デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

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スキルを使って生き残れバトロワ編

第3話 MDM

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 バトロワの申込み申請は各ギルドの受け付けからできるようになっており、シゲゾーとキングと一緒に剣士ギルドに向かう。
 NPCに話しかけバトロワの申請をすると注意事項が表示され上から順に読んでいく。

 ・日曜日の11時から15時終了予定。
 ・申請した者で朝10:30にオンラインになっていない者は不参加扱いとなる。
 ・アイテムの持ち込みはできない。
 ・フィールドモンスターはそのまま配置
 ・参加者は一旦、別の場所に集められインスタンスエリアのイース地方にランダムで転送される。
 ・安全範囲の縮小は30分毎に行われる。
 ・チーミングは発覚した時点で敗退 ※後に発覚した場合は利用制限が掛かる場合があります。
 ・バトロワ開催中は10分遅れでLIVE配信が決定 ※10分遅れはゴースティング対策 
 ・配信はアルターオンライン内で視聴することが可能。集会場などでパブリックビューイングの予定。

 チーミングってシゲゾーが言ってたチームを組むやつってことか……やっぱ違反か……

 あとゴースティングってなんだ? 幽霊ってこと?

「シゲゾー、ゴースティングってなに?」
 隣で申請をしているシゲゾーに話しかける。

「配信を見てる人がプレイヤーに情報を与える行為な」
「へぇぇ……そんなことするんやついるんだ」
「隠れたりしてるからな、その場所を言われたらな。まぁ10分遅れなら大丈夫だろうけど。範囲の縮小が30分だからな微妙なところだ」

 キングが少し難しい顔をしている。
「朝10時半かぁ……親戚の兄ちゃん休みの日は昼まで寝てるからなぁ……」
「あーあるあるだねぇ」

「うん……まあでも大丈夫! 前日から泊まりに行くようにする!」
「あ、そ、そうか。それなら大丈夫だね」

「エイジくん! 決着つけようね! どっちが王様か勝負だよ! それじゃご飯できたみたいだから落ちるね!」
「う、うん。楽しみだなー」
 後半が棒読みのようになったがキングは気づかずそのままログアウトをした。

 そんな俺の内心を知ってか、わざとらしくシゲゾーが話しかけてくる。
「PKキングとデバフの王どっちが強いか楽しみだなぁ」
「デバフが使えない俺がキングに勝てると思ってんの?」

 それを聞いたシゲゾーはからかうような顔を一転させ真剣な表情になる。
「今のお前だったら絶対に勝てない。キングのPK能力は異常だからな。1対1の闘技場なんか比にならん」
「だよなぁ……キング見かけたら逃げるしかないよなぁ」

「あとお前は有名人になったし、デバフも使えず最初から殺される可能性が高い」
「……やっぱバハムートで調子にのって言わなきゃ良かったか……」

 シゲゾーはニコッと笑うと
「あの時俺はいったよな? お前のスキルがバレても対策を一緒に考えてやるって」
 それを聞いた俺はハッとしてシゲゾーを見る、普段は汚い忍者のシゲゾーがやたら男前に見える。

「あるよ。お前が勝てる方法ってのがな」
「え? じゃあ一緒に戦ってくれんの?」

 俺がそういうと呆れたというような表情をし
「は? なんでお前と監獄にいかなきゃならんの」
 と話した後したり顔で俺に話す。
「フィールドモンスターを使うんだよ」

 確かにフィールドモンスターはそのまま出るって言ってたな……でもどうやるんだ?

「PKをする方法の一つにMPKってのがあってな。これはモンスターにPKをさせるっていう方法なんだ。PKができないゲームとかでPKをするために生み出された方法なんだ」

「なるほど……それを使うと……でどうやるんだ?」
「やり方は簡単。モンスター攻撃して、プレイヤーにぶつけるだけ……」
「ふむふむ……」

「ふむふむじゃねぇよ! 勘がわりぃぃなぁぁ闘技場でなに勉強してきたんだよ!」
 そう言って急に怒り出すシゲゾー。

 ちょっとカチンときてほんの少しだけ声を荒げる。
「は?そっちがMPKしろっていったじゃねーか!」
「ちがうって! そんなことは一言も言ってねーし! フィールドモンスターを使うって言ったんだ! 」
「だったら勿体ぶらずにささっといえってーの」

「はいはい。お前はMDMしたらいいんだよ」
「MDM?」
「モンスターデバフ貰う」
「あ! そっか! 」

 なるほど……フィールドモンスターからデバフ貰えばいいんだ……なんて簡単な……

「やっと分かったか……バトロワゲーでフィールドモンスターが採用されてる物なんてないからな。お前の為にフィールドモンスターが配置されてると言っても過言ではない! 」
「おお! 運営さんありがとう!! 勝てそうな気がしてきた」

「まっ確実に勝つためには、イースのどのモンスターがどのデバフを使ってくるのか把握しとかないとダメだけどな」
「分かった! シゲゾーありがとう!! いまからイースに行ってくる!」
「ああ、がんばってな! 俺もバトロワじゃ敵同士だ! お互いがんばろうぜ!」

 うんと俺は大きく頷きシゲゾーと別れイース地方に向かってフィールドモンスターを片っ端から殴ってどんなデバフをくれるのか試す、それをひたすら繰り返した。

 日曜日の朝を迎える。
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