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告白
しおりを挟む「 わたしには なにもなかった」
「まいにち くすりをつくる
まいにち それが わたし 」
「 それいがいの なに でもない 」
「だいじな もの とは 」
「しっていたけど
しらなかった
きもち とは
おもう とは
みた ことはあっても
みては いなく
しら なかった
きづかなかった
しる ということは
おもいにもつを もつ こと
なにも もっていなかった
なにも ほしくなかった わたし
で も
あたたかい という ことに
きがつき
そこに いる こと
おとが する こと
わたしの つくった ものをたべ
ひとでない ものを み
はなす ひと
わたしを みたのに
てを のばす
その ひと
なぜか
しんぞうが はねる ことも
しった
ほしいもの が でき た
できて しまった
よく
わがまま
しっと
みにくい
ざわざわ
おもうとおりに ならない
いらない
ひつよう の ない
かんじょうという
もの
しらなければ
しあわせだった?
かも
わから ない
しあわせ とは
それも しらなかった
けれど
あなたを ひろって。 」
「私はきがついて しまった 」
「うまれて しまったのだ。」
「知って しまった 」
「しったからには 忘れることはできない 」
「まるで 毒 」
「わるい くすり の よう 」
「 わたしのなかは ぐちゃぐちゃ
まざり わからない 」
「 いいのか わるいのか 幸せなのか
ふこう なのか
これが
なんなのか。 」
「ただしいのか まちがっているのか」
「たいせつなものを ひろうと」
「 大切なものを うしなう」
「おもいだした おかあさんの ことば」
「 あなたは 死ぬ 」
「私の せい で 」
「わたしは あなたを 知り
知ること を しり
知りたいとおもうことを しり
想うことを しり
たいせつなもの が わかり
悦び を しってしまった
そうして
きっと あい もおぼえ
しかし
最後には
すべて 失う 」
「 ご めんなさい 」
暫く。
誰も何も
発しないこの 空間
揺れる 緑と
揺れる 俺の心
きみの きもち
苦しく 甘い
未知の 感情
それは 俺もだ
俺だって なにかを
愛したことなんてないんだ
なかったんだ
で も
ねぇねぇ
これって
こ ここ ここ
いや ニワトリじゃねぇし。
告 白
かな
告 白
だ よね??
ねえ?
誰かなんかいって!!
間違い??
お おおあおたおおお 俺の
カ ン チ ガ イ
じゃあ ない?
俺は さめざめと
そう さめざめと
泣く きみをみて
嬉しかった。 え?クズ?
いやいや、ちょっと待って下さいよ。
だって
だって
だって
ねぇ?
だって ぶっちゃけ
お お おお おおお 俺の こと
めっちゃ
す き
って事だよね???? ね?、?
ね?????!
誰か、言ってなかった?
「「「「愛さえあれば」」」
みたいな こと。
あれ、ウソ?
とりあえず俺は
習得した 技
「きみを 懐に収める」
を 実行した。
うむ。
これで、ヨシ。
こっからどーすっかは
分かんねーけど。
でも
俺は
覚えてる。
きみが
この前
言ってくれた、こと。
そーゆーこと、じゃ ない?
だよ ね?
そうして ながいこと
さめざめと泣いている きみを
撫で
至福
の 時を過ごしたあと
俺は 言った。
「じゃあ、ふたりで考えようか。」
うん、名案。
そうしていつの間にか立ち上がっていた俺たちは
また
いつもの場所にすわり
きみはお茶を入れ直してくれ
この しあわせ を
繋ぐ会議を 開くことにしたのだ。
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