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第15話 恵みじゃない雨
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わーい、やったー、金塊だー、延べ棒だー、大金持ちだー。
…は、いけない、思わず我を忘れてしまった。
この金塊を憧れの諭吉様に交換するまで気を抜いてはいけない。
でも、仕方ないよね、金10kgとか…はぁ、すりすりしたい。
「くぅん?」
「ねえ、光姫、あなた…すごく変な顔してるわよ」
ローズに変な顔って言われた!?
しかもけるちゃんもよく見ると、
心配そうな顔をしているように見える。
やめて、穢れてしまった私を見ないで。
それもこれも、全部この金の延べ棒が悪いの。
「大丈夫かしらこの子…
金に釣られてどんなことでもしてしまいそうで心配になるわ」
失礼な、私は悪いことをしてお金を貰う気はありません。
「そんな、人を金の亡者みたいに…私は聖女なんだよ!」
『ついに自分のことを聖女って呼び始めたのです…』
『うさ…』
「わふ…」
「はいはい」
いろんなところから、呆れの声が、うん、気にしない。
今の私は心が広いからね、すごく。
「えーと、そんなことは実際のところどうでもいいんだけど、
これから先ってどうすればいいのかな?」
明らかに私に期待される働き以上の
報酬をすでに貰っているわけで頑張って働かないとね。
「聖女として働けばいいんじゃないかしら?」
「それが分からないから悩んでるの…
こう、お金だけ貰って何もしないのも悪いし。」
いや、ほんと、聖女ってなにするの?
自分で名乗ったら頭がおかしい電波の人だよね。
そんなの分かるわけないじゃない。
…そういえば、ついさっき自分で名乗ったのは数えないことにしよう。うん。
「心配しなくてもアーサー様のほうからお願いをしにくるから、
それまで待っていればいいんじゃないかしら?」
「そうかなー」
「そうね、待ってる間に、自分の力の使い方を覚えてみるのはどうかしら?
見たところ、光姫って自分の力がどういうものなのかわかってないのよね?」
そういえば、いろいろスキルを貰ってた気がするけど試してないなあ
確かにローズの言うとおりだ、
いきなり聖女ビームみたいなものを使って大惨事はまずい。
自分の力を良く知っておくべきだ。損害賠償等の話しにならないように。
「さすがローズね、それがいいわ。そうしましょう。」
「そうね、それじゃ、
まずは属性を測りにいきましょうか、たぶん光だと思うけど。」
「属性って測れるの?ちなみに私は全属性持ちだよ!」
「え…?」
って、ローズが固まってるけど、どうしたのかな?
「光姫、属性って普通の人は一つしか持ってないのよ?
二つあるのも珍しくて、
三つ持ってれば宮廷魔術師も難しくないわ、ましてや全属性なんて…」
「え?でも、全属性のはずだよ」
だよね、邪神様?
「そもそも、どこで属性について知ったのかしら?」
あ…邪神様のことって言っていいんだっけ?
まずいような気がする。
「えーと、なんとなく?」
「…はぁ、まあいいわ、とにかく測定に行きましょう。」
測定に行くことになりました。
測定してみました。
結果、測定できる全属性に適正がありました。
「ほら、やっぱり私のいったとおりだったよね、だったよね」
「さも大事なことのように2回繰り返さない、
ああ、もう、どうしてこんなのになっているのかしら」
「よーし、次は魔法だー、火とか出し…
やっぱり火は危ないからやめておこう。」
火とか出したら大参事になる予感がする。
と、なると、安全な属性ってなんだろう。
やっぱり水あたりがいいのかな?
「ねぇねぇローズ、安全な水魔法ってないかな?」
「安全な水魔法?
そうね、クリエイトウォーターかしら?水を作るだけの魔法よ」
「よーし、じゃあ、クリエイトウォ…」
「わふ!」
なんかけるちゃんに止められた。
足を引っ張ってくる、外でやったほうがいいってことかな?
ああ、確かに水浸しになりそうだもんね。
私達は外に向かった。一応小川みたいなものが流れている場所で使うことにする。
「ねぇ、光姫、魔法ってそんなに簡単に使えるものじゃないのよ?」
「大丈夫、きっと私なら使える!根拠は無い!」
「…」
呆れたような目で見られた。
「ということで、クリエイトウォーター!」
私は元気よく叫んでクリエイトウォーターを使ってみた。
ゴウ!!!
すさまじい勢いで水柱が天に昇る。
あれ?おかしいな?
さっきまで晴れだったはずなのに、空が暗くなってきたよ?
「ちょ、ちょっと光姫」
「どう、私がちゃんと魔法が使えるって分かった?」
「そうじゃなくって、この水早く止めて」
ローズが慌てている、そうだね、
私も止めたほうがいいと思ってきた。
うん、どうしよう。
私は意味ありげにローズのほうを向く。
「あの、早く止めて、ね、疑ったことなら謝るから」
「ううん、そうじゃなくて」
別に疑ったことの嫌がらせで止めていないわけではない。
「これ、どうやって止めればいいの…?」
誰か、この水の止め方を教えてください。
フェルタニア王国の首都では、
この日からしばらく雨が降り続けたという。
そして私はローズから魔法禁止令が出されることになった。
…は、いけない、思わず我を忘れてしまった。
この金塊を憧れの諭吉様に交換するまで気を抜いてはいけない。
でも、仕方ないよね、金10kgとか…はぁ、すりすりしたい。
「くぅん?」
「ねえ、光姫、あなた…すごく変な顔してるわよ」
ローズに変な顔って言われた!?
しかもけるちゃんもよく見ると、
心配そうな顔をしているように見える。
やめて、穢れてしまった私を見ないで。
それもこれも、全部この金の延べ棒が悪いの。
「大丈夫かしらこの子…
金に釣られてどんなことでもしてしまいそうで心配になるわ」
失礼な、私は悪いことをしてお金を貰う気はありません。
「そんな、人を金の亡者みたいに…私は聖女なんだよ!」
『ついに自分のことを聖女って呼び始めたのです…』
『うさ…』
「わふ…」
「はいはい」
いろんなところから、呆れの声が、うん、気にしない。
今の私は心が広いからね、すごく。
「えーと、そんなことは実際のところどうでもいいんだけど、
これから先ってどうすればいいのかな?」
明らかに私に期待される働き以上の
報酬をすでに貰っているわけで頑張って働かないとね。
「聖女として働けばいいんじゃないかしら?」
「それが分からないから悩んでるの…
こう、お金だけ貰って何もしないのも悪いし。」
いや、ほんと、聖女ってなにするの?
自分で名乗ったら頭がおかしい電波の人だよね。
そんなの分かるわけないじゃない。
…そういえば、ついさっき自分で名乗ったのは数えないことにしよう。うん。
「心配しなくてもアーサー様のほうからお願いをしにくるから、
それまで待っていればいいんじゃないかしら?」
「そうかなー」
「そうね、待ってる間に、自分の力の使い方を覚えてみるのはどうかしら?
見たところ、光姫って自分の力がどういうものなのかわかってないのよね?」
そういえば、いろいろスキルを貰ってた気がするけど試してないなあ
確かにローズの言うとおりだ、
いきなり聖女ビームみたいなものを使って大惨事はまずい。
自分の力を良く知っておくべきだ。損害賠償等の話しにならないように。
「さすがローズね、それがいいわ。そうしましょう。」
「そうね、それじゃ、
まずは属性を測りにいきましょうか、たぶん光だと思うけど。」
「属性って測れるの?ちなみに私は全属性持ちだよ!」
「え…?」
って、ローズが固まってるけど、どうしたのかな?
「光姫、属性って普通の人は一つしか持ってないのよ?
二つあるのも珍しくて、
三つ持ってれば宮廷魔術師も難しくないわ、ましてや全属性なんて…」
「え?でも、全属性のはずだよ」
だよね、邪神様?
「そもそも、どこで属性について知ったのかしら?」
あ…邪神様のことって言っていいんだっけ?
まずいような気がする。
「えーと、なんとなく?」
「…はぁ、まあいいわ、とにかく測定に行きましょう。」
測定に行くことになりました。
測定してみました。
結果、測定できる全属性に適正がありました。
「ほら、やっぱり私のいったとおりだったよね、だったよね」
「さも大事なことのように2回繰り返さない、
ああ、もう、どうしてこんなのになっているのかしら」
「よーし、次は魔法だー、火とか出し…
やっぱり火は危ないからやめておこう。」
火とか出したら大参事になる予感がする。
と、なると、安全な属性ってなんだろう。
やっぱり水あたりがいいのかな?
「ねぇねぇローズ、安全な水魔法ってないかな?」
「安全な水魔法?
そうね、クリエイトウォーターかしら?水を作るだけの魔法よ」
「よーし、じゃあ、クリエイトウォ…」
「わふ!」
なんかけるちゃんに止められた。
足を引っ張ってくる、外でやったほうがいいってことかな?
ああ、確かに水浸しになりそうだもんね。
私達は外に向かった。一応小川みたいなものが流れている場所で使うことにする。
「ねぇ、光姫、魔法ってそんなに簡単に使えるものじゃないのよ?」
「大丈夫、きっと私なら使える!根拠は無い!」
「…」
呆れたような目で見られた。
「ということで、クリエイトウォーター!」
私は元気よく叫んでクリエイトウォーターを使ってみた。
ゴウ!!!
すさまじい勢いで水柱が天に昇る。
あれ?おかしいな?
さっきまで晴れだったはずなのに、空が暗くなってきたよ?
「ちょ、ちょっと光姫」
「どう、私がちゃんと魔法が使えるって分かった?」
「そうじゃなくって、この水早く止めて」
ローズが慌てている、そうだね、
私も止めたほうがいいと思ってきた。
うん、どうしよう。
私は意味ありげにローズのほうを向く。
「あの、早く止めて、ね、疑ったことなら謝るから」
「ううん、そうじゃなくて」
別に疑ったことの嫌がらせで止めていないわけではない。
「これ、どうやって止めればいいの…?」
誰か、この水の止め方を教えてください。
フェルタニア王国の首都では、
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そして私はローズから魔法禁止令が出されることになった。
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