姉は女王様

朝霧麗羅

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新しい年 新しい人生

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  大晦日の夜は更けて、そろそろ年越しそばを食べたくなった頃、初美姉から今後の二人の関係について説明があった。
 私が女性化して目指す先は姉の妹になるのではなく、彼女の女(妻ともいうべきか)になることであった。
 それにともない私たち二人は姉弟というより主従の関係性が強くなる、とのことである。
 これからは初美姉のことを女主人(ミストレス)として真摯に敬い仕えなければならなくなる。
 姉弟の間の甘えや気安さは許されなくなるから覚悟をしておくように念を押された。
 むろんこれまでーー3歳の頃から私は姉にきびしく躾けられて来たがーーそれは姉が弟に施す躾の域を出なかった。
 そして意外だったのは、私が限りなく女に近づくことを姉は望んでもいなければ、目標ともしていなかったことだ。
 その理由は私が初美姉、いや初美女王様から女として躾けられれば躾られるほど、私の恥辱が増し私のM性が刺激され、結局M男としての性質が強められるからである。
 私は初美女王様の手で女としてまたM男として厳しく躾けられ、調教されることになる。これほどの喜びがあるだろうか?
 私たちは来る新しい年を祝い、来る新しい人生を祝った。
 女王様に命じられ、私は年越しそばの準備に取り掛かった。私の心は弾んでいた。

「初美女王様、明けましておめでとうございます」
 私は姉の前で正座し、頭を深々と下げて新年のあいさつをした。
「おめでとう。今年もよろしくね。でも今年からつまり今日からあなたは私の弟ではないよ。召使であり、お嫁さん候補なんだよ。しっかり修行をすることだね」その言葉は物理的にもまた心理的にも遥かな高みから降りて来た。
「はい、わかりました。初美様」
 私は雑煮を作り、二人でおせち料理をつついた。
 私は両手で女王様にお屠蘇を注いだ。
 正月ということなのだろう。私もお屠蘇を少し飲まされた。
 初美女王がお酒を飲むのは昨年8月に旅先の鄙びた宿以来だった。
「お前にたくさん飲ませると、初詣でに行けなくなるね。私にしても思う存分に飲むのは帰って来てからだよ。おせちを食べて少し休んだら、初詣に出かけるからね」
 そして新年早々にサプライズがあった。

 それは私が振袖を着て初詣に行くことだった。
 レンタル屋で着付けをしそして写真を撮ってもらうことになっていた。
 初美女王から話を聞いた時、私は驚き、そして胸躍り、そして激しい恥ずかしさを感じた。
「お前はお店で着付けをしてもらうことを恥ずかしく思うかもしれない。でも私は着付けはできないし、それに撮影もできるから、それでいいんじゃないの?年の初めから目出度いわ」楽しそうにまた朗らかに初美女王は笑った。
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