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第十三話 領主となる
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ジョアンナ村長らの申し出は唐突で突然であった。
いや、そうではないだろう。
その前兆はあったのだ。
ジョシュア村長と娘のシーアがなにやら話し込んでいたのは、このことだったのだ。
僕が二つの村の領主となる。
その責任の重さに震えそうだ。
つい先日までただの社畜だった僕にそんなことができるだろうか?
思わず唾を飲み込んでしまう。
それに気になるワードがある。
それはこのアヴァロン王国に来てから、何度か耳にした言葉だ。
「教会の支配って何なのですか?」
僕は彼女らに聞いた。
教会の掟とか支配っていったい何なのだろうか?
ジョアンナさんたちの生活を苦しめているものには違いないと思うけど、具体的にはまったく知らない状況に近い。
「教会とは聖杯教会のことです。女しかいないこの国で子供をつくる秘術を唯一持つのがそれなのです」
四人を代表してシーアさんがそう説明した。
教会という単語を言うときに顔をしかめたように見えたのは気のせいではないだろう。
口に出すのも嫌なほど憎まれ、嫌われている存在がその聖杯教会のようだ。
「教会はその秘術を有することで王室よりも強い権力をもっているのです。社会を維持するのに必要な人口を保つ術を教会だけがもっているのです」
シーアさんは淡々と語る。
当たり前だけど女の子だけでは人口は増えないし、維持すらできない。
それを解決する手段をその聖杯教会だけがもっているということでいいのかな。
「教会の宣教師や神官はその権力をもって我々に重税をかけ、苦しめているのです……」
シーアはそう言うと悔しそうに唇を噛む。
逆らおうとしても、逆らえば子供を授かることができなくなり、その村や町は滅びてしまう。
社会を存続させるためにはその聖杯教会に従うしかないというこたか。
そこで僕はあることに思い至った。
それは僕という存在だ。
男性である僕がいたら、その聖杯教会の支配から脱することができる。
はからずも僕は彼女らの希望になったのだ。
さて、どうするか?
ジョアンナさんらの希望通りにこのコミュニティのリーダーになるかどうか?
「申し出はうれしいのですが、少し考えさせてください」
僕は言った。
僕だけでは即答できない問題だ。
ここは軍師であるクロネに相談したい。
僕はクロネの黒い瞳をみる。
彼女はこくりと頷いた。
「わかりました。私どもとしては良いお返事を期待しております」
ジョアンナさんが言った。
僕はクロネを連れて、前に自室としてあてがわれた部屋に行く。
ベッドに腰かけるとかわいいクロネが膝の上に乗ってきた。
ブチューと僕に大人のキスをする。
しばらく僕はクロネの唇を楽しんだ。
「ふー落ち着いた、お兄ちゃん?」
大好きなクロネとエッチなことをすると落ち着くな。
「ありがとう、クロネ」
僕はクロネの黒髪を撫でる。触り心地は抜群だ。
「お兄ちゃんはどうするの?」
クロネは訊いた。
「できれば受けてあげたい。そうすることでジョアンナさんたちの暮らしが楽になるのなら、そうしたい」
基本的に僕は彼女たちが好きなんだよね。好きな彼女たちのことを見捨てるなんてことはできない。
「お兄ちゃん、優しいね。そういうところ大好きだよ」
面と向かって好きと言われるのはうれしいものだ。思わず顔がほころぶ。
「でもお兄ちゃん、どうせならこの国全員の女の人をお兄ちゃんのものにしちゃえば?」
それは予想以上の提案だ。
クロネは僕にこの国の王になれというのだ。
ハーレムを築きたいと思ってこの世界にきたけどまさか王になれとまで言われるとは思わなかった。
でも僕はそれは良いと思った。
どうせなら、夢は大きく持たないとね。
この国の女の子全員を僕の彼女にしてあげる。
百万人の彼女だ。
これは良いぞ、良い目標ができた。
「よし、僕はこのアヴァロン王国を乗っとるぞ。この国の女の子全員を僕の彼女にするんだ」
思わず鼻息があらくなる。
その言葉を聞いてクロネはアハハッと笑う。
「むちゃくちゃ馬鹿な計画だけど面白いね。お兄ちゃん、僕も全力で協力するよ。この国の住人全員をお兄ちゃんのハーレムにいれちゃえ!!」
僕とクロネは固い握手をした。
百万人ハーレム計画の始動だ。
これは異世界生活が楽しくなってきたぞ。
僕はクロネとてをつなぎ、ジョアンナさんたちが待つ広間に向かう。
思ったより速く戻ってきた僕に彼女たちはおどろいているようだ。
文字通り僕の言葉を固唾を飲んで待っている。
「ジョアンナさん、結論から言います。あなた方の申し出受けようと思います」
僕の言葉を聞き、ジョアンナさんたちの顔がぱっと明るくなる。やっぱり女性は笑顔に限るね。
「でも、僕はこの二つの村の領主で満足しません。目標はここを足掛かりにこの国全部を僕のものにすることです」
僕のその言葉を聞き、四人は明らかに驚愕の表情をとった。
ジョアンナさんは涙を流し、アンナさんとシーアさんは抱きしめあった。
「ああ、私たちは新たなる王をえたのですね」
感極まったジョシュアさんは僕に抱きつき、キスをした。
「あっ叔母さん、ずるい」
今度はアンナさんが僕にキスをする。
失礼しますとジョアンナさんまでも僕にキスをした。
「ほら、あんたも新しい王様に挨拶しなさい」
アンナさんがシーアの手を引っ張る。
緊張した面持ちでシーアも僕の頬にキスをした。
シーアはこの四人の中では一番の恥ずかしがり屋なのかもしれない。
頬にキスをしただけなのに、顔が真っ赤だ。
アンナさんと顔はよく似てるけど性格は真逆だな。
大胆なアンナさんも良いけどシーアもかわいいな。
今度、機会をみてたっぷりと愛してあげよう。
この日、この時、ドンレミ村の村長の家で僕たちは国盗りをすることを誓いあった。
いや、そうではないだろう。
その前兆はあったのだ。
ジョシュア村長と娘のシーアがなにやら話し込んでいたのは、このことだったのだ。
僕が二つの村の領主となる。
その責任の重さに震えそうだ。
つい先日までただの社畜だった僕にそんなことができるだろうか?
思わず唾を飲み込んでしまう。
それに気になるワードがある。
それはこのアヴァロン王国に来てから、何度か耳にした言葉だ。
「教会の支配って何なのですか?」
僕は彼女らに聞いた。
教会の掟とか支配っていったい何なのだろうか?
ジョアンナさんたちの生活を苦しめているものには違いないと思うけど、具体的にはまったく知らない状況に近い。
「教会とは聖杯教会のことです。女しかいないこの国で子供をつくる秘術を唯一持つのがそれなのです」
四人を代表してシーアさんがそう説明した。
教会という単語を言うときに顔をしかめたように見えたのは気のせいではないだろう。
口に出すのも嫌なほど憎まれ、嫌われている存在がその聖杯教会のようだ。
「教会はその秘術を有することで王室よりも強い権力をもっているのです。社会を維持するのに必要な人口を保つ術を教会だけがもっているのです」
シーアさんは淡々と語る。
当たり前だけど女の子だけでは人口は増えないし、維持すらできない。
それを解決する手段をその聖杯教会だけがもっているということでいいのかな。
「教会の宣教師や神官はその権力をもって我々に重税をかけ、苦しめているのです……」
シーアはそう言うと悔しそうに唇を噛む。
逆らおうとしても、逆らえば子供を授かることができなくなり、その村や町は滅びてしまう。
社会を存続させるためにはその聖杯教会に従うしかないというこたか。
そこで僕はあることに思い至った。
それは僕という存在だ。
男性である僕がいたら、その聖杯教会の支配から脱することができる。
はからずも僕は彼女らの希望になったのだ。
さて、どうするか?
ジョアンナさんらの希望通りにこのコミュニティのリーダーになるかどうか?
「申し出はうれしいのですが、少し考えさせてください」
僕は言った。
僕だけでは即答できない問題だ。
ここは軍師であるクロネに相談したい。
僕はクロネの黒い瞳をみる。
彼女はこくりと頷いた。
「わかりました。私どもとしては良いお返事を期待しております」
ジョアンナさんが言った。
僕はクロネを連れて、前に自室としてあてがわれた部屋に行く。
ベッドに腰かけるとかわいいクロネが膝の上に乗ってきた。
ブチューと僕に大人のキスをする。
しばらく僕はクロネの唇を楽しんだ。
「ふー落ち着いた、お兄ちゃん?」
大好きなクロネとエッチなことをすると落ち着くな。
「ありがとう、クロネ」
僕はクロネの黒髪を撫でる。触り心地は抜群だ。
「お兄ちゃんはどうするの?」
クロネは訊いた。
「できれば受けてあげたい。そうすることでジョアンナさんたちの暮らしが楽になるのなら、そうしたい」
基本的に僕は彼女たちが好きなんだよね。好きな彼女たちのことを見捨てるなんてことはできない。
「お兄ちゃん、優しいね。そういうところ大好きだよ」
面と向かって好きと言われるのはうれしいものだ。思わず顔がほころぶ。
「でもお兄ちゃん、どうせならこの国全員の女の人をお兄ちゃんのものにしちゃえば?」
それは予想以上の提案だ。
クロネは僕にこの国の王になれというのだ。
ハーレムを築きたいと思ってこの世界にきたけどまさか王になれとまで言われるとは思わなかった。
でも僕はそれは良いと思った。
どうせなら、夢は大きく持たないとね。
この国の女の子全員を僕の彼女にしてあげる。
百万人の彼女だ。
これは良いぞ、良い目標ができた。
「よし、僕はこのアヴァロン王国を乗っとるぞ。この国の女の子全員を僕の彼女にするんだ」
思わず鼻息があらくなる。
その言葉を聞いてクロネはアハハッと笑う。
「むちゃくちゃ馬鹿な計画だけど面白いね。お兄ちゃん、僕も全力で協力するよ。この国の住人全員をお兄ちゃんのハーレムにいれちゃえ!!」
僕とクロネは固い握手をした。
百万人ハーレム計画の始動だ。
これは異世界生活が楽しくなってきたぞ。
僕はクロネとてをつなぎ、ジョアンナさんたちが待つ広間に向かう。
思ったより速く戻ってきた僕に彼女たちはおどろいているようだ。
文字通り僕の言葉を固唾を飲んで待っている。
「ジョアンナさん、結論から言います。あなた方の申し出受けようと思います」
僕の言葉を聞き、ジョアンナさんたちの顔がぱっと明るくなる。やっぱり女性は笑顔に限るね。
「でも、僕はこの二つの村の領主で満足しません。目標はここを足掛かりにこの国全部を僕のものにすることです」
僕のその言葉を聞き、四人は明らかに驚愕の表情をとった。
ジョアンナさんは涙を流し、アンナさんとシーアさんは抱きしめあった。
「ああ、私たちは新たなる王をえたのですね」
感極まったジョシュアさんは僕に抱きつき、キスをした。
「あっ叔母さん、ずるい」
今度はアンナさんが僕にキスをする。
失礼しますとジョアンナさんまでも僕にキスをした。
「ほら、あんたも新しい王様に挨拶しなさい」
アンナさんがシーアの手を引っ張る。
緊張した面持ちでシーアも僕の頬にキスをした。
シーアはこの四人の中では一番の恥ずかしがり屋なのかもしれない。
頬にキスをしただけなのに、顔が真っ赤だ。
アンナさんと顔はよく似てるけど性格は真逆だな。
大胆なアンナさんも良いけどシーアもかわいいな。
今度、機会をみてたっぷりと愛してあげよう。
この日、この時、ドンレミ村の村長の家で僕たちは国盗りをすることを誓いあった。
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