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番外編
幽霊
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「そんなイタズラばかりしてると悪魔に身体を乗っ取られるよ」
姉は弟が母親に言いつけられた仕事をせずにイタズラばかりしている姿に我慢できなくなった。
「ふんっそんな事有るわけねぇだろっ」
弟は「悪魔」など見たこともないモノを口にする姉の言葉を信じていなかった。
「…あんた知らないのね」
「なんだよ?」
姉は言うことを聞かない幼い弟に語り継がれる言い伝えを話す。
「昔、有るところに大層我が儘で周囲を困らせていたお貴族様がいたの。
そのお貴族様はいくら注意しても態度を改めず、貴族だけでなく家族さえも手を焼き皆に煙たがられ周囲はとっても迷惑していたのよ。
皆の我慢の限界だった頃、悪魔が人間に悪さをしようと人間界を彷徨い物色していた。
人間に見つからないよう隠れて居てはいつまでたっても悪いことが出来なくて不満に思っていた。
姿を見せず人間を驚かし楽しむも悪魔も次第に飽き、直接人間に悪さをしたい欲求を抑えられなくなりどうにか悪さをする方法はないのか考えた。
だけど、悪魔の姿では直ぐに人間は恐れ逃げてしまうので不満に感じていた。
悪魔はどうにか人間に気付かれる事なく近付く術はないか考えあぐねいていると、皆に嫌われている貴族の話を耳にした。
そこで悪魔は飛びっきりの計画を思い付くの。
それは、人間の身体を奪い近付けば相手に悪魔だと気付かれる事なく存分に遊べるのではないか? と。
喩え悪魔だと気付かれたとしても、それまでは長く遊べると思いつき急いで人間達が噂する「嫌われ者」を探し身体を奪う事に成功。
その貴族は皆に嫌われていたので人間界の事を知らない悪魔が非常識な事をしても誰も「悪魔に身体を乗っ取られている」なんて思いもしない。
悪魔としては、気付かれたとしても処分される時に本人に身体を返せば問題ない。
寧ろ悪魔が乗り移り悪さをして刑を執行した後に無実の人間を罰したと分かれば、処罰した人間達がどんな反応をするのかを考えるだけでも楽しんでいた。
悪魔はそうやって人間の体を奪い悪さをしていくから、人間に嫌われている人間をいつも探しているのよ。
あんたも、悪さばっかりして皆に「必要ない」「いらない」って思われたら、悪魔に見つかっちゃうよ」
「…ゃだ…」
悪魔が怖いのか皆に捨てられるのが怖いのかは分からないが、弟は姉の話を信じ涙目になったいた。
「なら、頼まれた事だけはちゃんとやんな」
「ぅん…」
ある日突然、人が変わったように振る舞う人間の話を聞いた者により語り継がれている。
事実なのか、悪さばかりする子供達を窘めるためのものなのかは分からないが効果はあるので皆がその話を聞いて育つ。
姉は弟が与えられた仕事をするように満足する…
だが、弟に話していないこともある。
身体を奪われた貴族が夜な夜な自身の身体を探し彷徨っているという噂だ。
信じたくはないが、姉は一度だけ遭遇したことがあった。
「…私の身体…私の身体はどこ…私の身体…」
という声を聞いた気がした…
場所は教会の近く。
あまりの恐怖に硬直してしまったが、あれは幻聴とは思えなかった。
そんな経験をしてから遠回りしてでも教会付近は滅多に通らないようにしている。
あの教会の偉い人が特別な能力があり、多くの人が見えないモノが見えると聞く。
きっと、助けを求めに教会にやって来たのだろう。
「もう成仏していると良いな…」
成仏していてくれ、と願いながら私は見えないフリ聞こえないフリを今でも貫いている。
姉は弟が母親に言いつけられた仕事をせずにイタズラばかりしている姿に我慢できなくなった。
「ふんっそんな事有るわけねぇだろっ」
弟は「悪魔」など見たこともないモノを口にする姉の言葉を信じていなかった。
「…あんた知らないのね」
「なんだよ?」
姉は言うことを聞かない幼い弟に語り継がれる言い伝えを話す。
「昔、有るところに大層我が儘で周囲を困らせていたお貴族様がいたの。
そのお貴族様はいくら注意しても態度を改めず、貴族だけでなく家族さえも手を焼き皆に煙たがられ周囲はとっても迷惑していたのよ。
皆の我慢の限界だった頃、悪魔が人間に悪さをしようと人間界を彷徨い物色していた。
人間に見つからないよう隠れて居てはいつまでたっても悪いことが出来なくて不満に思っていた。
姿を見せず人間を驚かし楽しむも悪魔も次第に飽き、直接人間に悪さをしたい欲求を抑えられなくなりどうにか悪さをする方法はないのか考えた。
だけど、悪魔の姿では直ぐに人間は恐れ逃げてしまうので不満に感じていた。
悪魔はどうにか人間に気付かれる事なく近付く術はないか考えあぐねいていると、皆に嫌われている貴族の話を耳にした。
そこで悪魔は飛びっきりの計画を思い付くの。
それは、人間の身体を奪い近付けば相手に悪魔だと気付かれる事なく存分に遊べるのではないか? と。
喩え悪魔だと気付かれたとしても、それまでは長く遊べると思いつき急いで人間達が噂する「嫌われ者」を探し身体を奪う事に成功。
その貴族は皆に嫌われていたので人間界の事を知らない悪魔が非常識な事をしても誰も「悪魔に身体を乗っ取られている」なんて思いもしない。
悪魔としては、気付かれたとしても処分される時に本人に身体を返せば問題ない。
寧ろ悪魔が乗り移り悪さをして刑を執行した後に無実の人間を罰したと分かれば、処罰した人間達がどんな反応をするのかを考えるだけでも楽しんでいた。
悪魔はそうやって人間の体を奪い悪さをしていくから、人間に嫌われている人間をいつも探しているのよ。
あんたも、悪さばっかりして皆に「必要ない」「いらない」って思われたら、悪魔に見つかっちゃうよ」
「…ゃだ…」
悪魔が怖いのか皆に捨てられるのが怖いのかは分からないが、弟は姉の話を信じ涙目になったいた。
「なら、頼まれた事だけはちゃんとやんな」
「ぅん…」
ある日突然、人が変わったように振る舞う人間の話を聞いた者により語り継がれている。
事実なのか、悪さばかりする子供達を窘めるためのものなのかは分からないが効果はあるので皆がその話を聞いて育つ。
姉は弟が与えられた仕事をするように満足する…
だが、弟に話していないこともある。
身体を奪われた貴族が夜な夜な自身の身体を探し彷徨っているという噂だ。
信じたくはないが、姉は一度だけ遭遇したことがあった。
「…私の身体…私の身体はどこ…私の身体…」
という声を聞いた気がした…
場所は教会の近く。
あまりの恐怖に硬直してしまったが、あれは幻聴とは思えなかった。
そんな経験をしてから遠回りしてでも教会付近は滅多に通らないようにしている。
あの教会の偉い人が特別な能力があり、多くの人が見えないモノが見えると聞く。
きっと、助けを求めに教会にやって来たのだろう。
「もう成仏していると良いな…」
成仏していてくれ、と願いながら私は見えないフリ聞こえないフリを今でも貫いている。
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