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死者の迷宮編
第13話 激戦の予感
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この扉を開けば……死者の迷宮のボス冥界の女王エレシュキガルとの戦いが始まる。
今までで一番の激戦になる……そんな予感がする。
ホムホムさんが緊張の面持ちで口を開く。
「いよいよだね……」
「うん……」
いつもホムホムさんにおべっかを使っているアランも妙に神妙な顔をしている。
「さあ、いくっす。エイジさん扉を開けて」
コクリと頷くと俺は扉に手を掛ける。
いつものようにやればいい……いつものように……攻撃をしてデバフを自分に付けて、ホムホムさんからデバフをもらって……
「うん! イケる!!」
そう言って扉を開く。いつものようにヒューッと吸い込まれて、巨大な王冠を被った骸骨が現れる。そして女の声で
「我は冥界の女王、エレシュキガル。我と戦うというのか!!」
とイベントが開始される。
「いくぞ!」
俺はいつものように攻撃をするために奴に近づく。するとやつの口から黒い霧状のものが現れ俺の体を包み込む。
そしてエレシュキガルが喋る。
「馬鹿め。我は疫病神ナムタルを従えしもの。疫病により苦しみながら死ぬがよい! 」
視界の真ん中に『疫病!』と表示されいろいろなアイコンが視界の右上に表示される
移動速度90%低下に毒、猛毒、劇毒のスリップダメージ状態に加え、衰弱状態となりステータス大幅DOWN。それに俺の攻撃による防御力DOWN(大)、ホムホムさんの攻撃力DOWN(中)と命中率DOWN(小)
こ、これは……デバフてんこ盛り状態!!! まさにヨダレしか出ない展開!!
多分、攻略サイトなんかには、エレシュキガルの疫病攻撃は喰らってはいけないぞ! などと書かれているに違いない。
こんなデバフてんこ盛りを受けたらもう戦線離脱間違いなしだ……そう普通のプレイヤーならね。
「エイジくん!!」
「エイジ!」
「エイジさん!!」
パーティのみんなの希望の視線を感じる。
さあ……始めよう。
◇◆◇
「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!! 」
エレシュキガルの断末魔が響く。
エレシュキガルを倒しました! と視界の真ん中に表示される。
「やったー!! 」
ホムホムさんはアランくんとハイタッチ。
「おおおおおおおお!!!」
リューネくんはスキル狂戦士を使った反動で倒れてそのまま動けなくなっているがその場で雄叫びを上げている。
てんこ盛りのデバフを喰らったエレシュキガルはその場で棒立ち状態になり、何もできずそのままリューネくんやアランくん。そしてホムホムさんに殴られ放題となった。
俺の予感はよく外れる……というか俺に掛かったデバフは過去最高だったけどね……
そして最後の決めとしてリューネくんが狂戦士になって倒したということだ。
俺はもちろん喰らったデバフの所為で何もできない。3種の毒で死にかけるとたまにホムホムさんが回復を投げてくれたおかげで、全員立って10層をクリアできたということだ。
エレシュキガルがいたところに4つの宝箱が置かれている。
ホムホムさんは感慨深そうに呟く。
「これで一人前のプレイヤーってことね……」
「何いってんの! ホムちゃんは既に一人前だよ! 」
「あ、ありがとう。アランくん」
確かにホムホムさんはヒールのタイミング上手くなってたね。俺がデバフを喰らうおかげで。
立ち上がって戻ってきたリューネくんがボソッと呟く。
「でも、全層ギミックガン無視でエイジくんのスキルだけでクリアして来たっす! これで一人前っすか? 」
アランはキッ! とリューネくんを睨みつけ
「クリアはクリアだ問題ない! 」
と言い切る。
俺が間に入り二人なだめる。
「ま、まあ……せっかくクリアしたことだし、仲良くね……ほらリューネくんもクリアしたとき喜んでたでしょ? 」
「そうっすね!! まっクリアはクリアっす! 」
少し微妙な空気が流れる中、ホムホムさんが気を利かせて口を開いた。
「そうだ! 記念写真とりましょ!! 」
4人で宝箱を背にする。フォトモードというものがあり、俯瞰で操作できるらしい。そしてホムホムさんが合図を出す。
「それじゃとるよーー」
俺はキリッとした表情をすると、脳内にパシャ!っという音が響く。
宝箱を開くと冥界装備を手に入れたと表示される。装備欄で確認すると、黒を基調としたかっこいい鎧と兜だ。
付加能力を見る。
デバフ耐性UP(大) 全身装備ボーナス:疫病無効
……
死者の迷宮前の碑の最新ページにエイジ2525、ホムホム1212、アラン・デューク、リューネ・サルバトーレの名前が刻まれた。
そしてアナウンスが響く。
『Ver1.1のアップデートの為、明日の16時より明後日の16時まで24時間のメンテンナスに入ります』
――死者の迷宮編 完――
今までで一番の激戦になる……そんな予感がする。
ホムホムさんが緊張の面持ちで口を開く。
「いよいよだね……」
「うん……」
いつもホムホムさんにおべっかを使っているアランも妙に神妙な顔をしている。
「さあ、いくっす。エイジさん扉を開けて」
コクリと頷くと俺は扉に手を掛ける。
いつものようにやればいい……いつものように……攻撃をしてデバフを自分に付けて、ホムホムさんからデバフをもらって……
「うん! イケる!!」
そう言って扉を開く。いつものようにヒューッと吸い込まれて、巨大な王冠を被った骸骨が現れる。そして女の声で
「我は冥界の女王、エレシュキガル。我と戦うというのか!!」
とイベントが開始される。
「いくぞ!」
俺はいつものように攻撃をするために奴に近づく。するとやつの口から黒い霧状のものが現れ俺の体を包み込む。
そしてエレシュキガルが喋る。
「馬鹿め。我は疫病神ナムタルを従えしもの。疫病により苦しみながら死ぬがよい! 」
視界の真ん中に『疫病!』と表示されいろいろなアイコンが視界の右上に表示される
移動速度90%低下に毒、猛毒、劇毒のスリップダメージ状態に加え、衰弱状態となりステータス大幅DOWN。それに俺の攻撃による防御力DOWN(大)、ホムホムさんの攻撃力DOWN(中)と命中率DOWN(小)
こ、これは……デバフてんこ盛り状態!!! まさにヨダレしか出ない展開!!
多分、攻略サイトなんかには、エレシュキガルの疫病攻撃は喰らってはいけないぞ! などと書かれているに違いない。
こんなデバフてんこ盛りを受けたらもう戦線離脱間違いなしだ……そう普通のプレイヤーならね。
「エイジくん!!」
「エイジ!」
「エイジさん!!」
パーティのみんなの希望の視線を感じる。
さあ……始めよう。
◇◆◇
「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!! 」
エレシュキガルの断末魔が響く。
エレシュキガルを倒しました! と視界の真ん中に表示される。
「やったー!! 」
ホムホムさんはアランくんとハイタッチ。
「おおおおおおおお!!!」
リューネくんはスキル狂戦士を使った反動で倒れてそのまま動けなくなっているがその場で雄叫びを上げている。
てんこ盛りのデバフを喰らったエレシュキガルはその場で棒立ち状態になり、何もできずそのままリューネくんやアランくん。そしてホムホムさんに殴られ放題となった。
俺の予感はよく外れる……というか俺に掛かったデバフは過去最高だったけどね……
そして最後の決めとしてリューネくんが狂戦士になって倒したということだ。
俺はもちろん喰らったデバフの所為で何もできない。3種の毒で死にかけるとたまにホムホムさんが回復を投げてくれたおかげで、全員立って10層をクリアできたということだ。
エレシュキガルがいたところに4つの宝箱が置かれている。
ホムホムさんは感慨深そうに呟く。
「これで一人前のプレイヤーってことね……」
「何いってんの! ホムちゃんは既に一人前だよ! 」
「あ、ありがとう。アランくん」
確かにホムホムさんはヒールのタイミング上手くなってたね。俺がデバフを喰らうおかげで。
立ち上がって戻ってきたリューネくんがボソッと呟く。
「でも、全層ギミックガン無視でエイジくんのスキルだけでクリアして来たっす! これで一人前っすか? 」
アランはキッ! とリューネくんを睨みつけ
「クリアはクリアだ問題ない! 」
と言い切る。
俺が間に入り二人なだめる。
「ま、まあ……せっかくクリアしたことだし、仲良くね……ほらリューネくんもクリアしたとき喜んでたでしょ? 」
「そうっすね!! まっクリアはクリアっす! 」
少し微妙な空気が流れる中、ホムホムさんが気を利かせて口を開いた。
「そうだ! 記念写真とりましょ!! 」
4人で宝箱を背にする。フォトモードというものがあり、俯瞰で操作できるらしい。そしてホムホムさんが合図を出す。
「それじゃとるよーー」
俺はキリッとした表情をすると、脳内にパシャ!っという音が響く。
宝箱を開くと冥界装備を手に入れたと表示される。装備欄で確認すると、黒を基調としたかっこいい鎧と兜だ。
付加能力を見る。
デバフ耐性UP(大) 全身装備ボーナス:疫病無効
……
死者の迷宮前の碑の最新ページにエイジ2525、ホムホム1212、アラン・デューク、リューネ・サルバトーレの名前が刻まれた。
そしてアナウンスが響く。
『Ver1.1のアップデートの為、明日の16時より明後日の16時まで24時間のメンテンナスに入ります』
――死者の迷宮編 完――
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