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第三章 めざすは運動会!
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「あの……これからもがんばります! 花言葉を知って嬉しかったですし、これからヘチマの成長も見守りたいです」
「ふふ。よろしくお願いします。ヘチマが実をつける時期は夏ですが、その実を水に浸して作ったヘチマ水は、美肌効果や健康効果があるとされています」
「えっ、そうなんですね。タワシにするだけじゃなかったんだ……!」
「成熟したヘチマは、漢方薬としても利用され、利尿作用や解熱作用があるとされています。実から取れる繊維は、昔は糸として利用されていたこともあって──」
委員長さんの話をふむふむと聞いていると、急に話を止めてしまった。
どうしたんだろう?
口を押さえて、しまったという顔をしている。
「……すいません。またベラベラと。僕、植物や動物のことを調べるのが好きで、ついこうして語ってしまう癖があって」
委員長さんはわたしに向かってぺこりと頭を下げた。
好きなものの話に熱が入ってしまうのはよくわかる。
私もこの前、蒼太くんにブラストの話を熱く語ってしまったところだもん。
「知らないことがわかるの、とっても楽しいです。ありがとうございます」
「迷惑ではありませんでしたか?」
「全然です。委員長さんの好きなものは動物と植物なんですね。わたしは動画配信が好きなんです」
落ちこんでいる委員長さんを励まそうと、私も好きなものの話を取り出すことにした。
だってほら、ブラストといえば!
ミドリくんが担当している『今日の動植物』コーナーがあるもん。
『話しているミドリくんが楽しそうで癒されるし勉強になる!』と隠れた人気を誇るコーナーだ。
「お気に入りのグループの配信で、『リスは触ると尻尾が取れる』っていう雑学があったんです。すごくびっくりしたけど面白かったんですよ」
動物の話が好きだという委員長さんになんとか元気を出してもらおうと、わたしは受け売りのリスの話を披露する。
もう知っているかもしれないけど、ここ最近でわたしが一番びっくりした情報だ。
「委員長さんは知っていますか? ブラストっていうグループなんですけど」
ベラベラと話し続けたわたしはようやく顔を上げた。
ブラストの話をする時、どうしても早口になってしまう。
「ふ……蒼太くんから聞いていたとおりですね」
「え?」
目を丸くしていた委員長が、やわらかく微笑む。
そして蒼太くんの名前を口にしたから、わたしはまた驚いてしまった。
委員長さんと蒼太くんは、やっぱり知り合いなのかな?
「……その他の雑学だと、リスは草食動物と思われがちですが、実は雑食で木の実以外にも昆虫や鳥の卵も食べたりするんです」
「そうなんだ……!」
唐突にリスの雑学を披露する委員長に、わたしは頷くほかない。
リスってほっぺたにいっぱい木の実を詰め込んでいるイメージだったけど、鳥の卵まで食べちゃうんだ……!
「市山さん。実は僕もやっているんです、蒼太くんや千明くんたちと一緒に」
雑学のあと、委員長さんはわたしにそっと耳打ちをした。
「へっ? 一緒に……?」
「うん、一緒に。内緒ですよ」
メガネの奥の笑顔が楽しそうだ。
えーとえーと?
委員長さんが蒼太くんと千明くんと一緒にやっている内緒のこと。
ブラストで配信されたリスの話。
動物と植物に詳しい委員長。
「えっ、えっ、もしかして、《ミドリくん》ですか……⁉︎」
わたしなりに導き出した答えはこれだ。
震える声でそういうと、委員長は特に驚いた顔もせずに
「はい、そうです。僕の担当は雑学とイラストなんです」
と笑っている。
「……!」
本当は叫び出したいが、ここは朝の学校だ。
わたしは心の中では何度も「え~~~~⁉︎」と大絶叫している。
まさかの委員長さんがミドリくん。
だとしたら、わたしはご本人に得意げに雑学を披露してしまったの!
そっか、だから蒼太くんも委員長さんのことを名前で呼んでいたんだ。
「蒼太くんも千明くんも、君には話してしまったということなので、これで僕も仲間入りですね」
「ひええ……」
「市山ひなさん、ようこそ園芸委員へ。これからよろしくお願いします」
「は、はい……」
まさかの五人目のメンバーを知ってしまうことになった朝。
びっくりしながらも、わたしは差し出された手を取って、握手をした。
「ふふ。よろしくお願いします。ヘチマが実をつける時期は夏ですが、その実を水に浸して作ったヘチマ水は、美肌効果や健康効果があるとされています」
「えっ、そうなんですね。タワシにするだけじゃなかったんだ……!」
「成熟したヘチマは、漢方薬としても利用され、利尿作用や解熱作用があるとされています。実から取れる繊維は、昔は糸として利用されていたこともあって──」
委員長さんの話をふむふむと聞いていると、急に話を止めてしまった。
どうしたんだろう?
口を押さえて、しまったという顔をしている。
「……すいません。またベラベラと。僕、植物や動物のことを調べるのが好きで、ついこうして語ってしまう癖があって」
委員長さんはわたしに向かってぺこりと頭を下げた。
好きなものの話に熱が入ってしまうのはよくわかる。
私もこの前、蒼太くんにブラストの話を熱く語ってしまったところだもん。
「知らないことがわかるの、とっても楽しいです。ありがとうございます」
「迷惑ではありませんでしたか?」
「全然です。委員長さんの好きなものは動物と植物なんですね。わたしは動画配信が好きなんです」
落ちこんでいる委員長さんを励まそうと、私も好きなものの話を取り出すことにした。
だってほら、ブラストといえば!
ミドリくんが担当している『今日の動植物』コーナーがあるもん。
『話しているミドリくんが楽しそうで癒されるし勉強になる!』と隠れた人気を誇るコーナーだ。
「お気に入りのグループの配信で、『リスは触ると尻尾が取れる』っていう雑学があったんです。すごくびっくりしたけど面白かったんですよ」
動物の話が好きだという委員長さんになんとか元気を出してもらおうと、わたしは受け売りのリスの話を披露する。
もう知っているかもしれないけど、ここ最近でわたしが一番びっくりした情報だ。
「委員長さんは知っていますか? ブラストっていうグループなんですけど」
ベラベラと話し続けたわたしはようやく顔を上げた。
ブラストの話をする時、どうしても早口になってしまう。
「ふ……蒼太くんから聞いていたとおりですね」
「え?」
目を丸くしていた委員長が、やわらかく微笑む。
そして蒼太くんの名前を口にしたから、わたしはまた驚いてしまった。
委員長さんと蒼太くんは、やっぱり知り合いなのかな?
「……その他の雑学だと、リスは草食動物と思われがちですが、実は雑食で木の実以外にも昆虫や鳥の卵も食べたりするんです」
「そうなんだ……!」
唐突にリスの雑学を披露する委員長に、わたしは頷くほかない。
リスってほっぺたにいっぱい木の実を詰め込んでいるイメージだったけど、鳥の卵まで食べちゃうんだ……!
「市山さん。実は僕もやっているんです、蒼太くんや千明くんたちと一緒に」
雑学のあと、委員長さんはわたしにそっと耳打ちをした。
「へっ? 一緒に……?」
「うん、一緒に。内緒ですよ」
メガネの奥の笑顔が楽しそうだ。
えーとえーと?
委員長さんが蒼太くんと千明くんと一緒にやっている内緒のこと。
ブラストで配信されたリスの話。
動物と植物に詳しい委員長。
「えっ、えっ、もしかして、《ミドリくん》ですか……⁉︎」
わたしなりに導き出した答えはこれだ。
震える声でそういうと、委員長は特に驚いた顔もせずに
「はい、そうです。僕の担当は雑学とイラストなんです」
と笑っている。
「……!」
本当は叫び出したいが、ここは朝の学校だ。
わたしは心の中では何度も「え~~~~⁉︎」と大絶叫している。
まさかの委員長さんがミドリくん。
だとしたら、わたしはご本人に得意げに雑学を披露してしまったの!
そっか、だから蒼太くんも委員長さんのことを名前で呼んでいたんだ。
「蒼太くんも千明くんも、君には話してしまったということなので、これで僕も仲間入りですね」
「ひええ……」
「市山ひなさん、ようこそ園芸委員へ。これからよろしくお願いします」
「は、はい……」
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びっくりしながらも、わたしは差し出された手を取って、握手をした。
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