメンバーを襲っていたコウモリ達が一斉に俺に襲いかかってくる。
このWS、サークルフラッシュは自身の周囲10メートルにいる敵のヘイトを獲得するというもの。こういうときに役立つWSだ。
しかしコウモリはすばしっこく俺の剣の攻撃やリューネくんの斧の攻撃が当たらない。
そんな中キー!っと断末魔を上げポトリとコウモリが地面に落ちる。1匹また1匹とコウモリが地面に落ちる。地面に落ちたコウモリ見てみると矢が刺さっている。
アランか……そういえばあいつ弓士だったな……リューネくんのジョブ斧士は一撃は大きいが当てるのが難しい。弓士は一撃のダメージは少ないが攻撃を当てやすい。とサルザエアの歩き方に書いていた。
コウモリを全部撃ち落とすとアランはホムホムさんに真っ先に駆け寄って話しかける。
「ホムちゃん怪我は無かったかい?」
「うん。さっすがアランくんだね!」
「なんてことはない。これが俺の仕事だからね」
そういって役立たずといった感じで俺達を見る。
いやいやリューネくんはともかく俺は少なくともタンクの仕事はしてたぞ……
こうして敵を倒しつつ、奥へ奥へと進んでいく。
確かにこの鎧、毒はもちろん全く掛からないし、デバフ耐性もかなりある……麻痺や睡眠といったデバフを仕掛けてくる敵もいた。ホムホムさんの目を盗んで罹りにいってみてたが、全く罹からない。
そうしてなんかボスが居そうな扉が現れ、俺が口を開く。
「この奥に1層のボスがいそうだね」
ホムホムさんが頷く。
「うん、そうだね」
「さあ開けるっす!」
リューネくんがそう言って扉を開けた。
そこに居たのは女の上半身に大きな車ぐらいありそうな蜘蛛の下半身を持つ化け物が俺達を睨んでいた。
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