黒猫を助けたら、貞操逆転男女比1対100万の世界に行けました。女の子といちゃラブしてたらスキルもゲットして英雄王になります。

白鷺雨月

文字の大きさ
13 / 75

第十三話 領主となる

しおりを挟む
ジョアンナ村長らの申し出は唐突で突然であった。
いや、そうではないだろう。
その前兆はあったのだ。
ジョシュア村長と娘のシーアがなにやら話し込んでいたのは、このことだったのだ。

僕が二つの村の領主となる。

その責任の重さに震えそうだ。
つい先日までただの社畜だった僕にそんなことができるだろうか?
思わず唾を飲み込んでしまう。
それに気になるワードがある。
それはこのアヴァロン王国に来てから、何度か耳にした言葉だ。

「教会の支配って何なのですか?」
僕は彼女らに聞いた。
教会の掟とか支配っていったい何なのだろうか?
ジョアンナさんたちの生活を苦しめているものには違いないと思うけど、具体的にはまったく知らない状況に近い。

「教会とは聖杯教会のことです。女しかいないこの国で子供をつくる秘術を唯一持つのがそれなのです」
四人を代表してシーアさんがそう説明した。
教会という単語を言うときに顔をしかめたように見えたのは気のせいではないだろう。
口に出すのも嫌なほど憎まれ、嫌われている存在がその聖杯教会のようだ。

「教会はその秘術を有することで王室よりも強い権力をもっているのです。社会を維持するのに必要な人口を保つ術を教会だけがもっているのです」
シーアさんは淡々と語る。
当たり前だけど女の子だけでは人口は増えないし、維持すらできない。
それを解決する手段をその聖杯教会だけがもっているということでいいのかな。
「教会の宣教師や神官はその権力をもって我々に重税をかけ、苦しめているのです……」
シーアはそう言うと悔しそうに唇を噛む。

逆らおうとしても、逆らえば子供を授かることができなくなり、その村や町は滅びてしまう。
社会を存続させるためにはその聖杯教会に従うしかないというこたか。

そこで僕はあることに思い至った。
それは僕という存在だ。
男性である僕がいたら、その聖杯教会の支配から脱することができる。
はからずも僕は彼女らの希望になったのだ。

さて、どうするか?
ジョアンナさんらの希望通りにこのコミュニティのリーダーになるかどうか?

「申し出はうれしいのですが、少し考えさせてください」
僕は言った。
僕だけでは即答できない問題だ。
ここは軍師であるクロネに相談したい。
僕はクロネの黒い瞳をみる。
彼女はこくりと頷いた。

「わかりました。私どもとしては良いお返事を期待しております」
ジョアンナさんが言った。

僕はクロネを連れて、前に自室としてあてがわれた部屋に行く。
ベッドに腰かけるとかわいいクロネが膝の上に乗ってきた。
ブチューと僕に大人のキスをする。
しばらく僕はクロネの唇を楽しんだ。
「ふー落ち着いた、お兄ちゃん?」
大好きなクロネとエッチなことをすると落ち着くな。
「ありがとう、クロネ」
僕はクロネの黒髪を撫でる。触り心地は抜群だ。
「お兄ちゃんはどうするの?」
クロネは訊いた。
「できれば受けてあげたい。そうすることでジョアンナさんたちの暮らしが楽になるのなら、そうしたい」
基本的に僕は彼女たちが好きなんだよね。好きな彼女たちのことを見捨てるなんてことはできない。
「お兄ちゃん、優しいね。そういうところ大好きだよ」
面と向かって好きと言われるのはうれしいものだ。思わず顔がほころぶ。

「でもお兄ちゃん、どうせならこの国全員の女の人をお兄ちゃんのものにしちゃえば?」
それは予想以上の提案だ。
クロネは僕にこの国の王になれというのだ。
ハーレムを築きたいと思ってこの世界にきたけどまさか王になれとまで言われるとは思わなかった。
でも僕はそれは良いと思った。
どうせなら、夢は大きく持たないとね。
この国の女の子全員を僕の彼女にしてあげる。
百万人の彼女だ。
これは良いぞ、良い目標ができた。

「よし、僕はこのアヴァロン王国を乗っとるぞ。この国の女の子全員を僕の彼女ヒロインにするんだ」
思わず鼻息があらくなる。
その言葉を聞いてクロネはアハハッと笑う。
「むちゃくちゃ馬鹿な計画だけど面白いね。お兄ちゃん、僕も全力で協力するよ。この国の住人全員をお兄ちゃんのハーレムにいれちゃえ!!」
僕とクロネは固い握手をした。
百万人ハーレム計画の始動だ。
これは異世界生活が楽しくなってきたぞ。

僕はクロネとてをつなぎ、ジョアンナさんたちが待つ広間に向かう。
思ったより速く戻ってきた僕に彼女たちはおどろいているようだ。
文字通り僕の言葉を固唾を飲んで待っている。

「ジョアンナさん、結論から言います。あなた方の申し出受けようと思います」
僕の言葉を聞き、ジョアンナさんたちの顔がぱっと明るくなる。やっぱり女性は笑顔に限るね。
「でも、僕はこの二つの村の領主で満足しません。目標はここを足掛かりにこの国全部を僕のものにすることです」
僕のその言葉を聞き、四人は明らかに驚愕の表情をとった。
ジョアンナさんは涙を流し、アンナさんとシーアさんは抱きしめあった。

「ああ、私たちは新たなる王をえたのですね」
感極まったジョシュアさんは僕に抱きつき、キスをした。
「あっ叔母さん、ずるい」
今度はアンナさんが僕にキスをする。
失礼しますとジョアンナさんまでも僕にキスをした。
「ほら、あんたも新しい王様に挨拶しなさい」
アンナさんがシーアの手を引っ張る。
緊張した面持ちでシーアも僕の頬にキスをした。
シーアはこの四人の中では一番の恥ずかしがり屋なのかもしれない。
頬にキスをしただけなのに、顔が真っ赤だ。
アンナさんと顔はよく似てるけど性格は真逆だな。
大胆なアンナさんも良いけどシーアもかわいいな。
今度、機会をみてたっぷりと愛してあげよう。

この日、この時、ドンレミ村の村長の家で僕たちは国盗りをすることを誓いあった。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない

仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。 トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。 しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。 先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...