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二章 ハーレムルート
記憶は失わなかったが…ライアン サンチェスター
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シャルを興奮させず記憶を失わないエッチをした。
小さな反応も見逃さないように慎重に進み、「シャルの中に入りたい」「激しく動いて喘がせたい」という思いを理性で押さえ込んだ。
優しく丁寧を心がけると昔を思いだした。
初めてを経験したあの頃を。
シャルと目が合うとなんだか笑ってしまった。
シャルもそうなのだろうか…。
エッチで気絶するよりも今日は抱き締め合って眠りに付きたい。
シャルは暖かく満足そうに目を閉じ、俺も幸せを感じながら眠りに付けた。
朝目覚めてもシャルは深い眠りに付いていた。
「シャル」と呼び掛けても、眠っている。
獣人になったとはいえ、もともとのシャルは続けても数回で限界を迎えてしまう程体力がなかったのに連日のエッチは厳しかったのだろう。
頬にキスをして部屋を出た。
一日ぶりの授業では多くの人間の視線を感じた。
まるで責められているような鋭さだ。
シャルのフェロモンにより、数組の生徒が理性を失いペアも受け入れるために巻き込まれた…。
申し訳ない。
「よぉ、ライアン。」
いつものように声をかけてきたのはエドバルドだった。
「おぉ」
「昨日…一昨日は大変だったみたいだな。」
揶揄っているわけでないのが分かるのは、友人歴が長いからだ。
「あぁ」
「フィンコックは調子どうよ?」
「あぁ、今は落ち着いてる。」
「ふぅん、まだ俺たちは会えないのか?」
「まだ無理だな。」
「…獣人なんて大変だな。」
「あぁ」
授業が始まってもなんだか居心地が悪く今日一日中、多くの視線に晒された。
すれ違う時には「昨日は凄かったんだよ、アイツには感謝してる」「サンチェスターは毎回アレなのか?」「サンチェスターはスゲェな」だったり、フェロモンに当てられた相手のペアの方からは「彼があんなに凄かったの初めてです、ありがとうございます」「あんな体験出来たのは二人のおかげです」「たまに、またお願いします」と言われた。
シャルのフェロモンで暴走したのを、そのままペアにぶつけ・ぶつけられ互いに満足していたらしい。
「また」と言われても、かなり危険行為だ。
彼らには申し訳ないが、今後無いことを祈るしかなかった。
授業が終わり部屋へ急いだ。
シャルが一人大人しく待っているか心配だったので。
部屋へ辿り着くと扉の前にはギノフォード先生がいた。
中にはシャルがいるので入ればいいのに何しているんだ?
「ん?あそこってライアンの部屋だよな?」
「ギノフォード先生だね、ライアンに用があるんじゃないの?」
エドバルドとフレデリックに言われ部屋の前に急いだ。
「先生っなにかありましたか?」
「あっ、サンチェスター良かった。フィンコックは中に居ないんですか?」
「え?居るはずです。」
「ノックしても返事がないんです。」
返事がない?
「確認します。」
先生の言葉で悪いことしか頭に浮かばなかった。
…一人にするべきじゃなかったんだ。
ガチャ
シャルの姿は部屋の中を探しても見当たらない。
朝ベッドで眠るシャルを最後に姿が見えない。
布団は僅かに捲れ人が居る形跡はない。
風呂場か?と確認しても使った形跡もない。
もし使っていれば、シャルは魔法が使えないから形跡が残って居るはずなのに…。
着てきた服もベッド脇に落ちている…何処行ったんだ?
まさかっ拐われ…。
「居ませんね…これは緊急事態かもしれません。私は棟を確認してきます。」
「…なぁ、ライアンて猫飼ってんのか?」
こんな時に何言ってるんだ?
エドバルドの突然の質問に苛ついた。
「んあ?飼ってねぇよ、」
「ならこいつは?」
布団の中に真っ黒い塊が存在していた。
遠目からは信じられずベッドへ近付くとスヤスヤと眠る猫がいた。
「…猫だ。」
バタバタとギノフォード先生とフレデリックも集まった。
「「…猫だ。」」
「「………」」
「これはフィンコックですか?」
「…なんですか?」
ギノフォード先生に尋ねられても俺も確信が持てなかった。
確かにシャルは黒い獣耳に黒い尻尾だった。
ベッドの上で丸くなって眠る猫も、混じりけの無い全身真っ黒い猫だった。
だが、部屋を出る前まではシャルは人間だった…今目の前にいるのは完全な「猫」。
「んんにゃぁぁああんんん………にゃんにゃん」
呑気な猫が目覚め身体を伸ばしていた。
周囲を見渡し俺を見つけると、嬉しそうに飛びかかろうとしていたが布団に足をとられ転んでいた。
「フィンコックだな。」
「フィンコック様だと思います。」
シャルと対して長くないエドバルドもフレデリックも猫の様子でフィンコックと判断したようだ。
「フィンコックですね。」
「………」
「にゃぁーにゃぁーにゃ゛あ゛ー。」
自身の身体に違和感を感じたのか全身を確認し慌てていた。
シャルも猫になったのを初めて知り混乱しているように見える。
足場の悪い中近寄り、俺に前足を伸ばすので俺はせがまれるまま猫を抱き抱えた。
「にゃぁにゃあにゃぁ」
俺の腕に必死に掴まりながら、必死に訴えていた。
「シャル…ですね…。」
認めるしかなかった。
小さな反応も見逃さないように慎重に進み、「シャルの中に入りたい」「激しく動いて喘がせたい」という思いを理性で押さえ込んだ。
優しく丁寧を心がけると昔を思いだした。
初めてを経験したあの頃を。
シャルと目が合うとなんだか笑ってしまった。
シャルもそうなのだろうか…。
エッチで気絶するよりも今日は抱き締め合って眠りに付きたい。
シャルは暖かく満足そうに目を閉じ、俺も幸せを感じながら眠りに付けた。
朝目覚めてもシャルは深い眠りに付いていた。
「シャル」と呼び掛けても、眠っている。
獣人になったとはいえ、もともとのシャルは続けても数回で限界を迎えてしまう程体力がなかったのに連日のエッチは厳しかったのだろう。
頬にキスをして部屋を出た。
一日ぶりの授業では多くの人間の視線を感じた。
まるで責められているような鋭さだ。
シャルのフェロモンにより、数組の生徒が理性を失いペアも受け入れるために巻き込まれた…。
申し訳ない。
「よぉ、ライアン。」
いつものように声をかけてきたのはエドバルドだった。
「おぉ」
「昨日…一昨日は大変だったみたいだな。」
揶揄っているわけでないのが分かるのは、友人歴が長いからだ。
「あぁ」
「フィンコックは調子どうよ?」
「あぁ、今は落ち着いてる。」
「ふぅん、まだ俺たちは会えないのか?」
「まだ無理だな。」
「…獣人なんて大変だな。」
「あぁ」
授業が始まってもなんだか居心地が悪く今日一日中、多くの視線に晒された。
すれ違う時には「昨日は凄かったんだよ、アイツには感謝してる」「サンチェスターは毎回アレなのか?」「サンチェスターはスゲェな」だったり、フェロモンに当てられた相手のペアの方からは「彼があんなに凄かったの初めてです、ありがとうございます」「あんな体験出来たのは二人のおかげです」「たまに、またお願いします」と言われた。
シャルのフェロモンで暴走したのを、そのままペアにぶつけ・ぶつけられ互いに満足していたらしい。
「また」と言われても、かなり危険行為だ。
彼らには申し訳ないが、今後無いことを祈るしかなかった。
授業が終わり部屋へ急いだ。
シャルが一人大人しく待っているか心配だったので。
部屋へ辿り着くと扉の前にはギノフォード先生がいた。
中にはシャルがいるので入ればいいのに何しているんだ?
「ん?あそこってライアンの部屋だよな?」
「ギノフォード先生だね、ライアンに用があるんじゃないの?」
エドバルドとフレデリックに言われ部屋の前に急いだ。
「先生っなにかありましたか?」
「あっ、サンチェスター良かった。フィンコックは中に居ないんですか?」
「え?居るはずです。」
「ノックしても返事がないんです。」
返事がない?
「確認します。」
先生の言葉で悪いことしか頭に浮かばなかった。
…一人にするべきじゃなかったんだ。
ガチャ
シャルの姿は部屋の中を探しても見当たらない。
朝ベッドで眠るシャルを最後に姿が見えない。
布団は僅かに捲れ人が居る形跡はない。
風呂場か?と確認しても使った形跡もない。
もし使っていれば、シャルは魔法が使えないから形跡が残って居るはずなのに…。
着てきた服もベッド脇に落ちている…何処行ったんだ?
まさかっ拐われ…。
「居ませんね…これは緊急事態かもしれません。私は棟を確認してきます。」
「…なぁ、ライアンて猫飼ってんのか?」
こんな時に何言ってるんだ?
エドバルドの突然の質問に苛ついた。
「んあ?飼ってねぇよ、」
「ならこいつは?」
布団の中に真っ黒い塊が存在していた。
遠目からは信じられずベッドへ近付くとスヤスヤと眠る猫がいた。
「…猫だ。」
バタバタとギノフォード先生とフレデリックも集まった。
「「…猫だ。」」
「「………」」
「これはフィンコックですか?」
「…なんですか?」
ギノフォード先生に尋ねられても俺も確信が持てなかった。
確かにシャルは黒い獣耳に黒い尻尾だった。
ベッドの上で丸くなって眠る猫も、混じりけの無い全身真っ黒い猫だった。
だが、部屋を出る前まではシャルは人間だった…今目の前にいるのは完全な「猫」。
「んんにゃぁぁああんんん………にゃんにゃん」
呑気な猫が目覚め身体を伸ばしていた。
周囲を見渡し俺を見つけると、嬉しそうに飛びかかろうとしていたが布団に足をとられ転んでいた。
「フィンコックだな。」
「フィンコック様だと思います。」
シャルと対して長くないエドバルドもフレデリックも猫の様子でフィンコックと判断したようだ。
「フィンコックですね。」
「………」
「にゃぁーにゃぁーにゃ゛あ゛ー。」
自身の身体に違和感を感じたのか全身を確認し慌てていた。
シャルも猫になったのを初めて知り混乱しているように見える。
足場の悪い中近寄り、俺に前足を伸ばすので俺はせがまれるまま猫を抱き抱えた。
「にゃぁにゃあにゃぁ」
俺の腕に必死に掴まりながら、必死に訴えていた。
「シャル…ですね…。」
認めるしかなかった。
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