デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

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スキルを使って生き残れバトロワ編

第4話 バトロワ開始

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 10時にはログインをしさっそくクランのメンバーリストを見る。

 トゥエルブ・サーティーン OFFLINE

 と灰色で表示されており、キングがログインしてない事がわかる。

 ……キングはまだログインしてないんだな……あと30分……このままログインしなけりゃいいのにと思うダークエイジが顔を出し始める。

 そのまま何も手につかずぼーっとしていると10時半になり、ウィンドがポップアップしてくる。

『あなたはバトルロイヤルに参加申請をしていましたが参加しますか?』

 当然Yesを選択する。
『11時の自動転送までお待ち下さい』
 という表示が現れポップアップウィンドウは消える。

 さてさてキングは……ムカデ団のメンバーリストを開く。キングは3段目にその名前がある。

 トゥエルブ・サーティーン ONLINE

 間に合ったのね……キング……儚い夢を見たもんだ……

 俺の優勝に向けて最大の障壁になりそうなのがキング。ついで元エウロペア防衛軍3番手で現闘技場1位のエジタン333。シゲゾーもバトロワやPKに慣れしているから強いはずそれに忍者だし……

 そして11時なりシュンと転送される。周囲を伺うと何もない真っ白な空間、あの黒いバハムートと戦ったような空間に数千のプレイヤーが集められている。

 その空間に転送されたプレイヤーの中に赤い髪のユーリさんの姿があることに気がつき話しかける。

「ユーリさん!」
 俺が声かけると気がついてこっちを向いて声を掛けてくれる。

「エイジくんもバトロワやるんだ。まあ闘技場の有名プレイヤーだもんね」
「ユーリさんこそ攻略しかしてないかと思ってました」

「お祭りみたいなもんだしね。物は試しにやってみようかと思って。エイジくんお手柔らかにお願いね」
 ユーリさんはそう言ってズボンを広げちょこんと頭を下げる。

 近くにキングとシゲゾーの姿を見つけ、ユーリさんと別れキングの元に向かう。キングはシゲゾーと笑いながら話をしている。

「ま、間に合ったんだ。キング」
「うん! ギリギリ。兄ちゃんが中々起きなくてねぇ」
 そう言ってキングは笑う。

 ブンブンと肩を回しながら俺に話しかけるキング。
「エイジくん真っ先に探すからね! 今度こそ決着だね! 」
「う、うん……」

 そのやりとりをみたシゲゾーは必死に笑いをこらえている。

 ん?

 突然なにか視線のようなもの感じ振り返ると、俺の視線の先にドクロの仮面を被ったプレイヤーが居る。

 仮面をしているはずだから視線はわからないはずなのに、俺のことを確実に睨んでいると感じる。それも殺意に近いものと感じるほど。

 キングも何かを感じたのかそっちの方を見る。するとそのプレイヤーはぷいっとあっちを向いてどこかに言ってしまった。

 そして転送が始まった。

 ◇◆◇

「みなさんこんにちは!」

 ソフィアの街の集会場に置かれた大きなTVのようなものに映されているのは2人のアバター。一人は髪を七三分けにしてスーツを着た真面目そうな男に、ボサボサ頭のアロハシャツといった対照的な二人がTVの向こう側でお辞儀をしている。

七三スーツの男が口を開く。
「さあこれから始まる、第1回アルターオンラインバトルロイヤル大会、配信はアルターオンライン内、MyTube、イライラ動画で配信されております。実況はヴァーチャルマイチューバーのフルスイング大田と
アルターオンラインプレイヤーにして闘技場ウォッチャーそしてアルターオンライン1の事情通と言われるバッコス・ムラコシでお送りします」

七三スーツのフルスイングが話を終えるとアロハの男がちょこんと頭を下げる。
「バッコスですよろしく!」

「今回の配信はゴースティング対策として10分遅れで配信となっております。それでは早速、バッコスさん、今回3752名のプレイヤーが参加したわけですが、注目のプレイヤーの紹介をお願いします」

「そうですねやはり、闘技場1位元エウロペア防衛軍のエジタン選手に、ムカデ団のデバフの王ことエイジ選手。それに攻略組と呼ばれるレッドデビルのユーリ選手にタヌキチ選手でしょうか。あとダークホースとして私が見ているのがムカデ団のトゥエルブサーティーン選手ですね」

「ほうほう、アルターをやっていたら何人か聞いたことのあるプレイヤー名がでてきましたね」
「ええ、闘技場や攻略で有名なプレイヤー達です。ただバトロワは普通のPvPやPK、PvEとは全く勝手が違います。ここ名前が上がらなかった選手達も大いにチャンスはあると思います」

「なるほど、なるほど。バトロワにも精通されているバッコスさんですが、普通のバトロワと違うポイントはどこになるんでしょうか?」

「それはフィールドモンスターが採用されてる点に尽きると思います。このフィールドモンスターを如何に上手く使うか、これが勝敗の鍵を握ると言っても過言ではないかと」
「ほうほう、フィールドモンスターですか」

「ええ、隠れていてもフィールドモンスターに見つかっていると他のプレイヤーに見つかることになります。しかしフィールドモンスターを使ってMPKのようなこともできるということにもなります」」

「なるほど確かに、今回フィールドモンスターも注意して見る必要がありそうですね。おっと!もう転送時間になりました! それではプレイヤーにカメラを向けます」

 ◇◆◇

 体が透明になり、俺の転送が始まる。

 そして目の前には真っ青な海に真っ白な砂浜が広がる。取り敢えず、周囲を伺うがプレイヤーは確認できない。地図を開くと30分後に縮小される範囲に加えて、俺が東の端の砂浜に転送されていること、そしてその場所は安全範囲から遠く離れていることを知った。



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