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5章 帰郷!エルフの里へ ~記憶喪失編~
トルク村で過ごそう ~飼い猫の帰還~
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※前半少しだけセイル視点で前回の続きです
-----------------
◇
「・・・っ、王子様っ!!」
「「は??!!」」
「やっぱり王子様は私を助けに来てくれたのね!!!嬉しいっ!!!!」
そう言ってエリュシオンに抱きついてきたエルフの女。
正気を取り戻したエリュシオンが「離せ!」とエルフの女の「いやっ!これは運命の出会いなの!!」といううるさいやり取りに呆れかけてたら、慌てた様子のサーヤが念話ボクに呼び掛けてきた。
「(セイル!セイル!!聞こえる???)」
「サーヤ?!」
「セイル、どうした。サーヤから念話か?」
「うん、少し慌ててるみたい」
「何かあったということか?だったらすぐ行くぞ!・・・いい加減離れろ」
「きゃっ」
エルフの女を突き飛ばして、エリュシオンとボクはサーヤの元へ転移しようとした。
「いやっ!置いていかないで!!」
転移する瞬間にエルフの女がエリュシオンにしがみ付いてきた。
そのため・・・
(シュンッ)
「サーヤ、何かあったの?」
「サーヤ、無事か?」
「あ、エルとセイル・・・と、誰??」
転移先のサーヤ達の元に、エルフの女がくっついてきてしまった。
◇
エルと一緒にいたセイルに念話で話そうと思って呼びかけたら、話す前に転移して来てくれた。
・・・知らない女の子を連れて・・・
「エル、その女の子・・・誰?なんでエルに抱きついてるの?」
「こいつは奴隷商に捕まってたエルフだ。勝手についてきただけで知らん。いい加減離れろ」
「きゃんっ」
エルが女の子を普通にポイってした。
女の子の扱いとしてはどうなんだと思うけど、ちょっとだけホッとしてしまった。
そばに来て熱を測るようにあたしと自分のおでこをくっつけ、熱がないのを確認するとそのままちゅっとキスしてきた。
「んっ、ちょっとエル!他の人もいるのにっ・・・」
「ミナト達も寝ているし、問題ないだろう」
「いやいやいや、そーゆーことは2人だけのときに・・・」
「そーゆーこと?俺は口づけしかしていないが、それ以外もされると思ったのか?」
「!!」
エルが意地悪そうにニヤニヤしている。
絶対わかってるでしょっ!キスだけだから良いってもんじゃないんだよっ、この腹黒ドSエルフ!!
「・・・―――で、サーヤが慌てていた原因はお前か?・・・アルマ」
そう。今あたし達がいる場所には一緒にお出かけして今はお昼寝中のミナトちゃんとカイトくん、2人の枕になっているわんこ状態のベルナートさん、そして、全身ボロボロで足にひどい怪我をしたアルマさんがいる。
・・・ちなみに今アルマさんはあたしがあげたお肉たっぷりのサンドイッチを頬張っていて喋れない。というか喋る気がない。
「アルマさん、足に酷い怪我してるみたいなの。ミナトちゃんの癒しの水はあげたんだけど、回復魔法はこの中で誰も使えなくて・・・」
「とりあえず回復魔法をかける前に消毒だな。サーヤ、湖の水を汲んできてくれ。セイル、カルステッド達に伝達魔法でアルマが見つかったことを伝えてくれるか」
「うん、わかった」
「はいよ~☆」
「あの・・・」
「お前は邪魔だ。魔法が使えるなら自分で転移して帰るか、仲間を呼ぶなりするんだな」
あたしは湖の水を汲みながら、エルが奴隷商から助けたというエルフの女の子を見た。
金髪の長くて綺麗な髪をセンター分けしたゆるいウェーブヘアに森を感じさせる綺麗なグリーンの瞳。
着ているものは服というより下着で、奴隷市で売られてしまったら間違いなく彼女は性的な意味で酷い目に遭うだろうとても綺麗な女の子だ。
自分で帰るにしても仲間を呼ぶにしても、あたし達が向かうエルフの里だってここから結構距離があると聞いているし、所持品も碌にない彼女がすぐに帰るのは困難なのではないかと思う。
汲み終わった水をエルに預け、あたしは魔法袋から自分の予備の服を彼女に渡した。
「これ、あたしの服ですけど、どうぞ」
彼女は少し考えたような間があってから、差し出した服を乱暴に奪った。
「・・・服はもらってあげる。でも、これで恩を売ったとか思わないことね。人間風情が」
これは相当嫌われてるみたいだね。人間に捕まって奴隷として売られようとしてたなら仕方ないか・・・
この人間嫌いな態度は、エルと出逢ったときのことをちょっと思い出すなぁ
「サーヤ、こんな礼儀のなってないヤツはもう放っておけ。俺達も戻るぞ」
「え、ぁ、うん・・・」
エルに肩を抱かれて戻ろうとしたら、あたしのときと態度がコロッと変わった彼女がエルに話しかけた。
「王子様っ!なんでそんな人間と一緒にいるんですかっ!私と同じエルフでしょう?」
「王子、サマ・・・エルが?」
「知らん、勝手に呼んでいるだけだ」
「大体あんたも馴れ馴れしいのよ!いい加減その方から離れなさいよ!!」
いやいや、あたしを抱き寄せてるのはエルなんですけど・・・
ってゆーか、この人・・・もといエルフは人間を嫌いというより人間を見下してる感じ?
「王子様も王子様です!その女はいったいあなたの何なんですか?!あ、わかった!奴隷ですね??奴隷ごときが主人にくっつくなんて図々しいにも程があるわよ!!」
ちょっと待て!エルもあたしも何も言ってないのに、なんでこの子の中では勝手に話が進んでるのっ??!!
さすがにあたしを“奴隷”発言したことにエルが怒ったのか、彼女を睨みつけた。
あたしでさえゾクっと感じるってことは恐らく殺気も出してるよね・・・
案の定エルフの女の子は顔を青くして震えている。
「いい加減にしろ。サーヤを“奴隷”だと?それは貴様がこれからなる予定だったものであろう。俺は久々に身体を動かそうと運動した結果たまたま奴隷商が潰れただけで、お前を助けたかったわけじゃない」
身体を動かそうとした結果でたまたま奴隷商が潰れるって、んなわけないでしょっ!!
完全に潰す気で出かけてたじゃないかっ!!!
「こいつは俺の婚約者だ。今度ふざけた真似したら承知しない」
「へ?・・・んんっ、ふぁ、ちょっ・・・ん~~~~~~」
婚約者と言ってくれるのは嬉しいけど、エルフの女の子に見せつけるためとはいえ、こんなディープなキスはいらないでしょ~~~~~~~~っ!!!!
エルの身体を叩いてアピールしてもしばらく離してもらえず、離れた頃にはあたしの身体はすでに力が入りませんでした。
とりあえずアルマさんを安静にさせたいし、このまま湖にいるわけにもいかないのでいったんトルク村の宿に戻って話し合いをすることにしました。・・・もちろんエルフの彼女も連れて。
さすがに湖で“はい、さようなら”はないかなと思ったしね。
◇
「アルマぁぁぁぁぁ!!!」
宿に戻ったとき、すでに一番広いあたしとエルの部屋でカルステッドさん達は中で待っていて、アルマさんが入ってきたとき、リンダは真っ先に駆け寄ってきた。
やっぱり心配して・・・―――
(ドガッ)
「・・・え?」
アルマさんに走り寄ったリンダは、アルマさんのお腹を蹴って吹っ飛ばした。
「・・・リンダ、痛い」
「当たり前でしょ!痛くしてるんだからっ!!」
吹っ飛んだアルマさんに駆け寄ろうとしたらアレク兄様に止められた。
「いつものことだから大丈夫」とにこやかに言われたけど、え、これがいつものことなの??!!
リンダは吹っ飛んだアルマさんのそばにいき、今度は正面からぎゅっと抱きしめた。
「心配したんだから、バカ。・・・ちょっとだけだけど」
「・・・うん、ありがと」
なんだろうこの甘酸っぱいこの雰囲気・・・ちょっと青春を目の当たりにした気持ちになってキュンとしてしまった。・・・ずいぶん激しすぎるスキンシップだけどね。
少し落ち着いたので事情を聴いてみると、アルマさんはトルク村に滞在中、昔の知り合いという奴隷商のボスであった豚の獣人男に村で遭遇したらしい。
これはこちらの予想通りだけど、予想と違ったのはその奴隷商のボスとの関係だった。
「奴隷商のボスは、一緒にいると危険で・・・」
「危険?」
「奴隷商のボスは女じゃなく、男・・・特に大人になる前の子供が好きで・・・」
「「「「「「!!!!!」」」」」」
アルマさんが顔を青くしている。これ以上は聞かない方が良いんだろう。
どうやら村にいるとまたその奴隷商のボスに会ってしまうと思い、村の外の森で過ごしていたけど、空腹でそろそろ宿に戻ろうと思ったとき、足を滑らせて木から落ちてしまい足に怪我を負い、通信用の魔石も壊れてしまい連絡も取れなくなってしまったとのこと。
なんとか湖まで来て水でお腹を満たし、安全と回復のため木の上で休みつつ木の実を食べながら過ごしていたところ、あたし達が食べていたお昼ご飯の匂いに釣られ、また木から落ちてしまったみたい。
普段なら着地できるけど、空腹時は力が入らない・・・アルマさんはそんな人らしい。
非常食を普段から持たせた方が良いんじゃないだろうか?
「やっぱりかぁ・・・アルマのことだから空腹でどこかに落ちたんじゃないかと思ってたんだよね」
「リンダの言う通りだったな。怪我をしたものの、大丈夫そうで良かった」
「あぁ、てっきりお前がまた奴隷として売られてしまうのかと冷や冷やしてしまったよ」
「隊長っ!それは・・・」
アルマさんがカルステッドさんの言葉に慌てる。
そっか、“元奴隷”ってもう皆が知ってることを知らないから・・・
「大丈夫だよ、アルマ。皆知ってる。あたしなんて、奴隷商に潜入してアルマがいないか探しちゃったしね!」
「は?皆??リンダ・・・潜入って?!」
「それだけ、今の仲間であるアルマが大事ってことだよ!わかった?」
「・・・あり、がとう」
アルマさんが照れながらも嬉しそうにしてる。
カルステッドさん達の絆を感じるなぁ・・・“仲間”って良いよね。
こうして外出先で行方不明になった飼い猫は、怪我をしていたものの無事に仲間の元へ帰ってきたのでした・・・―――
-----------------
◇
「・・・っ、王子様っ!!」
「「は??!!」」
「やっぱり王子様は私を助けに来てくれたのね!!!嬉しいっ!!!!」
そう言ってエリュシオンに抱きついてきたエルフの女。
正気を取り戻したエリュシオンが「離せ!」とエルフの女の「いやっ!これは運命の出会いなの!!」といううるさいやり取りに呆れかけてたら、慌てた様子のサーヤが念話ボクに呼び掛けてきた。
「(セイル!セイル!!聞こえる???)」
「サーヤ?!」
「セイル、どうした。サーヤから念話か?」
「うん、少し慌ててるみたい」
「何かあったということか?だったらすぐ行くぞ!・・・いい加減離れろ」
「きゃっ」
エルフの女を突き飛ばして、エリュシオンとボクはサーヤの元へ転移しようとした。
「いやっ!置いていかないで!!」
転移する瞬間にエルフの女がエリュシオンにしがみ付いてきた。
そのため・・・
(シュンッ)
「サーヤ、何かあったの?」
「サーヤ、無事か?」
「あ、エルとセイル・・・と、誰??」
転移先のサーヤ達の元に、エルフの女がくっついてきてしまった。
◇
エルと一緒にいたセイルに念話で話そうと思って呼びかけたら、話す前に転移して来てくれた。
・・・知らない女の子を連れて・・・
「エル、その女の子・・・誰?なんでエルに抱きついてるの?」
「こいつは奴隷商に捕まってたエルフだ。勝手についてきただけで知らん。いい加減離れろ」
「きゃんっ」
エルが女の子を普通にポイってした。
女の子の扱いとしてはどうなんだと思うけど、ちょっとだけホッとしてしまった。
そばに来て熱を測るようにあたしと自分のおでこをくっつけ、熱がないのを確認するとそのままちゅっとキスしてきた。
「んっ、ちょっとエル!他の人もいるのにっ・・・」
「ミナト達も寝ているし、問題ないだろう」
「いやいやいや、そーゆーことは2人だけのときに・・・」
「そーゆーこと?俺は口づけしかしていないが、それ以外もされると思ったのか?」
「!!」
エルが意地悪そうにニヤニヤしている。
絶対わかってるでしょっ!キスだけだから良いってもんじゃないんだよっ、この腹黒ドSエルフ!!
「・・・―――で、サーヤが慌てていた原因はお前か?・・・アルマ」
そう。今あたし達がいる場所には一緒にお出かけして今はお昼寝中のミナトちゃんとカイトくん、2人の枕になっているわんこ状態のベルナートさん、そして、全身ボロボロで足にひどい怪我をしたアルマさんがいる。
・・・ちなみに今アルマさんはあたしがあげたお肉たっぷりのサンドイッチを頬張っていて喋れない。というか喋る気がない。
「アルマさん、足に酷い怪我してるみたいなの。ミナトちゃんの癒しの水はあげたんだけど、回復魔法はこの中で誰も使えなくて・・・」
「とりあえず回復魔法をかける前に消毒だな。サーヤ、湖の水を汲んできてくれ。セイル、カルステッド達に伝達魔法でアルマが見つかったことを伝えてくれるか」
「うん、わかった」
「はいよ~☆」
「あの・・・」
「お前は邪魔だ。魔法が使えるなら自分で転移して帰るか、仲間を呼ぶなりするんだな」
あたしは湖の水を汲みながら、エルが奴隷商から助けたというエルフの女の子を見た。
金髪の長くて綺麗な髪をセンター分けしたゆるいウェーブヘアに森を感じさせる綺麗なグリーンの瞳。
着ているものは服というより下着で、奴隷市で売られてしまったら間違いなく彼女は性的な意味で酷い目に遭うだろうとても綺麗な女の子だ。
自分で帰るにしても仲間を呼ぶにしても、あたし達が向かうエルフの里だってここから結構距離があると聞いているし、所持品も碌にない彼女がすぐに帰るのは困難なのではないかと思う。
汲み終わった水をエルに預け、あたしは魔法袋から自分の予備の服を彼女に渡した。
「これ、あたしの服ですけど、どうぞ」
彼女は少し考えたような間があってから、差し出した服を乱暴に奪った。
「・・・服はもらってあげる。でも、これで恩を売ったとか思わないことね。人間風情が」
これは相当嫌われてるみたいだね。人間に捕まって奴隷として売られようとしてたなら仕方ないか・・・
この人間嫌いな態度は、エルと出逢ったときのことをちょっと思い出すなぁ
「サーヤ、こんな礼儀のなってないヤツはもう放っておけ。俺達も戻るぞ」
「え、ぁ、うん・・・」
エルに肩を抱かれて戻ろうとしたら、あたしのときと態度がコロッと変わった彼女がエルに話しかけた。
「王子様っ!なんでそんな人間と一緒にいるんですかっ!私と同じエルフでしょう?」
「王子、サマ・・・エルが?」
「知らん、勝手に呼んでいるだけだ」
「大体あんたも馴れ馴れしいのよ!いい加減その方から離れなさいよ!!」
いやいや、あたしを抱き寄せてるのはエルなんですけど・・・
ってゆーか、この人・・・もといエルフは人間を嫌いというより人間を見下してる感じ?
「王子様も王子様です!その女はいったいあなたの何なんですか?!あ、わかった!奴隷ですね??奴隷ごときが主人にくっつくなんて図々しいにも程があるわよ!!」
ちょっと待て!エルもあたしも何も言ってないのに、なんでこの子の中では勝手に話が進んでるのっ??!!
さすがにあたしを“奴隷”発言したことにエルが怒ったのか、彼女を睨みつけた。
あたしでさえゾクっと感じるってことは恐らく殺気も出してるよね・・・
案の定エルフの女の子は顔を青くして震えている。
「いい加減にしろ。サーヤを“奴隷”だと?それは貴様がこれからなる予定だったものであろう。俺は久々に身体を動かそうと運動した結果たまたま奴隷商が潰れただけで、お前を助けたかったわけじゃない」
身体を動かそうとした結果でたまたま奴隷商が潰れるって、んなわけないでしょっ!!
完全に潰す気で出かけてたじゃないかっ!!!
「こいつは俺の婚約者だ。今度ふざけた真似したら承知しない」
「へ?・・・んんっ、ふぁ、ちょっ・・・ん~~~~~~」
婚約者と言ってくれるのは嬉しいけど、エルフの女の子に見せつけるためとはいえ、こんなディープなキスはいらないでしょ~~~~~~~~っ!!!!
エルの身体を叩いてアピールしてもしばらく離してもらえず、離れた頃にはあたしの身体はすでに力が入りませんでした。
とりあえずアルマさんを安静にさせたいし、このまま湖にいるわけにもいかないのでいったんトルク村の宿に戻って話し合いをすることにしました。・・・もちろんエルフの彼女も連れて。
さすがに湖で“はい、さようなら”はないかなと思ったしね。
◇
「アルマぁぁぁぁぁ!!!」
宿に戻ったとき、すでに一番広いあたしとエルの部屋でカルステッドさん達は中で待っていて、アルマさんが入ってきたとき、リンダは真っ先に駆け寄ってきた。
やっぱり心配して・・・―――
(ドガッ)
「・・・え?」
アルマさんに走り寄ったリンダは、アルマさんのお腹を蹴って吹っ飛ばした。
「・・・リンダ、痛い」
「当たり前でしょ!痛くしてるんだからっ!!」
吹っ飛んだアルマさんに駆け寄ろうとしたらアレク兄様に止められた。
「いつものことだから大丈夫」とにこやかに言われたけど、え、これがいつものことなの??!!
リンダは吹っ飛んだアルマさんのそばにいき、今度は正面からぎゅっと抱きしめた。
「心配したんだから、バカ。・・・ちょっとだけだけど」
「・・・うん、ありがと」
なんだろうこの甘酸っぱいこの雰囲気・・・ちょっと青春を目の当たりにした気持ちになってキュンとしてしまった。・・・ずいぶん激しすぎるスキンシップだけどね。
少し落ち着いたので事情を聴いてみると、アルマさんはトルク村に滞在中、昔の知り合いという奴隷商のボスであった豚の獣人男に村で遭遇したらしい。
これはこちらの予想通りだけど、予想と違ったのはその奴隷商のボスとの関係だった。
「奴隷商のボスは、一緒にいると危険で・・・」
「危険?」
「奴隷商のボスは女じゃなく、男・・・特に大人になる前の子供が好きで・・・」
「「「「「「!!!!!」」」」」」
アルマさんが顔を青くしている。これ以上は聞かない方が良いんだろう。
どうやら村にいるとまたその奴隷商のボスに会ってしまうと思い、村の外の森で過ごしていたけど、空腹でそろそろ宿に戻ろうと思ったとき、足を滑らせて木から落ちてしまい足に怪我を負い、通信用の魔石も壊れてしまい連絡も取れなくなってしまったとのこと。
なんとか湖まで来て水でお腹を満たし、安全と回復のため木の上で休みつつ木の実を食べながら過ごしていたところ、あたし達が食べていたお昼ご飯の匂いに釣られ、また木から落ちてしまったみたい。
普段なら着地できるけど、空腹時は力が入らない・・・アルマさんはそんな人らしい。
非常食を普段から持たせた方が良いんじゃないだろうか?
「やっぱりかぁ・・・アルマのことだから空腹でどこかに落ちたんじゃないかと思ってたんだよね」
「リンダの言う通りだったな。怪我をしたものの、大丈夫そうで良かった」
「あぁ、てっきりお前がまた奴隷として売られてしまうのかと冷や冷やしてしまったよ」
「隊長っ!それは・・・」
アルマさんがカルステッドさんの言葉に慌てる。
そっか、“元奴隷”ってもう皆が知ってることを知らないから・・・
「大丈夫だよ、アルマ。皆知ってる。あたしなんて、奴隷商に潜入してアルマがいないか探しちゃったしね!」
「は?皆??リンダ・・・潜入って?!」
「それだけ、今の仲間であるアルマが大事ってことだよ!わかった?」
「・・・あり、がとう」
アルマさんが照れながらも嬉しそうにしてる。
カルステッドさん達の絆を感じるなぁ・・・“仲間”って良いよね。
こうして外出先で行方不明になった飼い猫は、怪我をしていたものの無事に仲間の元へ帰ってきたのでした・・・―――
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