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二章 ハーレムルート
噂シャルマン フィンコック
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大会が終わり再びフィンコックに注目が集まり出し悪意ある噂が目立ち始めた。
フィンコックの婚約者三人が大会で優勝してしまい「幸運の女神」等と騒がれ出した嫉妬からだった。
噂話をしている彼らのペアも大会に参加していて、結果は…彼らの口から語られることはなかった。
「なんだか、最近またフィンコックが王子に付きまとってるらしいよ。」
「あぁ、僕も見たわ。その所為か王子かなり窶れてたよね。」
フィンコックと王子が一緒に居る所を目撃したと囁かれるようになってから、二人を特に王子に視線が向けられていた。
もうそろそろ何かしら忠告などしてもいいのでは?と揉め事を期待している眼差しだった。
大半の人間が我が儘公爵令息が落ちぶれていくのを望んでいた。
フィンコックが嫌いという者や、高位貴族が落ちていく姿を目撃したい者、貴族全般が嫌いな者、理由は様々だ。
「追いかけるのはいいけど、相手の事をちゃんと見てないよね。」
「王子、日に日に顔色も悪くなりだしてるってのに。」
「可哀想過ぎるよ…。」
「王子も公爵家だからって抗議するのも躊躇ってるんだろうな…だけど我慢し続けて王子が倒れる方が大変なのにっ。」
「そういうの一切見えてないんでしょ?それが原因でペア拒絶されてんだからいい加減気付くべきなのに。」
「公爵家の人間で周囲に人が居ないってのがどういう事なのか理解しないよね?」
「本当…婚約しても根本は変わらないってことだね?」
「あの人達もなんであんなのと婚約しちゃったんだろう?」
「…そんなの公爵家の圧力しかないでしょ?」
「圧力?伯爵三人と侯爵一人…ギノフォード先生まで従えるって相当な金額か弱みで圧力掛けたって事だったら相当だね…。」
「最悪過ぎる。」
「あぁいう貴族がいるから、平民に「貴族全般嫌い」って言われるんだよ。」
「こっちの迷惑も気にして欲しいよね…。」
「別に平民に好かれるような行動をして欲しいって言ってる訳じゃなくて、人の上に立つ者としてそれなりの教養と誠意をもって欲しいよ。」
「あんな人が王子の婚約者にならなくて本当に良かった。」
「なれるわけないから心配はしてなかったよ。」
「…嘘だっ「公爵家の力で無理矢理婚約者になるかもね」って言ってたの僕、覚えてるよ。」
「…あの時は王子の婚約が決まる前だったから…フィンコック公爵が王族とやり取りしてるって噂もあったし…」
「えっ?なにそれ?」
「王子の婚約が決まる直前に王族の早馬がフィンコック公爵家を何度も往復してるって使用人達が話てるの聞いちゃった。」
「婚約前ってことは、やっぱり打診やお断りの手紙のやり取り?」
「多分ね。」
「公爵家の権力を使っても拒絶されるって…。」
「そう言うこと、今なら分かるけどシャルマンが王子と婚約なんてあり得なかったんだよ。」
「ふぅん…そっか。」
誰もが自分と王子の婚約がなくとも、フィンコックだけはしないでくれと願いっていた。
願いが叶いほくそ笑む姿は…。
フィンコックの婚約者三人が大会で優勝してしまい「幸運の女神」等と騒がれ出した嫉妬からだった。
噂話をしている彼らのペアも大会に参加していて、結果は…彼らの口から語られることはなかった。
「なんだか、最近またフィンコックが王子に付きまとってるらしいよ。」
「あぁ、僕も見たわ。その所為か王子かなり窶れてたよね。」
フィンコックと王子が一緒に居る所を目撃したと囁かれるようになってから、二人を特に王子に視線が向けられていた。
もうそろそろ何かしら忠告などしてもいいのでは?と揉め事を期待している眼差しだった。
大半の人間が我が儘公爵令息が落ちぶれていくのを望んでいた。
フィンコックが嫌いという者や、高位貴族が落ちていく姿を目撃したい者、貴族全般が嫌いな者、理由は様々だ。
「追いかけるのはいいけど、相手の事をちゃんと見てないよね。」
「王子、日に日に顔色も悪くなりだしてるってのに。」
「可哀想過ぎるよ…。」
「王子も公爵家だからって抗議するのも躊躇ってるんだろうな…だけど我慢し続けて王子が倒れる方が大変なのにっ。」
「そういうの一切見えてないんでしょ?それが原因でペア拒絶されてんだからいい加減気付くべきなのに。」
「公爵家の人間で周囲に人が居ないってのがどういう事なのか理解しないよね?」
「本当…婚約しても根本は変わらないってことだね?」
「あの人達もなんであんなのと婚約しちゃったんだろう?」
「…そんなの公爵家の圧力しかないでしょ?」
「圧力?伯爵三人と侯爵一人…ギノフォード先生まで従えるって相当な金額か弱みで圧力掛けたって事だったら相当だね…。」
「最悪過ぎる。」
「あぁいう貴族がいるから、平民に「貴族全般嫌い」って言われるんだよ。」
「こっちの迷惑も気にして欲しいよね…。」
「別に平民に好かれるような行動をして欲しいって言ってる訳じゃなくて、人の上に立つ者としてそれなりの教養と誠意をもって欲しいよ。」
「あんな人が王子の婚約者にならなくて本当に良かった。」
「なれるわけないから心配はしてなかったよ。」
「…嘘だっ「公爵家の力で無理矢理婚約者になるかもね」って言ってたの僕、覚えてるよ。」
「…あの時は王子の婚約が決まる前だったから…フィンコック公爵が王族とやり取りしてるって噂もあったし…」
「えっ?なにそれ?」
「王子の婚約が決まる直前に王族の早馬がフィンコック公爵家を何度も往復してるって使用人達が話てるの聞いちゃった。」
「婚約前ってことは、やっぱり打診やお断りの手紙のやり取り?」
「多分ね。」
「公爵家の権力を使っても拒絶されるって…。」
「そう言うこと、今なら分かるけどシャルマンが王子と婚約なんてあり得なかったんだよ。」
「ふぅん…そっか。」
誰もが自分と王子の婚約がなくとも、フィンコックだけはしないでくれと願いっていた。
願いが叶いほくそ笑む姿は…。
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