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本題
雛菊芽依によるメイリー
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「メイリー」
上手く王子と絡めない日々が続き悩んでいると、ルイとリオとは違うイケメンに声を掛けられた。
「はいっ」
「大丈夫か?」
「ん?」
彼はなんの事を心配しているんだろうか? いや、その前に彼と私の関係はどんなものなの?
「最近またアレの嫌がらせが始まったんだろ?」
彼の「嫌がらせ」という言葉で、なんの事か察知し更に私の計画が成功しているんだと確信する。
「…私は大丈夫っありがとう」
「…無理すんなよ」
「はいっ」
優しく微笑む彼の笑顔に癒されるが、名前が分からない。
ここは正直にルイやリオの時のように記憶が曖昧だと話したら信じてくれるだろうか?
「どうした?」
「…あ…あのねっ…私…先日転んじゃって…」
「大丈夫か?医者には診てもらったのか?」
「あっはい。お医者様には診てもらいました…」
「…なんだ?何かあるならいってくれ」
「…その…私…記憶が…曖昧になってしまって…」
「曖…昧?それは大変じゃないかっ」
「いやっでもそのっ…一時的ではないかと…お医者様も…」
彼の反応から大事になりそうだったので一時的なものと嘘を吐いた。
「…そうなのか?何かあったらすぐに言えよ?」
「はい…それでその…失礼ですが…お名前を…伺っても…」
「私の名前も分からないのか?」
「ごめんなさいっ」
「いやっ、責めているわけじゃないだ。私の名前はジャンマルク・ラスウェル。メイリーはジャンって呼んでたな」
「…ジャン?」
「あぁ」
私が「ジャン」と呼んだだけで優しく微笑む姿で彼も私に好意があるのに気付く。
この人生の私ってモテモテなのねっ。
平民と聞いてちょっとがっかりしたけど、イケメン達に好かれて悪くない。
新たなイケメンも加わり幸せな毎日なんだけど、悪役に苛められる私の演出が出来ていない事が気にかかる。
授業の合間もお昼もルイやリオ、二人がいない時にはジャンの誰かが私の傍にいるので王子婚約者の傍に行けない。
私がもっと悪役に苛められ、周囲が同情してしまう健気なヒロインを演じないと王子が颯爽と現れないのに…
「何か事件を起こさないと…」
食事を終えるとルイとリオは生徒会の集まりに行ってしまう事が多くなり、最近では昼食後は一人の時間を過ごしている。
私の記憶の事もあり、周囲に気付かれないようそれとなく二人が学園を案内してくれるのを着いていくばかりだったので、学園の地図はまだ覚えきれていない。
前世とは違い敷地の面積が比較にならないほどこの学園は広大な為、確りと覚えながら歩いていかないと迷子になってしまう。
周囲を確認しながら歩いていくと、王子の婚約者が颯爽と歩いていく姿が目に入った。
私は思わず彼女の後を着けていくと、そこには温室があり、彼女はなんの躊躇いもなく扉を明け入っていく。
硝子張りではあるが、植物に遮られ中で彼女が何をしているかまでは外からでは見えなかった。
チャイムがなる前にここから離れなければ彼女に私の姿を目撃されてしまうと思い、急いで立ち去った。
教室に戻りながら婚約者を悪役に仕立てられそうな計画はないか考えていると、ある会話を耳にした。
「今回の研究には温室の植物が必要だから、リルコット先生に分けてもらおう」
「分かりました。最近、温室の植物の状態良いですよね?新しい従業員が入ったんですかね?」
「良かったよな。リルコット先生目当ての令嬢が入り浸っては作業の邪魔だし、先生がハッキリ言っても代わる代わる来るもんだからウンザリだったな…」
「僕達が植物を採取しているのを分かっていながら、喚き立てられては集中出来ませんし、我先にと狙う姿は恐ろしいですよ」
「あぁ。なので今後は放課後ではなく始業前に採取することに許可をもらった」
「そうですね。その方がこちらも心置きなく採取出来ます」
二人の会話を聞き何故王子の婚約者が人気の教師の元へ向かったのかが気になった。
もしかしたら、王子の婚約者は教師を利用して何かするために温室に通っているとか?
それとも、教師と禁断の仲とか?
どっちにしろ話題になれば問題になる。
そうなれば王子の婚約者に相応しくないと判断されるに違いない。
公爵令嬢の悪事を暴いた勇敢な平民となれば、皆の注目の的だ。
そう考えると放課後が楽しみでしかたがない。
授業が終わるのが遅れ、婚約者が温室に向かったか確認できなかったので急いで温室に向かった。
外からでは彼女の姿が確認できなかったので、静かに扉を開け中に入る事にした。
奥へ歩いても彼女どころか誰の気配も感じなかった。
二人は人目を避ける関係なのか、昼休みに来た今日は放課後には会わないのかもしれない。
残念に思いつつ婚約者がいては計画もあり見学が出来ないので、誰もいない今温室内を観て回ることにした。
花を見て綺麗だとは思うが、毎回来る程じゃない。
何か目的がなければ来ないだろう…
「きゃっ…」
花を見るにも飽きて出口を目指して歩いていると、石畳に躓き転んでしまった。
私が倒れたのは花の上だが、制服が汚れてしまった。
立ち上がり制服の土を叩き落としても汚れが目立ってしまう。
「うわっ最悪…」
早く寮に戻って制服の汚れを落とさなきゃ…
「…どうしよう…」
私が倒れた場所の花が折れてしまっていた。
事故とはいえ私が花をダメにしてしまったと噂になれば王子が遠退いてしまう…
「そうだっ、これをあの女の仕業にすれば良いのよ」
今ここには誰もいない、私だとは絶対に気付かれないはず。
明日の朝一には採取しにくると話していたから、私も偶然通りかかりあの女が温室から出てくるのを見たと証言すれば良いのよ。
「…これだと、明らかに転んでしまったように見えるよね?」
転んで制服が汚れたので慌てて離れてしまったと言い逃れされそう。
私は花壇に入りわざと花を踏みつけた。
故意だと分かるようにして、近くに道具も見つけたのでそれも散乱させその場を離れる。
温室から出る時は人の姿が見えないのを確認してから急いで離れた。
上手く王子と絡めない日々が続き悩んでいると、ルイとリオとは違うイケメンに声を掛けられた。
「はいっ」
「大丈夫か?」
「ん?」
彼はなんの事を心配しているんだろうか? いや、その前に彼と私の関係はどんなものなの?
「最近またアレの嫌がらせが始まったんだろ?」
彼の「嫌がらせ」という言葉で、なんの事か察知し更に私の計画が成功しているんだと確信する。
「…私は大丈夫っありがとう」
「…無理すんなよ」
「はいっ」
優しく微笑む彼の笑顔に癒されるが、名前が分からない。
ここは正直にルイやリオの時のように記憶が曖昧だと話したら信じてくれるだろうか?
「どうした?」
「…あ…あのねっ…私…先日転んじゃって…」
「大丈夫か?医者には診てもらったのか?」
「あっはい。お医者様には診てもらいました…」
「…なんだ?何かあるならいってくれ」
「…その…私…記憶が…曖昧になってしまって…」
「曖…昧?それは大変じゃないかっ」
「いやっでもそのっ…一時的ではないかと…お医者様も…」
彼の反応から大事になりそうだったので一時的なものと嘘を吐いた。
「…そうなのか?何かあったらすぐに言えよ?」
「はい…それでその…失礼ですが…お名前を…伺っても…」
「私の名前も分からないのか?」
「ごめんなさいっ」
「いやっ、責めているわけじゃないだ。私の名前はジャンマルク・ラスウェル。メイリーはジャンって呼んでたな」
「…ジャン?」
「あぁ」
私が「ジャン」と呼んだだけで優しく微笑む姿で彼も私に好意があるのに気付く。
この人生の私ってモテモテなのねっ。
平民と聞いてちょっとがっかりしたけど、イケメン達に好かれて悪くない。
新たなイケメンも加わり幸せな毎日なんだけど、悪役に苛められる私の演出が出来ていない事が気にかかる。
授業の合間もお昼もルイやリオ、二人がいない時にはジャンの誰かが私の傍にいるので王子婚約者の傍に行けない。
私がもっと悪役に苛められ、周囲が同情してしまう健気なヒロインを演じないと王子が颯爽と現れないのに…
「何か事件を起こさないと…」
食事を終えるとルイとリオは生徒会の集まりに行ってしまう事が多くなり、最近では昼食後は一人の時間を過ごしている。
私の記憶の事もあり、周囲に気付かれないようそれとなく二人が学園を案内してくれるのを着いていくばかりだったので、学園の地図はまだ覚えきれていない。
前世とは違い敷地の面積が比較にならないほどこの学園は広大な為、確りと覚えながら歩いていかないと迷子になってしまう。
周囲を確認しながら歩いていくと、王子の婚約者が颯爽と歩いていく姿が目に入った。
私は思わず彼女の後を着けていくと、そこには温室があり、彼女はなんの躊躇いもなく扉を明け入っていく。
硝子張りではあるが、植物に遮られ中で彼女が何をしているかまでは外からでは見えなかった。
チャイムがなる前にここから離れなければ彼女に私の姿を目撃されてしまうと思い、急いで立ち去った。
教室に戻りながら婚約者を悪役に仕立てられそうな計画はないか考えていると、ある会話を耳にした。
「今回の研究には温室の植物が必要だから、リルコット先生に分けてもらおう」
「分かりました。最近、温室の植物の状態良いですよね?新しい従業員が入ったんですかね?」
「良かったよな。リルコット先生目当ての令嬢が入り浸っては作業の邪魔だし、先生がハッキリ言っても代わる代わる来るもんだからウンザリだったな…」
「僕達が植物を採取しているのを分かっていながら、喚き立てられては集中出来ませんし、我先にと狙う姿は恐ろしいですよ」
「あぁ。なので今後は放課後ではなく始業前に採取することに許可をもらった」
「そうですね。その方がこちらも心置きなく採取出来ます」
二人の会話を聞き何故王子の婚約者が人気の教師の元へ向かったのかが気になった。
もしかしたら、王子の婚約者は教師を利用して何かするために温室に通っているとか?
それとも、教師と禁断の仲とか?
どっちにしろ話題になれば問題になる。
そうなれば王子の婚約者に相応しくないと判断されるに違いない。
公爵令嬢の悪事を暴いた勇敢な平民となれば、皆の注目の的だ。
そう考えると放課後が楽しみでしかたがない。
授業が終わるのが遅れ、婚約者が温室に向かったか確認できなかったので急いで温室に向かった。
外からでは彼女の姿が確認できなかったので、静かに扉を開け中に入る事にした。
奥へ歩いても彼女どころか誰の気配も感じなかった。
二人は人目を避ける関係なのか、昼休みに来た今日は放課後には会わないのかもしれない。
残念に思いつつ婚約者がいては計画もあり見学が出来ないので、誰もいない今温室内を観て回ることにした。
花を見て綺麗だとは思うが、毎回来る程じゃない。
何か目的がなければ来ないだろう…
「きゃっ…」
花を見るにも飽きて出口を目指して歩いていると、石畳に躓き転んでしまった。
私が倒れたのは花の上だが、制服が汚れてしまった。
立ち上がり制服の土を叩き落としても汚れが目立ってしまう。
「うわっ最悪…」
早く寮に戻って制服の汚れを落とさなきゃ…
「…どうしよう…」
私が倒れた場所の花が折れてしまっていた。
事故とはいえ私が花をダメにしてしまったと噂になれば王子が遠退いてしまう…
「そうだっ、これをあの女の仕業にすれば良いのよ」
今ここには誰もいない、私だとは絶対に気付かれないはず。
明日の朝一には採取しにくると話していたから、私も偶然通りかかりあの女が温室から出てくるのを見たと証言すれば良いのよ。
「…これだと、明らかに転んでしまったように見えるよね?」
転んで制服が汚れたので慌てて離れてしまったと言い逃れされそう。
私は花壇に入りわざと花を踏みつけた。
故意だと分かるようにして、近くに道具も見つけたのでそれも散乱させその場を離れる。
温室から出る時は人の姿が見えないのを確認してから急いで離れた。
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