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本題
噂
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ある一つの噂が学園に広まり始めた。
それは、ある人物について。
長期休暇明けは大人しかったが、やはり人は簡単には変わることはなく、今では特定の平民に嫌がらせをしている……という噂。
その平民は入学当初から話題の人物。
明るく屈託なく笑い、成績も優秀。
貴族や平民という垣根はなく、誰とでも親密になり常に友人に囲まれている生徒。
誰からも好かれ、平民の中では目立つ存在だった。
そんな生徒が最近表情を曇らせ、一人でいる姿を目撃されるようになった。
そうなれば友人達は彼女を心配し、ある一人の生徒を思い浮かべた。
その生徒は入学当初から高慢な性格で、平民だけでなく貴族にさえ横柄な態度で近寄りたくない要注意人物であった。
貴族でありながら成績は下位、学園には婚約者を追いかけ回しに来ているとしか思えない。
貴族の中でも公爵という上位の為に貴族達もその生徒には忠告は勿論、意見さえ出来ない状態。
まさに二人は対照的な存在で常に比較され続けていた。
学園では何か問題になると平民は平民の、貴族は貴族の味方になりがちなのだが今回の件に関しては多くの生徒が平民の味方となっている。
落とし物を届けただけではね除けられていたと目撃者が話していた。
拾った相手に対してなんて言葉を掛けていたかまでは聞こえなかったが、その後ハンカチを差し出した彼女は泣きながら走り去っていたと。
それ以外にも教科書を拾う姿や転んで立ち上がる姿を目撃するも、傍には同じ人物の姿があった。
そうなると噂は一気に広まっていき、ある人物の監視は強くなる。
そして、決定的なことが起きた。
放課後、ある人物が温室を訪れると花は折られ道具は散乱し変わり果てた光景となっていた。
「酷い誰がこんなことを…」
「私が来た時には既にこの状態でした」
「今、リルコット先生に報告してます」
「…あっ」
一人の生徒の反応に皆の注意が向いた。
「あなた、心当たりがあるの?」
「えっ…あの…その…」
否定しない姿をみて思い当たる節があるにも関わらず、決定的な事を口にはしない。
その姿で尋ねた生徒はあることに気が付いた。
「大丈夫よ、こんな酷いことをする人物を恐れ庇うことはないわ」
その言葉で、目撃した生徒は決意する。
「私…見ました。温室から出てくる…ファルビアンクス様を…」
勇気をもって口にしてくれた相手の名前に聞いてしまった者皆が言葉を失う。
あの女なら温室を荒らすような事をするのも考えられるが、それを本人に確認することは出来ない。
学園は平等と掲げているが、相手が公爵令嬢では難しい。
「…私達の事は伏せてもらい、先生にだけは報告しましょう」
「このままにしておけないもの」
「あなたも先ほどの事、報告できる?」
「…わ…わた…」
目撃した本人は、躊躇っていた。どんなに周囲を警戒しても、密告した者の素性が漏れてしまうことはある。
「大丈夫、私達も一緒に行くわ」
「貴方を一人にさせない」
目撃者を守るように、この場の生徒は一丸となる。
「はいっ皆さんが一緒なら…」
「あなたは強いわね、メイリー」
「いえ、皆さんが居てくれるからです」
健気なメイリーに周囲の皆は一丸となっていた。
それは、ある人物について。
長期休暇明けは大人しかったが、やはり人は簡単には変わることはなく、今では特定の平民に嫌がらせをしている……という噂。
その平民は入学当初から話題の人物。
明るく屈託なく笑い、成績も優秀。
貴族や平民という垣根はなく、誰とでも親密になり常に友人に囲まれている生徒。
誰からも好かれ、平民の中では目立つ存在だった。
そんな生徒が最近表情を曇らせ、一人でいる姿を目撃されるようになった。
そうなれば友人達は彼女を心配し、ある一人の生徒を思い浮かべた。
その生徒は入学当初から高慢な性格で、平民だけでなく貴族にさえ横柄な態度で近寄りたくない要注意人物であった。
貴族でありながら成績は下位、学園には婚約者を追いかけ回しに来ているとしか思えない。
貴族の中でも公爵という上位の為に貴族達もその生徒には忠告は勿論、意見さえ出来ない状態。
まさに二人は対照的な存在で常に比較され続けていた。
学園では何か問題になると平民は平民の、貴族は貴族の味方になりがちなのだが今回の件に関しては多くの生徒が平民の味方となっている。
落とし物を届けただけではね除けられていたと目撃者が話していた。
拾った相手に対してなんて言葉を掛けていたかまでは聞こえなかったが、その後ハンカチを差し出した彼女は泣きながら走り去っていたと。
それ以外にも教科書を拾う姿や転んで立ち上がる姿を目撃するも、傍には同じ人物の姿があった。
そうなると噂は一気に広まっていき、ある人物の監視は強くなる。
そして、決定的なことが起きた。
放課後、ある人物が温室を訪れると花は折られ道具は散乱し変わり果てた光景となっていた。
「酷い誰がこんなことを…」
「私が来た時には既にこの状態でした」
「今、リルコット先生に報告してます」
「…あっ」
一人の生徒の反応に皆の注意が向いた。
「あなた、心当たりがあるの?」
「えっ…あの…その…」
否定しない姿をみて思い当たる節があるにも関わらず、決定的な事を口にはしない。
その姿で尋ねた生徒はあることに気が付いた。
「大丈夫よ、こんな酷いことをする人物を恐れ庇うことはないわ」
その言葉で、目撃した生徒は決意する。
「私…見ました。温室から出てくる…ファルビアンクス様を…」
勇気をもって口にしてくれた相手の名前に聞いてしまった者皆が言葉を失う。
あの女なら温室を荒らすような事をするのも考えられるが、それを本人に確認することは出来ない。
学園は平等と掲げているが、相手が公爵令嬢では難しい。
「…私達の事は伏せてもらい、先生にだけは報告しましょう」
「このままにしておけないもの」
「あなたも先ほどの事、報告できる?」
「…わ…わた…」
目撃した本人は、躊躇っていた。どんなに周囲を警戒しても、密告した者の素性が漏れてしまうことはある。
「大丈夫、私達も一緒に行くわ」
「貴方を一人にさせない」
目撃者を守るように、この場の生徒は一丸となる。
「はいっ皆さんが一緒なら…」
「あなたは強いわね、メイリー」
「いえ、皆さんが居てくれるからです」
健気なメイリーに周囲の皆は一丸となっていた。
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