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二章 ハーレムルート

真相

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「ハーヴィルは今後王宮から通うことになる、だからルゥもグレモンドには悪いがまだ黙っていて欲しい。」

「………?」

どう言うこと?
なんか良くわかんなくなっていた。
ハーヴィル様が王宮で暮らすの?
それをエドには言わないでってこと?
エドがハーヴィル様を好きって言いたいの?
なに?どう言うこと?

「ん?ルゥ?どこまで知っているんですか?」

「どこまでって…アレックスが…ハーヴィル様と…抱き合っ…てた…」

「………ルゥ、私とハーヴィルはなんの関係もないよ。ハーヴィルは…不正をしてしまったんです。」

「…不正?」

「ハーヴィル自身、己の力を知らずにミットシュルディガーに大会中禁止とされる魔力付与…加護を掛けてしまったんです。」

「加護?」

「そうです、魔術大会において他人からの魔力補充は禁止とされている。例え故意でなくても罰則はある。だが魔力補充はある程度の魔力保持者なら出来るが、ハーヴィルがしたのは加護…聖女と呼ばれるものしか出来ない特殊なものだ。それが公表されれば彼の危険が増してしまう。公爵家のルゥとは違ってハーヴィル家はこれから何十年にも渡る護衛を雇うだけの資金もなければ人脈もない。それに王家は聖女の力も欲しがっていてね。本人と家族の話し合いでハーヴィルは王家預かりとなり、今回の件は口外せず処理することになった。今回の魔術大会もミットシュルディガーの実力で言えば初戦で敗退していただろう、それを加護の力で決勝まで勝ち進んだ。何も知らないもの達から見れば、あれだけの戦いをしておきながらなんの理由もなく試合を中止させた二人に対して様々な憶測が飛び交うだろう。問題を最小限に抑えるためにグレモンドには悪いが協議の結果今回の勝者は二人と言うことにして強制終了というわけだ。」

「………。」

僕が思っていたのとは全然違う内容の話で、アレックスは浮気なんてしてなかった。

「なら、僕が見たのは加護だったのかな?」

大会初日に見たあの光景。

「ん?何です?」

「あっえっと…僕、初日の試合が始まる前にハーヴィル様達を目撃して…二人が光に包まれたのを…」

「その時ですね…。」

あれは「加護」だったんだ…。

「…ルゥ?これが真相です。」

「…はぃ」

「別れ話は無しですよね?」

「…ぅん…ごめんなさい。」

僕の早とちりでした。

「はぁ…」

アレックスに強く抱きしめられ安心する。
ずっとすれ違ってたから…もう別れなんだと思った…。

良かった…。

「ルゥ?私は貴方のものだと言ったはずです。」

「…ぅん……あっ…ん゛っ」

乱暴に机の上に押し倒された。

「今日まで我慢していたんですよ?」

「んっ」

そこからはアレックスの欲望が堰を切って溢れだした。
学校では常に教師の顔だったあのアレックスが…。
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