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身体測定ー4
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宮廷オルキデーア城の1階。浴場の脱衣所に男たちの絶叫が響き渡る。
戸口にいるベルの小さな身体は、小刻みに震えていた。
「ご…ご覧ください、皆様……。私の右手に『持って』いるのが、タロウさんとナナさんのご長男ガット・ネーロのポチさんで、私の左手に『持って』いるのが、タロウさんとネネさんのご長女ガット・ティグラートのタマさんです」
その言葉の通り、ベルは片手に一匹ずつ『持って』いた。
人型黒猫耳モストロであるガット・ネーロのタロウ(オス・満20歳)と、人型虎柄猫耳モストロのガット・ティグラートのナナ・ネネ(双子のメス・満21歳)。
そのあいだに生まれる子供は、黒猫の耳と尻尾を持って生まれて来ればネーロ、虎柄の猫耳と尻尾を持って生まれて来ればティグラートとされる。
見る限り、双子の姉ナナが産んだ子はオスのネーロで、妹ネネが産んだ子はメスのティグラートのようだ。
ほんの妊娠3ヶ月で生まれるその体重は一匹わずか500gしかなく、それが動物の形をしているなら兎も角、しっかり人型で、ここまで小さいと可愛いを通り越して恐怖だった。
「おまえら大袈裟やっちゅーねん」
と、ベルの背後から、友好国レオーネの王太子マサムネ・サイトウ(満35歳)――アヤメ・ムサシの実父――が大笑いしながら現れた。
その後から、ポチタマの父タロウと、母ナナ・ネネ、それからタロウの妹ハナも現れる。この猫4匹は、マサムネの従者だった。
「可愛いでしょー? さっき生まれたばかりなんだ」
と、デレデレになっているタロウ。ベルの手から我が子を返してもらいながら、ナナ・ネネが続く。
「あちきの子がポチ」
「あちきの子がタマ」
と、「よろしく」と声を揃えて片手を上げる。
それぞれ同じく片手を上げて承知しながら、「可愛い」だの「素晴らしい」だの半ば無理矢理称賛した。
ハナが「ところで」と、天秤を指差しながら親友ベルの顔を見た。
「身体測定でもしてたのか?」
ベルが「そう」と頷くと、「ほな」と言ったマサムネ。
一見してムサシの父であると分かる糸目顔の下に纏っている、レオーネ国の着物や袴、足袋や草履を脱ぎ捨てていく。
ふんどし一丁になると、フラヴィオたちとは大人と子供くらいの差がある小柄で華奢な身体が現れた。
「ついでにワイも頼むわ、ベル」
「承知致しました。ではどうぞ、ムネ殿下」
マサムネが挙手する。
「1番――」
「もう3番目です」
「3番! マサムネ・サイトウ! 趣味は遊郭通いと湯めぐり! 特技は囲碁・将棋・チェス――」
「何、賢いフリしてんだよ。全部リコたんに完敗してただろ」
「うっさいわハナ、バラすな。あと、好みの女は、美人とかわいこちゃん! でも、ワイが潰れそうなデカい女は無しな」
レオーネ国王太子マサムネ・サイトウ(満35歳)は――
黒いボサボサ頭と糸目顔、八重歯は四男坊ムサシとそっくりな外見。
中身はフラヴィオのように天真爛漫、派手で女好き。よってフラヴィオと気が合う。
口が悪いところが欠点だが、フラヴィオたちが最も信頼を置いている国の王太子。
その身体測定の結果は、身長170cm・体重55kgだった。
それを聞いて、一部から「軽っ」と声が出る。
「これでもワイの身長はレオーネ国の平均くらいやで。まぁ、たしかに体重は平均に届いてへんけど。つか、おまえらがデカすぎんねん。なんちゅー身体しとんねん」
タロウが「僕もいい?」と問うてきた。
よってベルが、マサムネに続いてタロウも測定してみることに。
「えーと、僕もマサムネみたいにやるの? んじゃ、4番? タロウです。あ、モストロには苗字がありません。でも強いて言うなら、マサムネに飼われてるみたいなものだからサイトウかな。タロウ・サイトウ。趣味は遊漁ですが、忙しくてほとんど出来ません。特技は……うーん、魔法くらいしかないよ。仕事しっぱなしなんだから。好みのメス? もちろん、妻たちだよ」
その体重を量ったときに、ベルが意外そうな表情をした。
「ガットのオスの平均身長が160cm程度なのは存じていましたが……」
「思ったより重いだろう?」
と、フラヴィオが口を挟むと、タロウが頷いた。
「僕らモストロは、骨からして人間とはちょっと違うんだよ。脂肪も付きにくいし」
マサムネの従者ガット・ネーロのタロウ(満20歳)は――
基本のガットがそうであるように、まさに猫のような顔立ちをしている。髪の色はネーロに多い黒だ。
仕事で戦場には出なければならないし、最強を謳われるモストロの中でも最強の魔力を持っているが、とても心優しいモストロだった。
レオーネ国の宮廷で生まれ育ったこともあり、普段人間に危害を加えることはなく、人間より人間想いのこともしばしば。
特にフラヴィオたちのことは大好きで、子供の頃から懐いている。
その身体測定の結果は、身長が160cm・体重60kgだった。
見た目は細身で、人間の感覚でいうと45kg程度にしか見えない故に、意外な結果だった。
「さーて、次はムサシ殿下だね」
と、ピエトラが戻って来た。タロウとナナ・ネネは、女たちにもポチタマを見せに向かって行った。
ムサシが「スィー」と返事をする。
「拙者もやるでござるか? では、5番。ムサシ・ガリバルディと申しまする。趣味は狩りと読書、特技は弓矢でござる。好みの女性は、おかんみたいに明るくて活発な女性でござりまする。見ている拙者まで明るくなれるでござるから。おかんはまさに拙者の太陽、そして絶世の美女でござりまする」
実父マサムネよりも、養父アドルフォが盛大な拍手をした。
「ああ、同意だ! おまえのおかん、そして俺の妻は世界一だ! それから、おまえの弓矢の腕は凄まじい! 将来は天下無双の弓使いだ! 賢いし、間違いなく――」
「実父似」
「実母殿下似だな!」
「うっさいわ」
アドルフォ長男(養子)であり、レオーネ国王太子四男坊ムサシ(10歳と11ヶ月)は――
元の苗字を『サイトウ』、アドルフォ・ベラドンナ夫妻に養子に入ってからは『ガリバルディ』。
実父の外見をそのまま縮め、その糸目をさらに細くした顔をしている。
しかし中身は実父とは正反対で、子供ながら真面目で誠実な性格をしていることから、宮廷中から好意を抱かれている。
しばらくのあいだ子供を授からず、悩み苦しんでいたアドルフォ・ベラドンナ夫妻に自ら志願して養子になった。
その身体測定結果は、身長140cm・体重33kgだった。
意外なことに、カプリコルノ国の同じくらいの年の子供たちとそんなに変わらないようだった。
「んじゃ、成長するに連れて体格差が出て来るのか」
と、アドルフォが身長を測る柱の前に立つ。
「え? ああ、俺もやるのか。6番だったか? アドルフォ・ガリバルディ。趣味は、最近はすっかり家族で狩りに出掛けることだな。特技は剣術――大剣と戦、力仕事全般、筋肥大あたりか? 好みは妻のベラドンナだ。じゃあ絶世の美女が好きってことになるが、俺を愛してくれる女なんてベラくらいなんだ。偶然ベラが絶世の美女だったというだけで、俺はベラがどんな容姿をしていても好きにならずにはいられなかった。だって見てくれ、俺の姿を。そりゃ、感謝しかなかったさ」
「ワイは絶対無理やけどな、ベラちゃん……」
とアドルフォの耳に聞こえぬよう呟いたマサムネが、天秤の片方に乗った。さらにタロウとムサシも乗せると148kgになったが、これでも重りが足りなかった。
クエルチア侯アドルフォ・ガリバルディ(満33歳)は――
さっき身体測定を終えた次男ジルベルトを、そのまんま拡大した容姿――筋骨隆々巨人。
逆立つ銀の髪はまるで凶器で、琥珀色の鋭い瞳はオオカミを彷彿とさせる。
鰐口は岩石さえも噛み砕き、少しでも力加減を誤るとありとあらゆる物を破壊してしまう怪力を持つ。
この銀の髪と黒の肌、桁外れの怪力を持つ人間は、元は一国だった隣町プリームラの貴族に稀に生まれるものだった。
つまりその血を引いているアドルフォはここオルキデーアの貴族ではなく、プリームラ貴族であることから、国王の常備軍のひとつであるプリームラ軍に所属。
その階級は当然、世襲よりも何よりも実力が重視される『元帥』。
普段はここ宮廷オルキデーア城で暮らしているが、3日に一度はプリームラ町のプリームラ城へと将兵の訓練へ向かう。
またフラヴィオ・フェデリコ兄弟の親友であり、フラヴィオの補佐その2でもある。
こんな容姿だが、中身は真面目で誠実。そうは分かっていても女子供は怯えて遠巻きになってしまったりするが、男人気は絶大。
たまに同性から恋文が届くのは秘密。
その身体測定の結果は、脅威の身長198cm・体重178kg。
「――え……!?」
と目を疑ったベルが、巻尺を持って来てさらに測定してみる。
馬鹿でかい胸囲は170cm。
岩石みたいな腕周りは65cm。
鎧の必要性が分からぬ腰回りは87cm。
こんな脚で1日30km近くもどうやって走っているのか、太腿92cm・ふくらはぎ60cmだった。
改めてバケモノを見る目がアドルフォに集まる中、天秤から降りたムサシが飛び跳ねてはしゃいでいる。
「すごいでござりまする! やっぱりおとんは天下無双でござりまする!」
「おう、そうかムサシ! 俺はもっと格好良くなるからな! さーて、(ベルから)逃げようなー」
とアドルフォはムサシを左腕に抱き上げると、脱衣所を後にした。
戸口にいるベルの小さな身体は、小刻みに震えていた。
「ご…ご覧ください、皆様……。私の右手に『持って』いるのが、タロウさんとナナさんのご長男ガット・ネーロのポチさんで、私の左手に『持って』いるのが、タロウさんとネネさんのご長女ガット・ティグラートのタマさんです」
その言葉の通り、ベルは片手に一匹ずつ『持って』いた。
人型黒猫耳モストロであるガット・ネーロのタロウ(オス・満20歳)と、人型虎柄猫耳モストロのガット・ティグラートのナナ・ネネ(双子のメス・満21歳)。
そのあいだに生まれる子供は、黒猫の耳と尻尾を持って生まれて来ればネーロ、虎柄の猫耳と尻尾を持って生まれて来ればティグラートとされる。
見る限り、双子の姉ナナが産んだ子はオスのネーロで、妹ネネが産んだ子はメスのティグラートのようだ。
ほんの妊娠3ヶ月で生まれるその体重は一匹わずか500gしかなく、それが動物の形をしているなら兎も角、しっかり人型で、ここまで小さいと可愛いを通り越して恐怖だった。
「おまえら大袈裟やっちゅーねん」
と、ベルの背後から、友好国レオーネの王太子マサムネ・サイトウ(満35歳)――アヤメ・ムサシの実父――が大笑いしながら現れた。
その後から、ポチタマの父タロウと、母ナナ・ネネ、それからタロウの妹ハナも現れる。この猫4匹は、マサムネの従者だった。
「可愛いでしょー? さっき生まれたばかりなんだ」
と、デレデレになっているタロウ。ベルの手から我が子を返してもらいながら、ナナ・ネネが続く。
「あちきの子がポチ」
「あちきの子がタマ」
と、「よろしく」と声を揃えて片手を上げる。
それぞれ同じく片手を上げて承知しながら、「可愛い」だの「素晴らしい」だの半ば無理矢理称賛した。
ハナが「ところで」と、天秤を指差しながら親友ベルの顔を見た。
「身体測定でもしてたのか?」
ベルが「そう」と頷くと、「ほな」と言ったマサムネ。
一見してムサシの父であると分かる糸目顔の下に纏っている、レオーネ国の着物や袴、足袋や草履を脱ぎ捨てていく。
ふんどし一丁になると、フラヴィオたちとは大人と子供くらいの差がある小柄で華奢な身体が現れた。
「ついでにワイも頼むわ、ベル」
「承知致しました。ではどうぞ、ムネ殿下」
マサムネが挙手する。
「1番――」
「もう3番目です」
「3番! マサムネ・サイトウ! 趣味は遊郭通いと湯めぐり! 特技は囲碁・将棋・チェス――」
「何、賢いフリしてんだよ。全部リコたんに完敗してただろ」
「うっさいわハナ、バラすな。あと、好みの女は、美人とかわいこちゃん! でも、ワイが潰れそうなデカい女は無しな」
レオーネ国王太子マサムネ・サイトウ(満35歳)は――
黒いボサボサ頭と糸目顔、八重歯は四男坊ムサシとそっくりな外見。
中身はフラヴィオのように天真爛漫、派手で女好き。よってフラヴィオと気が合う。
口が悪いところが欠点だが、フラヴィオたちが最も信頼を置いている国の王太子。
その身体測定の結果は、身長170cm・体重55kgだった。
それを聞いて、一部から「軽っ」と声が出る。
「これでもワイの身長はレオーネ国の平均くらいやで。まぁ、たしかに体重は平均に届いてへんけど。つか、おまえらがデカすぎんねん。なんちゅー身体しとんねん」
タロウが「僕もいい?」と問うてきた。
よってベルが、マサムネに続いてタロウも測定してみることに。
「えーと、僕もマサムネみたいにやるの? んじゃ、4番? タロウです。あ、モストロには苗字がありません。でも強いて言うなら、マサムネに飼われてるみたいなものだからサイトウかな。タロウ・サイトウ。趣味は遊漁ですが、忙しくてほとんど出来ません。特技は……うーん、魔法くらいしかないよ。仕事しっぱなしなんだから。好みのメス? もちろん、妻たちだよ」
その体重を量ったときに、ベルが意外そうな表情をした。
「ガットのオスの平均身長が160cm程度なのは存じていましたが……」
「思ったより重いだろう?」
と、フラヴィオが口を挟むと、タロウが頷いた。
「僕らモストロは、骨からして人間とはちょっと違うんだよ。脂肪も付きにくいし」
マサムネの従者ガット・ネーロのタロウ(満20歳)は――
基本のガットがそうであるように、まさに猫のような顔立ちをしている。髪の色はネーロに多い黒だ。
仕事で戦場には出なければならないし、最強を謳われるモストロの中でも最強の魔力を持っているが、とても心優しいモストロだった。
レオーネ国の宮廷で生まれ育ったこともあり、普段人間に危害を加えることはなく、人間より人間想いのこともしばしば。
特にフラヴィオたちのことは大好きで、子供の頃から懐いている。
その身体測定の結果は、身長が160cm・体重60kgだった。
見た目は細身で、人間の感覚でいうと45kg程度にしか見えない故に、意外な結果だった。
「さーて、次はムサシ殿下だね」
と、ピエトラが戻って来た。タロウとナナ・ネネは、女たちにもポチタマを見せに向かって行った。
ムサシが「スィー」と返事をする。
「拙者もやるでござるか? では、5番。ムサシ・ガリバルディと申しまする。趣味は狩りと読書、特技は弓矢でござる。好みの女性は、おかんみたいに明るくて活発な女性でござりまする。見ている拙者まで明るくなれるでござるから。おかんはまさに拙者の太陽、そして絶世の美女でござりまする」
実父マサムネよりも、養父アドルフォが盛大な拍手をした。
「ああ、同意だ! おまえのおかん、そして俺の妻は世界一だ! それから、おまえの弓矢の腕は凄まじい! 将来は天下無双の弓使いだ! 賢いし、間違いなく――」
「実父似」
「実母殿下似だな!」
「うっさいわ」
アドルフォ長男(養子)であり、レオーネ国王太子四男坊ムサシ(10歳と11ヶ月)は――
元の苗字を『サイトウ』、アドルフォ・ベラドンナ夫妻に養子に入ってからは『ガリバルディ』。
実父の外見をそのまま縮め、その糸目をさらに細くした顔をしている。
しかし中身は実父とは正反対で、子供ながら真面目で誠実な性格をしていることから、宮廷中から好意を抱かれている。
しばらくのあいだ子供を授からず、悩み苦しんでいたアドルフォ・ベラドンナ夫妻に自ら志願して養子になった。
その身体測定結果は、身長140cm・体重33kgだった。
意外なことに、カプリコルノ国の同じくらいの年の子供たちとそんなに変わらないようだった。
「んじゃ、成長するに連れて体格差が出て来るのか」
と、アドルフォが身長を測る柱の前に立つ。
「え? ああ、俺もやるのか。6番だったか? アドルフォ・ガリバルディ。趣味は、最近はすっかり家族で狩りに出掛けることだな。特技は剣術――大剣と戦、力仕事全般、筋肥大あたりか? 好みは妻のベラドンナだ。じゃあ絶世の美女が好きってことになるが、俺を愛してくれる女なんてベラくらいなんだ。偶然ベラが絶世の美女だったというだけで、俺はベラがどんな容姿をしていても好きにならずにはいられなかった。だって見てくれ、俺の姿を。そりゃ、感謝しかなかったさ」
「ワイは絶対無理やけどな、ベラちゃん……」
とアドルフォの耳に聞こえぬよう呟いたマサムネが、天秤の片方に乗った。さらにタロウとムサシも乗せると148kgになったが、これでも重りが足りなかった。
クエルチア侯アドルフォ・ガリバルディ(満33歳)は――
さっき身体測定を終えた次男ジルベルトを、そのまんま拡大した容姿――筋骨隆々巨人。
逆立つ銀の髪はまるで凶器で、琥珀色の鋭い瞳はオオカミを彷彿とさせる。
鰐口は岩石さえも噛み砕き、少しでも力加減を誤るとありとあらゆる物を破壊してしまう怪力を持つ。
この銀の髪と黒の肌、桁外れの怪力を持つ人間は、元は一国だった隣町プリームラの貴族に稀に生まれるものだった。
つまりその血を引いているアドルフォはここオルキデーアの貴族ではなく、プリームラ貴族であることから、国王の常備軍のひとつであるプリームラ軍に所属。
その階級は当然、世襲よりも何よりも実力が重視される『元帥』。
普段はここ宮廷オルキデーア城で暮らしているが、3日に一度はプリームラ町のプリームラ城へと将兵の訓練へ向かう。
またフラヴィオ・フェデリコ兄弟の親友であり、フラヴィオの補佐その2でもある。
こんな容姿だが、中身は真面目で誠実。そうは分かっていても女子供は怯えて遠巻きになってしまったりするが、男人気は絶大。
たまに同性から恋文が届くのは秘密。
その身体測定の結果は、脅威の身長198cm・体重178kg。
「――え……!?」
と目を疑ったベルが、巻尺を持って来てさらに測定してみる。
馬鹿でかい胸囲は170cm。
岩石みたいな腕周りは65cm。
鎧の必要性が分からぬ腰回りは87cm。
こんな脚で1日30km近くもどうやって走っているのか、太腿92cm・ふくらはぎ60cmだった。
改めてバケモノを見る目がアドルフォに集まる中、天秤から降りたムサシが飛び跳ねてはしゃいでいる。
「すごいでござりまする! やっぱりおとんは天下無双でござりまする!」
「おう、そうかムサシ! 俺はもっと格好良くなるからな! さーて、(ベルから)逃げようなー」
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