タンクなのに、パーティ追放されました。~パーティ追放からのレイド、ワールドファーストクリアへの道~

ぽいづん

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1章 追放からの仲間集め編

努力の男

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 ダンジョンを数回回り、コハダさんのレベルは3に上がった。
 伝説のヒーラーとまで言われた男がなぜヒーラーをやめたのか興味があったが、自分では聞きづらかったのでニコを使って聞き出す
「コハダさんなんでヒーラーやめたんですか?」

「うーん、人を癒やすのに疲れた…俺は癒やされたい人間だったんだ」
 妙に真剣な顔でくだらないことを言ってやがる。

「DPSが癒やされれたら、だめじゃん」
 ガヤさんがそれとなくツッコミを入れる
「だってタンク痛そうなんだもん」
「ですよねー」
 ニコがなぜか納得している。
 別にタンクだから痛みを感じるというわけではないのだが…

「もう医術士はやらないんですか」
「おうよ、狩人でトップ目指すぜーーそれにペット可愛いし」
「ですよねーペットに癒やされます」
 チュートリアルもやらない人間がトップ目指せるものなのか…まあヒーラーで頂点にたどり着いたと言って過言ではない男だ、狩人もすぐになれて…

 はい誤算でした。

「うりゃああああああ、とりゃーーーーー」
「コハダさん、攻撃外してますよ…」

「ごめんンゴ、焦ってターゲットサークル出る前に撃っちゃう」
「気合い入れても当たらないので気をつけて下さい」
 俺は冷静にツッコミを入れる

 普通ヒーラーがあそこまで上手ければ、他のロールもそつなくこなせそうなのにな…なんとかヒーラーやってくれないだろうか…

「ニコ、コハダさんにヒーラーやってもらうようにお願いできないかな?」
「嫌です!!!」
「ですよねー」
 ニコに怒られた…

 狩人というジョブは、物理遠隔で弓矢を使って攻撃するジョブである。ペットと呼ばれる動物たちを呼び出すことができ、それぞれの動物に効果が着いており、犬を呼び出すと周囲に攻撃力をアップするバフを付与できたり、鷹を呼び出すと、MPが持続的に回復できたりする効果があったりする。
 それらのペットを状況に合わせて、使いこなすことで戦いを有利にしていく。

 アビリティには、毒矢、火矢などのDoTや、3本射といよばれる1回の攻撃で3回ヒットとなる攻撃もある。
 また、動きながら遠隔から攻撃できるジョブであるので、ギミックの処理を任されることが多い。

 コハダさんのレベルではペットを呼び出したりすることはできないため、攻撃に専念できるのだが、あれでは…

 ま、まだ最初だ、そのうちなれて…


 ◇


 ダンジョン周回中

 コハダさんのレベルは5になった。

「うりゃあああああああああああ、とりゃああああああ」

「コハダさん、3回に1回はまだターゲットサークル前に撃ってますよね?」

「撃ってないもん!」
「そうですか?自分の目には早く撃ってるように見えるのですが…」
「そ、それはラグだよ、ラグ、ああああこの時間ラッグいわー」
「今、平日の深夜2時回ってるんですけどコハダさんだけ回線混んでるんですね」

「そうそう、プロバイダーがさー」
「はい、はい」
「ニコちゃーーん、タナカが僕のこといじめるーーー」
「悪いタナカさんは私が退治します!」
 あいつ完全にニコを取り込みやがった…


 今日は時間も時間と言うことでここで解散となった。

「コハダさん、明日は必ず当てるようにしてくださいよ!」
 俺は念を押しそのままログアウトする。


 朝5時

「うーーん、変な時間に目が覚めた、あ!畑に水撒くのわすれてた!」

 FG3にログインする。ログアウトした場所が木人練習場であったため、木人練習場に現る。

「うおりゃーーーーー、とりゃあああああああ」
 木人に矢を撃ちながら大声をだしている人がいた。

 あれは…コハダさん…


 その矢は全て、木人に当たっている。

 そうか、コハダさんは、ヒーラーだってはじめから上手かった訳じゃないんだ…あーやって努力して、人の何倍も試行錯誤や努力して上手くなっていったんだ。

 だから、人へのアドバイスも的確で上手く伝えることができるんだな

「あれ?タナカじゃん、何しに来たんだ?」
「畑の水やりに、コハダさんこそ、ずっと練習してたんですか?」
「ああ、これか、ターゲットサークル出現まえになんとか当てられねーかなと思ってね」
「全部当たってたじゃないですか」
「ああ、動かない相手なら全部、当たるようにはなってきたなー」

 一流の狩人は手数を稼ぐためにターゲットサークル出現前に撃つものいるという話をきいたことがある。
 コハダさんが、それを知っているか知らないかは、分からないけどこの人の考え方や発想のレベルは、一流の人間のそれと同じなんだ…

「コハダさん、俺達のパーティの狩人はあなたです」
 心の中でいったつもりだったが声にでていたようだった。
「え?クビにするつもりだったの?」
「え?えええええええ、聞こえてました?」
「うん、まあレベル1の人間を誘うレイドパーティなんて他にねーからな」
 コハダさんは笑いながら許してくれたようだった。
「うっそ、5時じゃん、今日朝から予定あったのに!」
 慌ただしく、コハダさんは落ちていった。

 俺は家にもどり、畑に水を撒き、ログアウトをした。
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