私立桜妃女学院ラビリンス【R18】

水無月礼人

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重ねた肌(一)

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 世良が瞳を閉じた直後、唇と歯を搔き分けて、水島の舌が世良の口内へ挿し込まれた。

「んんっ……」

 食堂でのキスとは違う、快感をむさぼる為のキス。既に水島は勃起していた。密着した身体で彼のたけりを感じた世良は、男の強い性衝動に改めて恐怖した。

(大丈夫、大丈夫、相手はコハルさんだもん……)

 おびえながらも世良は水島に応じた。自らの舌を彼の舌と絡ませた。ねっとりと唾液を引いて二本の舌。そこだけ別の生き物のように動いた。

 長いキスをしながら水島は世良のTシャツを上にずらして、スポーツブラ越しに彼女の胸を揉んだ。世良は色気の無い下着と、ささやかな自分の胸の膨らみを恥じた。

(コハルさん白けてないかな……? もっと可愛いブラが有ったらなぁ。せめてもう少し私のおっぱい、大きければ良かったのに)

「っ!」

 ブラ越しに水島の指が世良の乳首に当たった。与えられた刺激に世良は身体をビクッと震わせた。

「………………」

 ようやく唇を離した水島は世良以上に熱い眼差しとなっていた。両手を使って世良の服を脱がそうとする。世良は咄嗟にその手を掴んで止めた。

「……セラ?」
「待って……! あの、カーテンを閉めさせて下さい」

 部屋の窓には二枚のカーテンが取り付けられていた。閉まっていたのは内側のレースのカーテンのみで、明るい陽射しがほとんどさえぎられずに室内を照らしていた。世良は外側の遮光カーテンも閉めて部屋を暗くしたかった。

「二階の窓から覗く奴なんか居ないよ」
「外からじゃなくて、あなたに全部見られてしまいます!」

 シャワー室でも見られたが、今回は超至近距離だ。焦る世良に対して水島は悪戯いたずらっ子のように笑った。

「見るけど?」
「……恥ずかしいんです。私はアンナのようにおっぱい大きくないし、コトリちゃんのような小柄でもない。筋肉ばっかりのガッチリした自分の身体を見られたくないんです……!」

 羞恥心で縮こまる世良を、水島は心底可愛いと思った。

「それも全部、セラだろ? 僕はセラが好きで、他の誰でもなくセラを抱きたいんだよ。キミのトレーニングで付いた筋肉も、僕よりも速く走る脚も全部大好きだよ」
「………………」

 真っ赤な顔になった世良は抵抗をやめた。水島によって全ての衣服を脱がされて、完全に無防備な姿となった。

(ヤベェ、マジでコイツ天使並みに綺麗だ……)

 節制して造り上げられた世良の肉体を見て、水島は独り感動していた。恥ずかしがる必要なんてまるで無いのに。むしろこの美しい女が今まで手付かずだったことが奇跡だ。

 自分の匂いを世良に移したい。穴という穴を犯したい。調教したい。
 白一色の雪原に初めて黒い足跡を付ける興奮。雄の支配欲。
 水島は自身のタンクトップを急いで脱ぎ捨て、ズボンにも手をかけた。

(そういやポケットに、ゴム入れていたんだっけ……)

 女医から渡された避妊具。取り出そうかと考えたが、そのままにして水島はズボンを脱いだ。今回においては快感を重視した訳ではない。たかが0.02ミリメートルであろうと、世良との間にへだたりができるのが嫌だったのだ。

(直接コイツと繋がりたい)

 はみ出すほどにそそり立っていた彼自身をボクサーパンツから解放した。照れで目線をらした世良。フッと笑って水島は彼女と肌を重ねた。

「!………………」

 ドックン。ドックン。ドックン。お互いのうるさく鳴る速い心音が肌から伝わった。相手が自分に興奮してくれている。両者ともにそれが心底嬉しかった。

 水島は世良の胸に顔を埋め、彼女の右乳首を舐めた。左乳房は右手で揉みしだいた。
 まだ発達途中の世良の小さな乳首。しかし感度は良いようだ。水島の攻めに彼女は何度もくぐもった声を漏らし、身体をよじった。

「ん……ん……んんっ……」

 感じる世良を見て水島が平常心でいられる訳がない。世良の肌とれる彼の肉棒は、先端からヌルヌルとした液をよだれのように吐き出していた。

(探索前に一発抜いておいたのにコレかよ。抜いてなかったら暴発してたな)

 水島自身は愛撫されている訳ではないのに、世良と触れ合う部分が熱を持ち、くすぐったいムズムズとした刺激になっていた。

(何だコレ。全身性感帯にでもなったみたいだ……)

 この部屋のエアコンも運転中だ。部屋へ入ってすぐに世良がスイッチを操作していた。だから涼しいはずなのに、両者の肌には汗が滲んできた。

(ああ、れたい……!)

 ベッドの端に、世良が使っていたバスタオルが無造作に置かれていた。水島は手を伸ばしてそれを手に取った。

「セラ、少し腰を浮かせて」

 言われた通りにした世良の腰の下にタオルを敷いた。

「たぶん、血が出ちゃうから」
「!…………」

 その時が来たのだ。世良の身体が一気に強張こわばった。

「大丈夫、ゆっくりやるから」

 水島はこの言葉を自分にも言い聞かせていた。慌てるな。世良を傷付けてはならない。
 世良の両脚を軽く開かせて、水島は右手を彼女の股間へ滑らせた。

「あっ」

 水島の右手は、今まで誰にも許さなかった世良の秘部に到達した。そこは熱く、そして既にうっすらと濡れていた。
 愛液を指に付けてから、水島は探し当てた小さな突起を優しくこすった。

「っっっ!」

 声にならない悲鳴を上げて世良はった。今日一番の刺激が来たらしい。

「セラ、脚を閉じないで」
「で、でも……」
「しっかり準備しとかないと。れた時にできるだけ痛くならないように」
「…………はい」

 恥じらいの表情を浮かべて脚を開く世良。

(ゾクゾクする。あのセラが僕に全てを許している)

 水島は恍惚の表情を浮かべて、世良の汗を舐め取った。
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