聖女の末裔ですが、年下王子と義兄騎士が離してくれません…!(※世はIT社会)

甘糖めぐる

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【5―咲き、乱れる】後編※R18

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 額に、頬に、喉元に――無垢な願いが込められた口づけ。
 乳頭に、下腹部に、内腿に――本能が求めるままの口づけ。
 次に唇同士が合わさって、舌先がふれあう度に少しずつ深く交わっていく。やわらかく濡れた感触を与え合いながら、彼の両手は胸のふくらみを甘えるように揉みしだいていた。
 そして、その両脚の間で兆した熱は次第に硬さを増し、アリシアの下腹部にぴったりと押し付けられる。
(あ……大きくなって、びくびくしてる。今までたくさんの人が周りにいたのに、私だけを求めてくれてる……っ)
 必要とされているのが、たまらなく嬉しい。
 待ちきれないのか、息を乱しながら衣服を脱ぎ捨てた彼の昂りが、アリシアの前でそそり勃つ。綺麗な人をしてしまった背徳感すら感じさせる欲望の塊。箱の中から取り出した0.03mm分の膜をまとって、ソレは彼女の被唇にキスをした。
「ほら、アリシア……こっちも、ちゅってしようね。ほら。あぁ、アリシア。あぁ……っ」
 先端を余裕なく擦り付けられたひだが、ぱくぱくと口を開ける。二人ともはじめての行為に酔い痴れて、少しずつ、境界を交わらせていった。
「っ、あ、ユリウスさま」
 熱いモノが、入口を割り開く。
(あ、入って、きちゃっ……)
 ちゅぷちゅぷと音を立てて入ってきたそれは、予想より確かな質量を持って膣を満たし、まだ道半ばだというのに苦しいほどの充足感をもたらした。
「っ、んく――はぁ、はぁ、あ、ふ、」
「ぁ、すごい……オレのこと、こんなに強く締め付けて……。もっと、もっと奥まで」
 懸命に身を埋めようとするユリウスだが、指も入ったことのない最奥が開かれそうになると心臓が暴れ、アリシアの頭に血がのぼる。
「っんう……!」
 強く目をつむり、息を止める彼女の頬にユリウスが火照った手で触れた。
「あ、アリシア、息をして。だいじょうぶ、だから」
 無理には押し進めず、彼は中途半端に繋がったままアリシアの唇を優しく舐める。
(あぁ……ふしぎ。怖くない……)
 口を開いて受け入れた先には、ゆっくりと溶け合うようなキスがあって、こわばっていた彼女の体も少しずつ緩んでいった。
(ん、ぁ……すごい、まだ入る……。入って、くる……っ)
 じわじわと結合が深くなる。肌がぶつかる。――ぱちゅん。奥の方まで、ユリウスと繋がった。
 耳元で、心が震えているような悦びの声がする。
「っ、は、あぁ――入った……っ」
 彼はすぐには動かずに、アリシアを抱きしめて自分の形に馴染ませる。
「すごい……あったかい……きもちいい。アリシアは、だいじょうぶ……?」
 お腹の中を、彼でいっぱいにしているのは、性欲を超えた幸福だった。他のことは、なんにも考えられなくなるくらいの。
(あれ……なにが、どうして、だめなんだっけ……)
 彼女がうなずくと、ユリウスは口づけをひとつ落として体を起こし、とろけるような笑みを浮かべた。
「それじゃあ、動くね……っ」
「あっ」
 ぐちゅり、ぐちゅりと、彼の熱がゆるやかにナカを擦り上げる。
 きもちがよくて、くすぐったくて、物足りなくて――
「ん、もっと……強くして、ください」
「っ……!」
 心のままにねだると、ユリウスは顔を真っ赤にしてアリシアの腰をつかんだ。
「ぁ、はは、いいの……? 止まらなくなる、かも……ッ」
 深く突かれて、子宮が揺れる。
「あぅっ、あ、きもち、ぃ」
「んっ、オレ、も……! あぁ、アリシア――好き、すきだよ、だいすき」
 まるで子どものような純粋な気持ちと、成熟した男の体を全身で受け止める。
(あぁ……私、も……っ)
 浮かんだ言葉は全て快感に押し流され、喘ぎ声にしかならない。心も体も秩序なく、とろとろになるまでかき回され、彼が抱きしめてきた時には愛しさと下腹部への圧力でなす術なく絶頂へと駆け上がった。
「あっ、あっ、あ、ぁああ――」
「っ、もう、出そう……っ、――!」
 アリシアの口腔に舌を滑り込ませて、上も下も塞いで、彼は震える熱杭を奥へと何度も打ち付け押し込んだ。二人の薄い隔たりも忘れて、より確実に実を結ぶように。
 そこから快感が弾けて、アリシアの意識を天国へと連れて行った。

 ただひたすらに、あたたかくて、心地よい世界。自分を抱きしめる腕の力強さと、頬に触れたやわらかいもの――きっと、ユリウスの頬が、なぜだか濡れていたことについてぼんやりと考えながら、彼女は目を閉じる。

   ◇ ◇ ◇

 すやすや眠るアリシアと一緒に布団をかぶって、ユリウスは服も着ないまま自分の頬を手で拭っていた。
(すごいな……嬉しいと、こんなに涙が出るんだ)
 こんな時代に、はじめから身分で分かたれていた二人だけれど、大きな瞳から滲む水分に切なさは含まれていないように思う。
(このままたくさん、きみに魔力を注いだら。誰もがきみを認めるくらいの力が目覚めるかもしれない)
 そっと、唇同士を近づける。
(……まあ、そうでなくても。きみが望んでくれるなら、王族であり続ける恩恵なんて惜しくはないけど)
 触れるだけのささやかなキスをしてから、彼はふっと笑って体を起こした。
(完全に寝ているなぁ……。また抱きたくなってしまいそうだし、今日のところはそっとしておこう)
 そして、閉め忘れていたカーテンへと手を伸ばす。
 次の瞬間、閑静な住宅街の夜空を埋め尽くすほどの大量の花火が、轟音と共に咲き乱れた。
「――え?」
 かたわらのアリシアも、びくりとして目を覚ます。
「な……なんですか、あれ」
 異様な夏の風景を、二人で寄り添いしばらく茫然と眺めていた。
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