魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１４００．尾行

　妻は夫に内緒で狩りに励んでヒーラーの音声を買い漁り、音声を買った日の夜は決まって夫を激しく求めた。
　妻は音声を買ったのを夫に内緒にしていたが、その変化はあまりに大きい。
　さしもの夫も異変に感付いた。

「お前、俺に隠れて何かやってんじゃないだろうな？」
「な、何も隠してなんかないわよ。今だってほら、包み隠さず見せてるじゃない」
「そう言う意味じゃな……うっ……」

　明らかな誤魔化しに夫は問い質そうとするが、妻に激しく攻め立てれらて機会を逸した。
　翌日夫は妻を尾行した。

「あいつ浮気してんじゃないだろうな？」

　夜に激しく求めて来るのは浮気を誤魔化しているのではと疑ったのだ。
　しかし行った先は狩り場。誰かと待ち合わせている様子も無い。
　数日尾行を繰り返しても同じだ。
　そして浮気する様子も無いまままた妻に激しく求められた夫は混乱した。