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伝声管を通じたやり取りの後、テムジ・アーウェイは言った。
「会うってさ」
「え? そうなんです?」
「そうなんだよ。甲板に案内しろってさ」
「はあ……」
勇者は意外さを隠しきれない声を出した。
今からラカシヤ王国に戻ろうと言う時に誰とも知れない人物と会おうと言うのだから疑問にも思うだろう。
「お待たせしました。面会を受け入れます。甲板へどうぞ」
勇者は梯子を下ろした。
この梯子は架ければ狭いながら各段が階段状のステップになっていて、片側には折り畳みの手摺りも付いている。
お姫様が見苦しくならないよう上り下りできる仕様だ。
その梯子をアイリア・ロクトンは颯爽と上る。
彼女が登り切る間に甲板には衝立とテーブルが設置も終わっていた。
それらは入口脇に収納されていたようだ。
「御招き入れありがとうございます」
「どうぞそちらへ」
勇者がビル・ビルズの目配せに応じてアイリア・ロクトンを案内し、彼女が衝立の中に入るのに合わせるようにお姫様が船内から現れた。
「御用向きは伺いましょう」
お姫様は席も勧めずに立ったまま尋ね、アイリア・ロクトンは微かに苦笑を浮かべた。
「わたくしをこの国から連れ出していただきたいのです」
「それは何故に?」
「ストーカーのよう……いえ、恐らくストーカーになるだろう貴族に言い寄られているためです」
これにはお姫様も目を丸くした。
「会うってさ」
「え? そうなんです?」
「そうなんだよ。甲板に案内しろってさ」
「はあ……」
勇者は意外さを隠しきれない声を出した。
今からラカシヤ王国に戻ろうと言う時に誰とも知れない人物と会おうと言うのだから疑問にも思うだろう。
「お待たせしました。面会を受け入れます。甲板へどうぞ」
勇者は梯子を下ろした。
この梯子は架ければ狭いながら各段が階段状のステップになっていて、片側には折り畳みの手摺りも付いている。
お姫様が見苦しくならないよう上り下りできる仕様だ。
その梯子をアイリア・ロクトンは颯爽と上る。
彼女が登り切る間に甲板には衝立とテーブルが設置も終わっていた。
それらは入口脇に収納されていたようだ。
「御招き入れありがとうございます」
「どうぞそちらへ」
勇者がビル・ビルズの目配せに応じてアイリア・ロクトンを案内し、彼女が衝立の中に入るのに合わせるようにお姫様が船内から現れた。
「御用向きは伺いましょう」
お姫様は席も勧めずに立ったまま尋ね、アイリア・ロクトンは微かに苦笑を浮かべた。
「わたくしをこの国から連れ出していただきたいのです」
「それは何故に?」
「ストーカーのよう……いえ、恐らくストーカーになるだろう貴族に言い寄られているためです」
これにはお姫様も目を丸くした。
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