【本編完結済】【R18】異世界でセカンドライフ~俺様エルフに拾われました~

暁月

文字の大きさ
292 / 512
9章 帰郷!エルフの里へ ~悪戦苦闘の子育て編~

お家で暮らそう ~やんちゃな双子の授乳問題~

しおりを挟む



「きゃ~~~、サクラっ、お願いだから大人しく待って!むやみに魔法使わないで~~~~~!!!!」




双子の出産を無事に終え、ティリアさんや看護婦さんに一通りの事を学んでからようやく家に帰ることができたあたしとエルと双子達。
あらかじめ用意しておいたベビー用品に、病院で色々話を聞いたアレク兄様がさらにおすすめされた物も追加で用意してくれてたり、皆が双子達の相手をしてくれるのでとても楽しい日々が始まったのだが、少しだけ困ったことがあった。

あたしの母乳がようやく出始めた事で双子達に授乳してるんだけど、2人同時はもちろん無理なので必ず1人ずつになる。だけどそうなると、必ずと言っていいほど後に回された方が“早くしろ”と言わんばかりに、魔法を使って部屋にある物を縦横無尽に浮かせて癇癪を起すのだ。
しかも、母乳を飲んでる双子達は母乳と一緒にあたしから魔力も奪っていくので、授乳だけでヘロヘロになってしまう。

「サクラ、むやみに魔法を使うな、身体が辛くなるぞ。良い子だから俺と大人しく・・・あ、こらっ、髪を引っぱるな」

エルも抱っこはだいぶ慣れたけど、赤ちゃんは何でも掴むし引っぱるし食べるのでよく髪の毛が犠牲になる。
それを防ぐために、エルは前してあげたポニーテールにする回数も増えたが、今日はまだ髪はおろしたままなので引っぱり放題食べ放題だ。
元気なのは良い事なんだけど、特にサクラは元気過ぎるというかなんというか・・・

「ひぃ~~~、ブレスレットの石がもう黄色になっちゃった?!」
「サーヤまま、あたしのまりょく、あげゆ!」
「僕もあげる」
「俺もサーヤに・・・」
「駄犬、お前は犬になってサクラの相手をしていろ」
「??!!」

サクラに髪を引っぱられたり食べられたりで、エルの髪が涎まみれになっている。
自分がいない間、犬状態のベルナートさんをサクラに献上するらしい。
・・・今度はベルナートさんが犠牲になるようだ。

レオンはもうすぐ母乳飲み終わる頃だから、もう少し我慢してね、ベルナートさん。

セイルもマデリーヌさんも一緒にリビングにいるけど、皆髪が長いので双子と戯れる時は髪をまとめている。今は髪を降ろしたままニコニコとあたし達を見ながら優雅にお茶を飲んでいるので、“今は見守っているよ”というアピールなんだろう。
・・・2人とも最初は酷い目に遭ってたからね・・・


カルステッドさんは今日もクエストやダンジョンでお金を稼ぎに行き、アレク兄様はあたしとエルが双子達で手いっぱいなので皆のご飯作りや家事を担当、リンダとアルマさんで家の周辺の見回りなどをしたり、時々フランさんに剣の稽古をしてもらっていて、今日は庭で稽古をしている。

完全にお金を稼ぐ一家の大黒柱のお父さん→カルステッドさん、家事全般や家計を取り仕切るお母さん→アレク兄様、その他大勢の子供という感じで定着しつつあるこの家は大家族みたいな状態だ。

皆から魔力を貰いながら授乳するだけでヘロヘロになるあたしは、当然の事ながら他の事がまったくできず、おしめは基本エルやアレク兄様が替えている。
お風呂はエルを中心にカルステッドさんとアレク兄様がお手伝いといった分担がされていた。
エルぱぱ、いっぱい頑張ってます。


少しずつ育児に慣れ始めた頃、伝達魔法でレミールさんの旦那様のシュナイゼルさんからエル宛に連絡が来た。

『ご無沙汰しております。レミールの夫のシュナイゼルです』
『あぁ、エリュシオンだ。久しいな、そちらも産まれたか?』
『えぇ、先日元気な娘が無事に産まれた』

おぉ!レミールさんも無事に出産終えたんだね、良かった。

『例の”結婚指輪”の件ですが、少し落ち着いたら一度我が家へ招待させていただきたく思っております』
『了解した。手が空いた時に、妻にデザインをいくつか描き起こすよう伝えておこう』
『お願いいたします。素材や職人はすでにこちらで準備していますのでご安心ください』
『あぁ、助かる。もしガルドニアで何かする時はこちらも助力しよう』
『ありがとうございます。これからも良いお付き合いを続けていきましょう』

どうやらレミールさんも無事に出産し、もうすぐ退院らしい。
落ち着いたら指輪の件で一度家に招待したいという事だったので、了承した旨をエルが返事していた。
エルも仕事中心だからなのか、意外と友好的に接しているので本当に信頼できる方達なんだろうね。

「サーヤ、聞こえていたと思うが、空いた時間で良いから思いついたデザインを描き起こしておいてくれ」
「了解です!レミールさんの所も無事に産まれて良かったね」
「あぁ、娘だそうだ」
「ふふっ、うちの双子達と友達になれるかな?」
「・・・友達になる前に、魔法を暴走させるのをどうにかしないとな」
「あ・・・」

最近はミナトちゃんやベルナートさんと遊んでる最中も、物を浮かせてキャッキャと遊んでいる双子達。
これを他の家でやっちゃったら、親御さんがパニックになっちゃうよね。
このままじゃ双子まで非常識な子達になってしまうんじゃ・・・?

はぁ・・・もう魔力含んだ母乳あげるのやめた方が良いかなぁ・・・


(ピタッ、ボト、ボト)


突然空中に浮いていた物がピタッと止まり、その場に落ちた。

え?急にどうしたの??なんでピタッと魔法が止まった??

「サーヤ、レオン達の魔法が急に解除されたが何かしたか?」
「えっと・・・心の中で“魔力含んだ母乳あげるのやめた方が良いかな”って思っただけなんだけど・・・」
「心の中で・・・ふむ、サーヤ。今夜ちょっと試して欲しい事があるんだが・・・」
「ん、なぁに?」
「母乳を与える時に“魔力は含まない”事を考えてくれ。俺もお前に渡したような魔力の残量がわかるモノを双子用に用意しようと思う」
「なるほど。うん、わかったよ!」
「あと・・・」
「ん?まだなんか確認することある?」

エルに手を引かれ、そのまま2階の寝室へと連れ込まれた。
え?何で??まだえっちは解禁になってないからまだできないし、双子達放っていちゃいちゃなんてダメだよ???・・・ちょっとくらいなら良いかもだけど・・・

心でダメだと言いながらもちょっとだけ期待してたら、予想外の事を言われてしまった。

「魔力を含んだ母乳と含まない母乳に味の違いがあるのかを確認しておかないとな」
「??!!」



いろいろ驚く事や新しい発見も多々ありますが、皆の協力もあって毎日が明るく平和な我が家。
とりあえず双子達は今日も元気いっぱいです!
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

バッドエンド回避のために結婚相手を探していたら、断罪した本人(お兄様)が求婚してきました

りつ
恋愛
~悪役令嬢のお兄様はヤンデレ溺愛キャラでした~ 自分が乙女ゲームの悪役キャラであることを思い出したイザベル。しかも最期は兄のフェリクスに殺されて終わることを知り、絶対に回避したいと攻略キャラの出る学院へ行かず家に引き籠ったり、神頼みに教会へ足を運んだりする。そこで魂の色が見えるという聖職者のシャルルから性行為すればゲームの人格にならずに済むと言われて、イザベルは結婚相手を探して家を出ることを決意する。妹の婚活を知ったフェリクスは自分より強くて金持ちでかっこいい者でなければ認めないと注文をつけてきて、しまいには自分がイザベルの結婚相手になると言い出した。 ※兄妹に血の繋がりはありません ※ゲームヒロインは名前のみ登場です

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

処理中です...