見るだけの簡単なお仕事

浜柔

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 城の三階を捜し回ってどうにか第三王子を見付けた。
 第一王子でも第二王子でもない王子様っぽい人物だから見れば判る。
 その第三王子は家庭教師の下で真剣に勉強中だ。

「では休憩にしましょう」
「はい」

 オレが来たのは休憩に入る直前だった。
 侍女が呼ばれ、お茶が供される。
 そのお茶を一口飲んだ第三王子は溜め息を吐いた。
 それに家庭教師は気付いたようだ。

「何か悩みでもおありですか?」
「ハイデコリーナ姉様はお元気でしょうか……」
「殿下は賢姉殿下想いでらっしゃいますね。しかしご心配には及ばないと愚考します。便りの無いのは良い便りと言うではございませんか。それにきっとハイデコリーナ殿下に何かあればカリスネア殿下がお気づきになられる筈です」
「そ、そうですね!」

 家庭教師が微笑みを浮かべて諭せば、第三王子は不安を払い除けるかのようにはきはきした声で相槌を打った。

「ですから、殿下は賢姉殿下に胸を張れるよう、多くを学ばねばなりません。小生も及ばずながらお手伝いさせていただきますので」
「は、はい……」

 第三王子がしょんぼりしているところを見ると、勉強が苦手のようだ。
 だけどもお姫様が反逆者候補から外していたように他人を貶めるような真似はしなそうだ。
 純真さが先に出ている。
 余程の事でも無ければ第三王子を観察する必要は無いだろう。
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