【R18】無能王子の傀儡計画 怠惰に寵姫たちと暮らしたいだけです

白鷺雨月

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第五話 ジルの悩み

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※ジル視点

 わたくしの名はジルドレン・シルバードラゴンと申します。エルディア王国第二王子シオン殿下にお仕えするメイドでございます。
 わたくしの出身はエルディア王国の西方国境フェリオスに住む少数民族銀鱗族であります。
 いわゆる亜人です。
 銀鱗族は千年前に勇者ハヤト様とシルバードラゴンの間に生まれた子がその始祖だと言われております。ドラゴンと人がどのようにして結ばれたかは謎ですが、銀鱗族は竜の名残として身体の何処かに銀の鱗が生えています。わたくしの場合はこの赤い左目とその周りの鱗でございます。

 わたくし共にとってはこの銀の鱗は竜王の末裔たる証であり、誇りでもあります。ですが人族の間では不気味がられているのが現状です。

 わたくしがこの王都エルデに参りましたのは今から十年前、八歳のときです。
 辺境部族銀鱗族の王国に対する忠誠の証として、族長の娘たるわたくしは献上されました。いわば人質であり、労働力でもあります。
 銀鱗族のものは皆屈強で戦士や力仕事に向いているのです。
 わたくしも暫くは薪割りや荷物の運搬などの重労働に従事させられていました。
 わたくしは銀鱗族の平和のために捧げられたのですから、致し方ありません。
 ですがある日のことでございます。
 擦り切れた布をつなぎ合わせた古い服を着て、大量の薪を背負っているわたくしに小さな男の子が抱きついてきました。
 驚いたことにその男の子はわたくしの乳房を揉みだしたのです。まだ幼いわたくしでしたが、銀鱗族の女は発育が良いため、胸はそれなりにありました。今ほどではございませんが。
「うっあん……」
 ねちっこい少年の愛撫に当時のわたくしは思わず感じてしまいました。
 その男の子は身なりからしてかなり身分の高い貴族の子弟だと思われました。
 下手に嫌がればどんな罰があるかもしれない。
 そう思ったわたくしは男の子にされるがままでした。
 でもそのしつこいほどの愛撫はとても気持の良いものでした。
 思えばそれが初めて女としての悦びを感じた時かもしれません。

「ふむふむこれは優良株だね。この年でこれほどの感度と柔らかさ、質量なら将来が楽しみだ」
 その男の子の口調はどこか大人びていました。
 それからしばらく、わたくしはされるがままに乳や尻を好き勝手に揉まれていると数人の女官たちが慌ててやってきました。
「シオン殿下このようなところで何をされているのですか?」
 女官の一人がその様に声をかけます。
 わたくしに抱きついている男の子はなんとこの国の第二王子だったのです。
「シオン殿下、このようなの下賤のものに触れるなどお手が汚れます」
 この女官たちの反応がこの国の人間の常識です。
 わたくしにその言葉を投げつけた女官たちをシオン殿下はぞっとするほどの冷たい目でにらみました。
 後にも先にもシオン殿下があのような目をするのはあの時だけでございました。
「僕はこの女の子を専属メイドにするよ。このおっぱいきっともっと大きくなるとみたね。あっそれから君たち全員もう僕の世話はしなくていいよ。次の就職先はエドワード伯父さんに決めてもらうから、心配しなくていいよ」
 なんとシオン殿下はお付きの女官たち全てを解雇し、わたくしを専属メイドにしたのでございます。

 それからわたくしはシオン殿下の専属メイドとしてお仕えすることになりました。その日からわたくしに対しての嫌がらせやいじめはぴたりとなくなりました。そしてシオン殿下がめでたく精通を迎えられた日、わたくしはこの身体を捧げました。
 わたくしはシオン殿下に身も心も捧げたのでございます。シオン殿下に抱かれるのは無情の悦びであり、また女としての快楽を何度も味あわせてもらえるのです。そんな果報者のわたくしですが、ある悩みがございます。
 それを相談すべく、わたくしは時間を見計らって唯一の友人てあるエルクのもとを訪ねました。


 エルクは何時も通り彼女にあてがわれた訓練場にいました。その奥の一室でエルクは椅子に座り、白湯を飲んでいました。
「こんにちはエルク」
 わたくしが声をかけるとエルクはよぉと返事をします。
「どうしたんだジル」
 エルクは顎をさすっていました。それが何を意味するかわたくしは察しました。
 どうやらエルクはシオン殿下と剣の訓練のあと、ご奉仕されたのでしょう。
 シオン殿下の腰のものはかなりの長さと太さなので、お口でご奉仕するのはコツがいるのです。喉奥の食道まで使ってご奉仕するのがシオン殿下がもっとも喜ばれるやり方なのです。
「少し相談が……」
 わたくしはエルクの隣に腰掛けます。
「シオン殿下のことか」
 エルクは目を細めて、わたくしを見ます。
「そうでございます。エルクにお願いがあってまいりました」
「またあのことか……」
 エルクは顎をさすりながら、ため息をつきます。
「エルク、たまには殿下の夜伽の相手をなされてはどうですか?」
「やっぱりな」
 わたくしの悩みとは毎日のように行なわれる夜伽のことです。それはとても名誉で幸せなことなのですが、毎晩気絶するまで愛されるのは流石に銀鱗族とはいえ身体にこたえます。
 シオン殿下のお相手をするようになってから、わたくしは一晩熟睡したことはないのです。唯一、エルクが相手を仰せつかったあの日だけ、ぐっすりと眠ることができました。
 いえ、シオン殿下の夜伽の相手をするのが嫌だということではございません。でもやはり毎晩ともなると日中の仕事に支障きたす可能性があります。
 何せ、シオン殿下のメイドはわたくしだけなのですから。
 今のところ、シオン殿下の夜のお相手をしたことがあるのはわたくしとエルクだけです。
 エルクがもう少し、夜伽のお相手をしてくれればわたくしの体調管理もしやすくなります。
「わたくしは殿下の愛を分かちあいたいとそう申しているのです」
 わたくしは左目でエルクを見ました。こちらの目で見ると人の感情の動きが分かりやすくなります。
 どうやらエルクは迷っているようです。
「あの殿下に頼まれると不思議と嫌とは言えなくなるんだよな。気がつけば王子のことばかり考えるようになる。私はそれが怖いんだ」
 なんとエルクもわたくしと同じようにシオン殿下のことばかり考えるようになっていたのです。
 何も怖がることはありません。それはとても幸せなことなのですから。
「まあ、考えとくよ。私もあの王子のこと好きだしな」
 結局この日も話をはぐらかされました。
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