僕の『甘い魔女の報告書』 worth a thousand words.

美黎

文字の大きさ
134 / 166

夏のやつ

しおりを挟む

そう。

ソイツは。


明らか 夏の  装いで。


  露出多めの ナゾの巻きつける服

  そして  全体的に   青い 水色?

           なんか  爽やか  ナノ




頭の先から   下は見えないケド

真っ青な  ソイツは  ヒラヒラと手を振っている


しかし 俺は学習している。


うん。

無視だ、無視。




そうして君に  薄掛けをパサリ

ベッドを出ると

 朝食の支度へ  ダイニングの扉を開けた。





………………………………………





「だと、思った。」


そう、ソイツは既に俺の定位置に座っていた。


                 何なの?!



ほんの少しの 抵抗のつもり

俺は暫く  シカト  こいてた


今日も 朝日が差し込む キッチンの窓

この内側が暗く  濃茶や黒の窓枠から

白く差し込む陽が好きで

   ちょっと 草の 位置を変えたり

楽しみながら  朝食の用意



   俺  しあわせ♡


そうして トントン  切っていた

                イロイロ   な





「これ 」

「うん?ああ、おはよ。なに、これ?」


影が朝食の支度を 手伝いながら 何かを出す

「ん?」

どうやら おてがみ だ。


皿を置き おてがみを 受け取る



  「  あ  けて  みな 」


「え?」

お前の??            イヤナヨカン




しかし 夏の には  まだ

そう   まだ

特に  なにもされていない 俺

                   ソウイヤソウダ


失礼かと思って    仕方なく座り


 おてがみ を 開封



そうして   カチリと音がして


 甘い君が 入ってくるのと

 夏のやつが俺の上に座るのは


               ほぼ同時 だった。





          パタン




    閉じた  寝室の扉




 マジ?


「おっ、まえーーーーー…………。」


  「  は  はは  は    」


「はははじゃ、ねーだろ。どーすんだよ………。」


「  なぁ  に   おまえ


    あのこ に   すい て


      もらって   いる   とな? 」



「………っ。  ああ。」


俺は  精一杯の  虚勢を張って

                いや、好き

                    ダヨネ??

言ってやった。


「フン!ちょっと待ってろ。」


そうしてプリプリしながら  寝室の扉を

開けたのだ。









「…………。」

甘いのは  久しぶりに  

壁と 棚の間に      挟まっていた。



それについての俺の感想



        「可愛 可愛 」


しか ない。


何ソレ    可愛い   過ぎんだろ?!??


君は 久しぶりに あの警戒した瞳を見せて

俺を  見てる。

そう、   幸いなことに


         俺を 見てる  んだ。



 目を 逸らしていない。


俺には それだけで 充分で

甘い 君に  謝るべく

いつものように   そっと 手を出した。



「ごめん、ね?あのひと、急に。急に、ピョンってきたのよ。全然、一瞬よ?ホントホント。」


何この  浮気の  言い訳    みたいなやつ。

しかも否定するほど嘘くさい的な。
うむ。


チラリと

俺の手だけを見た  君



       君の手は 伸びては来ないが

       どうしようかと 迷いの動き



もう それだけで。

それだけで、いい気も する。


俺は 甘い  君の髪  

伏せられた 睫毛

結ばれている 桜色の  唇を

  見て   いたのだけれど



なんだか 急に  キュウ と

心細くなって  君を呼んだ。


「ねぇ、甘いの。俺、…。」


なんて言えば。  伝わるかな。






今朝見た 夢の所為 だろうか

こころは キュウと  縮まって

荒野に一人の  気分の俺



向かいの君は  少し離れた隙間

俺は下を向いていて

君の

足が。


一歩、進むのが  見えた。




そうして顔を上げると  既に


君は笑顔で


    俺の手を嬉しそうに 取ったんだ。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語

kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。 率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。 一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。 己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。 が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。 志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。 遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。 その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。 しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら

瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。  タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。  しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。  剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。

あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。

NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。 中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。 しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。 助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。 無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。 だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。 この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。 この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった…… 7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか? NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。 ※この作品だけを読まれても普通に面白いです。 関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】     【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

結婚相手は、初恋相手~一途な恋の手ほどき~

馬村 はくあ
ライト文芸
「久しぶりだね、ちとせちゃん」 入社した会社の社長に 息子と結婚するように言われて 「ま、なぶくん……」 指示された家で出迎えてくれたのは ずっとずっと好きだった初恋相手だった。 ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ ちょっぴり照れ屋な新人保険師 鈴野 ちとせ -Chitose Suzuno- × 俺様なイケメン副社長 遊佐 学 -Manabu Yusa- ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ 「これからよろくね、ちとせ」 ずっと人生を諦めてたちとせにとって これは好きな人と幸せになれる 大大大チャンス到来! 「結婚したい人ができたら、いつでも離婚してあげるから」 この先には幸せな未来しかないと思っていたのに。 「感謝してるよ、ちとせのおかげで俺の将来も安泰だ」 自分の立場しか考えてなくて いつだってそこに愛はないんだと 覚悟して臨んだ結婚生活 「お前の頭にあいつがいるのが、ムカつく」 「あいつと仲良くするのはやめろ」 「違わねぇんだよ。俺のことだけ見てろよ」 好きじゃないって言うくせに いつだって、強引で、惑わせてくる。 「かわいい、ちとせ」 溺れる日はすぐそこかもしれない ◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌ 俺様なイケメン副社長と そんな彼がずっとすきなウブな女の子 愛が本物になる日は……

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

処理中です...