黒猫を助けたら、貞操逆転男女比1対100万の世界に行けました。女の子といちゃラブしてたらスキルもゲットして英雄王になります。

白鷺雨月

文字の大きさ
25 / 75

第二十五話 オークたちのと戦い

しおりを挟む
僕はすぐに服を着て、ユリコと共に砦の大広間に向かう。
すでにクロネたちは出立の準備を済ませていた。
「こちらを使ってください」
ノアが僕に弓矢を手渡す。
僕の身長よりさらに大きな弓であった。
僕はそれを収納箱アイテムボックスにいれる。

「留守を頼むよ」
ユリコがノアたちに言う。
彼女たちは、はいっと元気良く答える。

僕たちは砦を出る。
アルタイルが馬をひいてくる。
僕はオリオンに飛び乗る。体が軽い。きっとレベルが上がり、身体能力も向上したのだろう。無駄な肉が落ちて、体がひきしまっている。

「あれを見てくれ」
鉄鎧を身につけたユリコが西の方を指差す。
そこから赤い煙が立ち上っている。
それはガヴェイン子爵領では魔物に襲われた合図だとユリコは説明した。
緊急の狼煙をあげているのはベリー村だとユリコは付け足した。そこは僕たちが最初に目的地にした集落だ。

「護衛の騎士は数名いるが、あの狼煙をあげるということはかなり危険な状態だ。間に合ってくれればいいが……」
ユリコは心配そうに眉根をよせる。

「すぐに行こう」
僕はオリオンの太い首を撫でる。
それだけでオリオンは理解し、駆け出した。

僕は特技スキル軍旗を使う。
これはパーティーメンバーの士気をあげ、基礎能力を向上させる効果がある。
すでにリリィ、シーア、アルタイル、ユリコをパーティーメンバーに入れてある。

頭上に光の軍旗が浮かぶ。
竜がデザインされたものだ。
軍旗のデザインは使用者の精神を具現化したものが浮かぶと前にリリィにきいたこたがある。
僕の心の象徴はドラゴンなのか。

「これは王竜ペンドラゴンの軍旗では……」
アルタイルが頭上を見上げる。
「アーサー様はやはり王の器なのですね」
リリィが顔を赤くしている。
「ウーサーの後継者の証……」
シーアが真剣な顔で言う。

「急ごう、お兄ちゃん。ベリー村には全力で馬を走らせれば、小一時間でつくよ」
クロネが僕の背中に抱きつきながら言った。

僕はオリオンを走らせた。
そのあとをユリコたちが続く。
これは体感だけど二十分ほどでベリー村に到着できたと思う。
予定よりも早くつけたのはオリオンのおかげだ。
僕はありがとうとオリオンの首を撫でる。
オリオンはぶるるっと自慢気に鼻をならした。

ベリー村は悲鳴と怒声と煙に包まれていた。
視界に赤い点がいくつも浮かぶ。
敵対反応だ。
僕が目にしたのは豚鬼オーク緑の小鬼ゴブリンの集団であった。

「ちっ豚鬼オークか!!」
ユリコが舌打ちする。
視界に浮かぶ赤い点はざっと三十近く。
豚鬼オークの戦闘力は良くわからないが、ユリコの口ぶりからは強敵だと推測できる。

僕たちはその豚鬼オークの集団に突撃をかける。
まず先陣をきったのはリリィだ。
リリィの突撃力は凄まじい。
緑の小鬼ゴブリンの体を斧槍ハルバートで貫く。鈍い悲鳴をあげ、緑の小鬼ゴブリンが絶命する。

「ユリコ様が救援にこられたぞ!!」
歓喜の声がユリコにかけられる。すでに傷だらけになっていた数名の騎士たちが一斉にユリコを見る。

「皆、無事か?」
ユリコは護衛の騎士たちに問う。
「はい、死者はまだいません」
騎士の一人が答える。
死者はまだいないがほとんどが負傷しているようだ。
「ここは我らにまかせて、おまえたちは村民の救助に迎え」
ユリコは騎士たちにそう命令した。

豚鬼オークの一体がその護衛の騎士に追撃をかけようとする。
「こっちだ!!」
僕は特技スキル挑発を使い、豚鬼オークの注意をひく。
豚鬼オークはぎろりと殺意がこもった濁った目をこちらにむける。
やつを鑑定スキルで見る。
レベルは38で緑の小鬼ゴブリンとは桁違いだ。魔力はほとんどないが、体力が異常にたかい。
僕はさっそくノアにもらった弓矢を構える。考えただけで体が勝手に動く。これも特技スキル弓術のおかげだろう。
僕は弓弦を目一杯引き、矢を放つ。
一直線に弓は飛来し、豚鬼オークの額を撃ち抜く。
ぐふっと叫び、豚鬼オークは後ろにさがる。
さすがに一撃では倒せないか。
僕は連射と速射を使い、何度も矢を放つ。
豚鬼オーク顔が針ネズミのようになる。赤黒い血を顔から流し、豚鬼オークは絶命した。
「オマエモオトコカ……」
絶命の瞬間、くぐもった聞き取りにくい声で豚鬼オークは言った。
意味が良くわからないが、今は深く考えている時間はない。

僕は次の敵に挑発を使い、注意をひきつける。
僕の方をむいた豚鬼オークが隙をつかれ、脇腹にシーアが鉄槍を突き刺す。
さらにアルタイルが円月刀で袈裟斬りにする。
噴水のように血を吹き出し、豚鬼オークは倒れる。
ユリコは次々と緑の小鬼ゴブリンを射殺していく。
リリィは斧槍ハルバートを頭上で回転させ、緑の小鬼ゴブリンを吹き飛ばしていく。
クロネはオリオンから飛び降り、風の魔法を使い豚鬼オークを攻撃する。
風刃ウインドブレイド豚鬼オークの体を切り裂く。

僕たちは協力し、豚鬼オークの集団を殲滅した。あたりは文字通り死山血河となった。

レベルが37に上がりました。
特技スキル集団戦闘を獲得しました。
称号「オークスレイヤー」「剛弓使い」を獲得しました。
ベリー村の村民の好感度は最高になりました。
視界に文字が浮かぶ。

「ありがとう、アーサー。君のおかげであれほどの敵も容易に勝つことができたよ」
返り血だらけのユリコから大人のキスの返礼を受けた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない

仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。 トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。 しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。 先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...