僕の『甘い魔女の報告書』 worth a thousand words.

おてがみ

「ルィア、お返事来たわよ？」

「えっ？！本当？読んで読んで！」

「ちょっと待ってね。ええと…、


　　親愛なる　　　君へ


　　君に　ステキな　おまじないを　贈るよ


　　ちょっと　目は　むずかしいけど


　　お茶に垂らして　　飲んでね


　　あと　オマケに　　魔法のえのぐ　を

　　
　　　入れておくよ。


　　いつか。


　　これで描いた　　絵を　　送ってね。


　　では　　　よい　　日々を。


　　　おてがみ　ありがとう。



　　　追伸　　夢で　逢えるよ。　　　　」


「…………！分かった！どれ？触らせて？わぁ、いっぱい、あるね！」

「そうね。良かったわね？今度また、絵を描きましょう？」

「うん！今描くよ！」

「こらこら、まず朝ごはんよ………………………。」






…………………………………………………………







あれから　どれくらい　経ったか。



　あの　　イヤミｶﾗｽが　　窓を叩き



一通の　　おてがみ　　が　届いて






俺たちは　　まだ　　ふたりで。


　　　おてがみを　　開ける




　　「親愛なる　　魔女さん


　　絵が　　完成しました。


　　　　　　　ありがとう。



　　あれから　　コンクールで　　賞を


　　　貰ったり　　　　留学　したり



　　　　結婚して　　　　子供も　できたり



　　　色々　　　あったよ。



　　　でも　ずっと。　　絵は描き続けてた。



　　　あの　不思議なえのぐ、減らない


　　　褪せない、今でも鮮やかな　　あの。



　　　　「魔法のえのぐ」で。



　　　ありがとう、魔女さん。



　　　あなたにも　　星の様なしあわせを。　」






その　　彼女が　　贈ってくれた　絵は。



　　夜の　　森


　　　　黒から紫紺へ　鮮やかに変化する



　　　夜空の　　一面に　　星が　流れる



　　　　　　そんな　　　景色





そうして　確かに　　絵の隅には

俺たちの　住まいに

よく似た　　木の　　家が。




描かれて　いたんだ。




「目、見える様になったんかな？」

「　どう　だろうね？　」

「だといいね。」




そうして　俺たち♡ は。



いつものように　　顔を見合わせ



　　　　笑ったんだ。







　　　　　　　　　　　　　　　　星の様な

　　　　　　　　　　　　　　　　しあわせ、



　　　　　　　　　　　　　　　　受け取った、ぜ？




　　　　　　　　　　　　　　　ありがとな。