警察さえ退ける、黒ずくめの女が始めたカフェに、超能力者とヤクザと十歳の魔女、そしてその中に何故俺が

松岡夜空

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警察

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「貴様が、神山俊介だな」
 
 いきなり呼びかけられた。マンションの一階ロビーで、エレベーターを待っていた時だった。
 振り返る。当然だ。人間には反射というものがある。怪しさ爆発だから、とりあえずスルーして様子見よう。その発想が一瞬でできたなら、そいつはある意味で偉人である。
 
 振り返った先にいたのは、女だった。黒ずくめの女だ。これ以上ないってほど黒ずくめだ。髪。帽子。ブラウス。スカート。靴。ふくらはぎ。指先。全てが黒い。葬式帰りでもここまで黒で固めるかよってほど黒い。
 
 神山は呆気にとられた。目をマジマジと開いて、女を見やる。残念なことに、肝心要の顔がよく見えていない。女は手に持った黒いスマホに、目をやっていた。つまり、顔を俯けていた。


「小中高と生徒会に属し、成績は副教科を除けばオール九、オール四を下回ったことがない。高校一年の時にクリスタルランド爆弾事件を解決し、二年にして生徒会長の座を獲得している。親からの遺伝で髪の色素が生まれつき薄く、髪の色は染めているわけでもないのに茶色。姉がいる。あだ名は会長。童貞。この情報に間違いはないか?」
 
 神山が固唾を飲み込む。確かにあっている。確かに自分は神山俊介だ。童貞だ。その他の情報も偽りなく本当のことだ。
 
 警察か? 一瞬思った。無論ありえないことだとわかっている。しかしそれ以外の可能性を考えるのは恐ろしすぎた。ある種現実逃避に近い予想である。

「耳が聞こえないのか? あっているのか? いないのか? どっちだ?」
 
 紙から神山へ。女が視線を上向ける。上目遣い。驚くべきことに、彼女の瞳は宝玉のような紅だった。
 
 綺麗だと思った。瞳の色も幻想的で綺麗だが、何より顔立ちが素晴らしい。物凄く整った童顔である。瞳が大きく肌が透き通るように白い。神山の好みど真ん中である。
 
 ハッキリ言おう。一目惚れした。怪しさ爆発、漫画が漫画なら毒薬でもばらまいてそうなこの女に、心を奪われてしまったのだ。しかし、そんな顔だけで決めつけた恋は、一瞬にして吹き散らされた。
 
 胸を貫くような音が響く。ハッとして目を覚ました。しかし目の前は至って平穏。何かが突っ込んだ気配も爆発した気配も崩落した気配も――ある。崩落した気配だけはある。
 
 パラパラと、コンクリートの破片がパンくずか何かのように崩れ落ちた。女の背中にある壁に、巨大な蜘蛛の巣を思わせるひびが走っている。その蜘蛛の巣の中心に、女の手の甲が埋まっていた。
 
 女が口元にまで手を戻す。フッと息を吹きかける。まるで銃口にするが如し。しかし威力はそれ以上。生身の拳がだ。ありえない。

「あたしに三度同じことを言わせるな。死ぬぞ貴様」
「あ、はい。僕が神山俊介です。すいません」
「よろしい」
 
 女が言った。
 今になって、神山が呼んでいたエレベーターが下りてくる。中に親子が乗っていた。親は神山を見て、黒ずくめの女を見て、陥没した壁を見て、恭しく、しかし強張った笑顔で会釈を一つ。興味津々の子供の背中を押すようにして、玄関口から消えていった。雨の中、見捨てられた子犬のような気分になる。涙が出そうだ。

「東京都葛飾区文京堂4―8。これがどこだかわかるか?」
「家のすぐ近くですね」
「その通り。わかりやすく言えば、月雲通りの手前側だ。手前というのは、お前の家から見て手前、という意味だが」
「は、はぁ」
「そこに一件のカフェができた」
「そ、そうですか」
「単刀直入に言おう。お前そこでバイトしろ」
「何故!?」
「お前が四季の一人。すなわち、千秋高校の生徒会長だからだ」
 
 意味がわからない。

「とりあえず、時間帯と時給を教えてもらっていいですか?」
「十七時から二十三時。時給は八十六円」
「へ!?」
「だから、十七時から~」
「いやそこじゃなくて、時給の方。今不穏な数字が聞こえた気が……」
「八十六円か?」
「そう、それですよ!! 明らかにおかしいじゃないすか!」
「ここの壁代もあるからなー」
「え、僕が払うんすか!?」
「冗談だ。しかし神山俊介。――と。残念だが、議論している時間はないようだな。意外に早い。東京の警官は中々優秀だ」
「え?」
 
 間の抜けた顔で疑問を呈する。そしてその疑問はすぐに氷解された。神山にとっては目の前、黒ずくめの女にとってはすぐ後ろに、答えがあった。
 黒ずくめの女の後ろに立つ、ごつい身体にごつい装備をまとった二人組。正義の使者、警官がそこにいた。

「あぁ君たちちょっといいかな? 警察のもんなんだけど、ちょっと通報があったもんでね」
「――うわ! 壁が完全に壊れてるけど、君たちがやったの?」
 
 警察手帳を見せながら、二人の警官が各々言った。
 
 通報というのは、あの親子がしてくれたのだろうか。いや、それだとさすがに早過ぎる。恐らく近隣住民の誰かがしてくれたのだろう。コンクリートの壁を破砕したのだ。音は相当だった。普通まず現地に確認に来ないだろうかという、疑問は残るが。
 
 なんにせよ、助かった。
 
 某国民的アニメを見ていると、警官というのは何とも情けない集団に思える。しかしこうして間近で見ると何とも恐ろ、いや頼もしいことか。
 ごつい身体に最新式の装備を纏っている。それが二人もいる。絶対に逃げられない。倒すなんてもってのほかだ。
 ……と、通常なら思う。しかし彼女の後ろにある砕かれた壁と、彼女の気だるそうな態度を合わせると、その考えにも霞がかかる。
 
 どんな巨漢のレスラーが拳を振るったとしても、あそこまでコンクリート壁を陥没させることは不可能だろう。ヘヴィー級のボクサーの拳でも絶対に無理。つまり目の前の女は、小柄ながらそれ以上の力を有しているということになる。
 
 人間じゃ捕まえられない。瞬時にそう確信した。

「黙ってたらわからないなー、ちょっとあんた! 顔ぐらいこっちに向けてくれるか」
 
 ヌッと、警官の一人が黒ずくめの女に手を伸ばす。
 スッと、黒ずくめの女が、背後の警官に瞳を向ける。
 その瞳は、後の惨劇を予期させるように、紅い――。

「うっ」
 
 腕を伸ばしていた警官が、呻き声を上げる。しかしその実、警官は何もされていなかった。というのも、警官は黒ずくめの女に触れる途上、その動きを止めていたからだ。
 
 賢明。神山はホッと胸を撫で下ろした。しかし、動きを止める警官の表情を見て、また胸が締め付けられるような思いを味わう。
 
 警官は目を見開き、口をぽっかりと開けている。その顔はバケツで浴びせられたような脂汗でびっしょりだ。
 
 何だ? 何に気がついた? 何に気がついて動きを止めた? この女は一体何者なんだよ?
 
 神山は心の中で詰問したが、返ってくる言葉があろうはずもない。

「おい、どうしたんだよ。坂も――うっ」
 
 もう一人の警官が心配して声をかけるも、その警官もまた動きを止めた。まるで金縛りにでもあったかのように。
 パチンと、女がどこからともなく取り出した扇子で、掌を叩いた。

「チッ。余計なことを。貴様のせいで貴重なストレス発散の場を失ってしまったぞ」
 
 女が誰にともなく吐き捨てた。いや、よく見ると、黒ずくめの女の片耳から線が垂れている。線は胸元に繋がっていた。誰かと連絡をとっているのか? 誰と? わかろうはずもない。
 女がクルリと背を向ける。

「神山俊介」
 
 顔も向けず、黒ずくめの女が神山を呼んだ。警官二人の前でだ。警官二人がギョロリと血走った目を向けてくる。その面構えは金剛力士像もかくやというほどで、『これら』がいずれは動き出すんだろうなと考えると、生きた心地がしない。

「場所、日時共に追って知らせる。来る来ないはお前の自由。それと――」
 
 黒ずくめの女が足を止める。玄関口の両脇には、警官二人が荒ぶる鷹のポーズを決めて立っていた。
 コンコンと、そのうちの一体を、黒ずくめの女が叩く。

「あたしが消えた時、お前は『これら』に連行されることとなるだろう。ま、聞きたいのはあたしのことだ、好きなだけ話せばいい。そうすれば今日中には帰れるだろう。お前が帰る頃には鑑識も終わっている。あたしの調べもすぐにつく。そして後日、お前の家に警察署長が直々に菓子折りを持ってやってくる。その時お前は、この二人が解雇されたことを知る」
 
 荒唐無稽な話。そう一笑に付すことはできなかった。これが起こるなら他の全てが起こりうる。そう思ったからだ。
 
 女が扇子を開く。開かれた扇子で口元を雅に隠す。向けられた紅の瞳は、流れ落ちた血のように、神山の心を紅く紅く染め上げていく。

「そうなった時、お前の心に去来するものは何かな? 恐怖か、疑念か、意地か、逃避か。本能には従った方がいいと助言しよう。そしてこれは忠告だ。あたしは手向かう人間に対して、容赦しない」
 
 玄関の自動ドアが開かれる。血のように真っ赤な瞳は、もう神山の視界に映っていない。女は神山に背を向けていた。

「ま、好きな方を選べ。手を汚したくないというのは本音。もがく誰かをどん底にまで突き落としたいというのが性根。どっちに転んでもあたしは楽しめる。ククク」
 
 女の姿が完全に見えなくなってから、警官二人が身動ぎした。どうやら動けるようになったらしい。
 そして、警官二人との問答(聴取)が始まる。始めは立ち話だったが、もっと詳しく話を聞きたいからと、車に詰め込まれ署に向かった。警官は終始丁寧であり、神山に謝ってもくれた。とんでもない女だと愚痴も言い合った。全員が空威張りしているように見えたのは、きっと気のせいじゃなかったと思う。少なくとも神山はそうだった。
 
 聴取が終わった後、家に送り届けられた。車の窓から外を見る。真っ暗だ。見ているとあの女を思い出す。あの女も夜のように黒かった。呆けた顔が車の窓に映っていた。親がマンションの前で待っている。ペコペコ頭を下げる母にイラついた。自分は間違いなく被害者だ。その辺は警官が事情を説明してくれたため、これ以上イライラさせられることはなかった。家に帰るため、マンション一階でエレベーターを共に待つ。無言。無音。周りには自分たち以外誰もいなかった。そういう時間帯だった。蜘蛛の巣が張ったような壁に目がいって、鑑識が来ていたか聞く。すると母は「あぁ来てたわね。あたしも色々聞かれたんだから」と答えた。それから数日経って――。
 
 ピンポーン。
 家のインターフォンが鳴り――。
 とうとう警察署長を自称する男が、菓子折りを持って家にやってきた。やってきてしまった。
 警察署長は、さも当然のようにこう言った。

「まさか神山様が『あの方』のご知り合いとはいざ知らず、とんだご無礼を。当然、あの二人は免職という形で処理させていただきましたので、何卒今回の件は……」
 
 バタン。
 家の扉が閉められる。神山は玄関口に一人、ぽつねんと立っていた。両手に乗っかった重たい菓子折りが、神山の現実逃避を妨げる。
 
 何の罪もない二人が職を失った。ありうるのか? こんなことが。いや待て。落ち着いた方がいい。
 警官二人が解雇された。これが現実に起こったことだと考えがちだが、厳密に言えば、警察署長が解雇しましたと、神山に告げたこと。これが現実に起こったことなんだ。
 
 あの警察署長、本物か? 
 
 確かに警察手帳は見せられた。中も開いて見せていた。確か名前は安澄清隆。それでも本物とは断定できない。神山は本物の警察手帳を見たことがないからだ。比べるべき基準がない。それっぽく装丁されたらもうお手上げなのだ。
 
 偽物の可能性は十二分にありうる。公務員、仮に正社員でも、そんな簡単に人を解雇できるはずがないだろう。SNS等で告発がないのも疑問が残る。
 
 神山は立ち上がり、部屋のパソコンを立ち上げた。検索欄に向かってタイピングする。
 ただその一縷の光明のような可能性は、同時に最悪になる可能性も孕んでいる。何故なら、あの警察署長が本物であった場合、あの女は公務員を簡単に解雇できてかつ、それを相手に告発させないだけの、圧倒的かつ得体の知れないバックを有していることの証明になるからだ。

『安澄清隆。白桜署署長。警察』
 
 enterキー。画像検索。出てきた顔は――

「バカな!!」
 
 思わず立ち上がった。
 ブブブ。
 ガラケーが震える。
 手にとって、それを開いた。

『明日の午前八時に来い』という指示。地図が添付されている。地図の上に店名が記されていて、店の名は『夜のファミリーカフェルナシャイン』となっていた。
 
 頭が痛くなる店名だ。全てが冗談だと思いたい。しかし。
 
 ゆっくりと首を動かす。パソコンの画面から、皓々とした光が漏れている。

『いつも治安を守ってくれている白桜署署長と、手を握り合ってご挨拶』
 
 題名。
 映っているのは一日署長の座を勝ち取ったアイドルと、年配の男だった。
 間違いない。紛れも無い。この男は今日家に来た――
 
 安澄清隆。
 
 思わず手を口で押さえる。吐きそうになった。
 秒針が時を刻む音が響いている。しかしそれを圧する音が、胸の奥から響いていた。
 
 ドクンドクンと。
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