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再び の 闇
しおりを挟むあーあ。
真っ暗。
どうやら 俺は また戻ってきてしまった様だ
右も 左 も
わからぬ この 闇
「なんで?なんかした?俺?」
ポツリと文句を垂れた 俺に
思わぬ 返事が 来た
「おまえが ちゃんと 見て来ぬ から」
「そうそう その めの玉 よく 見開いて な」
「しっかり みて おいで 」
どこからか 上からか
降ってくる その声
それは ある意味 いつもの3人
再びの 暗闇に
「えー。マジ??」
不満を ぶち上げた 俺。
しかし しかし だな?
ここに ある なにか
それに 「俺が 気がつかなかった」から
また 放り込まれた ワケ で。
「また、覗くのかぁ。」
そう 言いながら
いつの間にやら 現れていた
再びの 光の 穴
それを目掛けて 歩き出したのだ。
……………………………………………
「てか、全然、わかんねんだけど。」
どうやら 光の穴 それは
前回よりは 少し 少なく
動物 虫 など
人以外の穴は 無くなっていた
そして 人の穴は 全部で5つ
それぞれ 人々が 暮らしている。
そうしてそれは どうやら 時代が。
違うようなのだ。
一つめ ここは 中世か
家族 なのか おとこ おんな
としより こども あかんぼう
まぁ 家族?
豪華でもなく 貧しくも無い そんな 感じ
ふむ? 何だろう 少し 違和感
二つめ ここは 近代か
大分服も シンプル いやしかし未だ
おんなたちは 水場で洗濯
おとこたちは 煙草
路地裏では こどもたちが 走り
影では なにやら ああ 嫌な匂い
ああ ここでは 差 が。
拡がるか。
三つ ここは? ちと 違う
格子の中に いる おんな
辺りを歩くは おとこ達
柳だったか 揺れる様は
なんだか 切ない きもちにさせる
ああ なんだ ここは
しかし 沢山の 人が 歩く中
1人のおとこに 目が止まる
なにか。
解らない。
とりあえず次へ 行ってみるか。
4つめの 穴
ここは大分 俺の生活に 近い
しかし どの程度か
まだ 馬車が走る 土の道
俺は結構好きだけど
もう あまり見る事のない 土の道
母さんは 嫌がってた 汚れるから
靴を磨くのが面倒らしい
かなり 下ったようだけれど
様子は 似たり寄ったり
おとこ おんな こども
年寄り
「ん?!」
俺は 気が付いた
この 穴の おとこ
それ は。
「え? なに?俺そっくりなんだけど???」
そうしてよく 考えてみる
さっき迄の違和感
なぞっている様な 感覚
そうして思い出すのは
「鳶色の瞳」
「ウソだろ……………。」
もう一度 周って見たんだ
全ての 穴
その中に 「鳶色の瞳の男」は 居て
それぞれ 暮らしている
多分 「家族」
その 時々
俺の髪に 似ていたり 似ても似つかなかったり
しかし あるのは 「鳶色の瞳」
流石の俺も 気が付いた。
「ウソでしょ?これ……………。」
まさか
そう
まさかのまさか
「全部?全部、俺なの???」
勿論 返事は無く
ふと 気付いて もう一つの穴へ向かった
だって 俺は
まだ 4つめまでしか 見ていない
「…………ない?」
しかし 5つめの穴にあったのは
ただの白い 空間で
拍子抜けした様な ホッとした様な
何とも言えない気持ちに なる。
だって
どの 穴 にも。
君の 姿は
やはり 見えなかったから。
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