73 / 85
スキルを使って生き残れバトロワ編
第16話 最終安全地帯
しおりを挟む
救急箱も取られ、狩人も何にも持ってない。結果ただデバフを貰いに行っただけという事になってしまった。
結局この教会の2階で安全地帯の縮小まで待つこととする。窓の外をのぞくと走っている人を見かけたり、「うわああああ」と叫んだりしている人の声が聞こえたりと、身近に人の存在を感じられるようになる。
それだけ範囲が狭くなってきているということだろう。
そして範囲が完全に縮小し最終の安全地帯が表示される。それはこの街の北部。たしか温泉が有名なところだったと思う。
さっさと移動していい場所を取っておこう……
数分で最終安全地帯に辿り着く。多分一番乗り、そして俺の眼の前に広がる光景はゴツゴツと岩が転がり草一本生えてない土地。
そして
ドドド……と地鳴りの様な音が響く。そしてその音が静かになると……ドカーーーーン!!! 目の前で水のようなものがぶち上がる。
「な、なにこれ……ふ、噴水?」
湯気がでてるから多分噴水じゃない……間欠泉っていうやつだな……と、とりあえず、どこかに隠れる?……あった! 岩と岩の隙間に人ひとりがはいれるような隙間がある。と、取り敢えずここに隠れてと……っていうかここモンスター居なくないか……
◇◆◇
「さあ! 最終の安全地帯が表示されました!! この前の範囲からこの範囲に至るまで、プレイヤーの数は10人に絞られました!」
フルスイング大田の声が集会場に響く、集会場には数百人のプレイヤー達が固唾を呑んで結果を見守っている。
「さあこの10名に待ち受ける運命は! バッコスさんの言った有力プレイヤーも勝ち残っていますね」
「ええ、そうですね…しかしここまで来たら誰が勝ってもおかしくないです。ここまで勝ち残れるプレイヤースキルを持っているということですからね」
「ええ、私もここまで実況してきまして、
「しかし、最終安全地帯はユーステリア温泉地ですか……運営もなかなか面白いところを最終決戦の舞台にもってきました」
「ユーステリア温泉地とはどんな場所なんでしょうか?」
「数分に1度間欠泉が数十メートル上がります。そして草木一本も生えて無く岩山が広がっています。ということは隠れる場所が少ないんです。そしてモンスターが生息していません。つまりプレイヤー同士の戦いに水をさすものがいないということです。ですが数分おきに噴射される間欠泉に注意を払う必要があるということです」
「ちなみに間欠泉を浴びるとどうなるんですか?」
「灼熱というデバフが付与されます。このデバフ、10秒行動をすると10秒間行動不能になるというデバフで罹ってしまうと致命的な結果が待ち受けてるといってもいいでしょう」
◇◆◇
またドドドドドという音が聞こえる……ドカーーーン。
「うそだーーーー!!」
という声が聞こえ、そちらをみると間欠泉によって人が打ち上げられている。そのまま地面に叩きつけられるが、パッと立ち上がってキョロキョロと周囲を伺って動き出すが……数秒後動かなくなる。
そして動かなくなったところに背後からドクロマスクが近寄り首を掻っ切るところが見える。
……あいつ……ショーグンまだ生き残って……
岩から顔だしてショーグンの姿を追う……ショーグンは次々とやって来るプレイヤーを倒していく。まるで俺のことを探しているように……そして数人のプレイヤーを倒すのが見えた。俺はショーグンに見つかる前に、顔を引っ込めてそのまま隠れる。
ショーグンに俺が勝つにはあの反転というスキルをどうにかしないと……ショーグンは俺に絶対デバフを使ってくる……それを感染させたら俺に勝ち目はない……ただでさえデバフを喰らって不利になってるのに感染が使えない……それに残りのHPはあと50……
カチャカチャと岩の上を歩く音が近づいて来る音が聞こえる。
「ふーふー」
ショーグンの息遣いが聞こえてくるほどの距離……
するとふっと足音とさっきまでしていた呼吸の音が聞こえなくなる……
そっかまた誰かが来たからそいつを倒しに行ったのか……そう思った瞬間。
目の前に突然ドクロマスクの男が上から降ってきた……そして
腹痛という表示がされる。WS使用不可のデバフ腹痛……
「やっと見つけたエイジ2525……もう邪魔は入らねーな……お前がここに居るってことはキングはもう居ないってことだ」
ゆっくりと盾を構えながらゆっくりと後ろに下がり岩の間から出る。
「さあ! 俺にスキルを使え!! エイジ2525! さあ!!」
ショーグンはそう言って両手を広げ、俺に近寄ってくる……
結局この教会の2階で安全地帯の縮小まで待つこととする。窓の外をのぞくと走っている人を見かけたり、「うわああああ」と叫んだりしている人の声が聞こえたりと、身近に人の存在を感じられるようになる。
それだけ範囲が狭くなってきているということだろう。
そして範囲が完全に縮小し最終の安全地帯が表示される。それはこの街の北部。たしか温泉が有名なところだったと思う。
さっさと移動していい場所を取っておこう……
数分で最終安全地帯に辿り着く。多分一番乗り、そして俺の眼の前に広がる光景はゴツゴツと岩が転がり草一本生えてない土地。
そして
ドドド……と地鳴りの様な音が響く。そしてその音が静かになると……ドカーーーーン!!! 目の前で水のようなものがぶち上がる。
「な、なにこれ……ふ、噴水?」
湯気がでてるから多分噴水じゃない……間欠泉っていうやつだな……と、とりあえず、どこかに隠れる?……あった! 岩と岩の隙間に人ひとりがはいれるような隙間がある。と、取り敢えずここに隠れてと……っていうかここモンスター居なくないか……
◇◆◇
「さあ! 最終の安全地帯が表示されました!! この前の範囲からこの範囲に至るまで、プレイヤーの数は10人に絞られました!」
フルスイング大田の声が集会場に響く、集会場には数百人のプレイヤー達が固唾を呑んで結果を見守っている。
「さあこの10名に待ち受ける運命は! バッコスさんの言った有力プレイヤーも勝ち残っていますね」
「ええ、そうですね…しかしここまで来たら誰が勝ってもおかしくないです。ここまで勝ち残れるプレイヤースキルを持っているということですからね」
「ええ、私もここまで実況してきまして、
「しかし、最終安全地帯はユーステリア温泉地ですか……運営もなかなか面白いところを最終決戦の舞台にもってきました」
「ユーステリア温泉地とはどんな場所なんでしょうか?」
「数分に1度間欠泉が数十メートル上がります。そして草木一本も生えて無く岩山が広がっています。ということは隠れる場所が少ないんです。そしてモンスターが生息していません。つまりプレイヤー同士の戦いに水をさすものがいないということです。ですが数分おきに噴射される間欠泉に注意を払う必要があるということです」
「ちなみに間欠泉を浴びるとどうなるんですか?」
「灼熱というデバフが付与されます。このデバフ、10秒行動をすると10秒間行動不能になるというデバフで罹ってしまうと致命的な結果が待ち受けてるといってもいいでしょう」
◇◆◇
またドドドドドという音が聞こえる……ドカーーーン。
「うそだーーーー!!」
という声が聞こえ、そちらをみると間欠泉によって人が打ち上げられている。そのまま地面に叩きつけられるが、パッと立ち上がってキョロキョロと周囲を伺って動き出すが……数秒後動かなくなる。
そして動かなくなったところに背後からドクロマスクが近寄り首を掻っ切るところが見える。
……あいつ……ショーグンまだ生き残って……
岩から顔だしてショーグンの姿を追う……ショーグンは次々とやって来るプレイヤーを倒していく。まるで俺のことを探しているように……そして数人のプレイヤーを倒すのが見えた。俺はショーグンに見つかる前に、顔を引っ込めてそのまま隠れる。
ショーグンに俺が勝つにはあの反転というスキルをどうにかしないと……ショーグンは俺に絶対デバフを使ってくる……それを感染させたら俺に勝ち目はない……ただでさえデバフを喰らって不利になってるのに感染が使えない……それに残りのHPはあと50……
カチャカチャと岩の上を歩く音が近づいて来る音が聞こえる。
「ふーふー」
ショーグンの息遣いが聞こえてくるほどの距離……
するとふっと足音とさっきまでしていた呼吸の音が聞こえなくなる……
そっかまた誰かが来たからそいつを倒しに行ったのか……そう思った瞬間。
目の前に突然ドクロマスクの男が上から降ってきた……そして
腹痛という表示がされる。WS使用不可のデバフ腹痛……
「やっと見つけたエイジ2525……もう邪魔は入らねーな……お前がここに居るってことはキングはもう居ないってことだ」
ゆっくりと盾を構えながらゆっくりと後ろに下がり岩の間から出る。
「さあ! 俺にスキルを使え!! エイジ2525! さあ!!」
ショーグンはそう言って両手を広げ、俺に近寄ってくる……
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる