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噂
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令息から逃げる為に、テラスへ移動した。
移動の最中も声を掛けられるが、笑顔でかわす。
「あの二人、婚約解消されたのですね」
私が到着したテラスには既に先客がいた。
「解消を選んだことは驚きです、あの方の様子からして婚約解消を選ぶとは思いませんでしたもの」
令嬢達の会話を盗み聞きするつもりは無いが「婚約解消」という言葉が足を動かせなくした。
私の事を噂されていると感じたから。
婚約解消は私だけじゃない……だけどどうしても私の事ではないかと気になってしまう。
「ご存じだったのかも知れませんね、婚約者の不貞」
「私も、噂を聞いた時は半信半疑でしたわ」
「婿入りが決定しているのに恋人を作るなんて……」
「相手は侯爵家ですのに、令息も理解していないのかしら? 」
不貞・婿入り・侯爵家。
不貞については、彼にそんな素振りは無かったと言える……
だけど、婿入りと侯爵家は一致する。
噂に尾ひれがついてしまうのは仕方がない。
その後も令嬢達の噂に耳を傾ける。
「案外令嬢の方も望んでいたのかもしれませんね」
「どうしてです? 」
「先程みた令嬢、平然としていたので」
「確かにそうですね」
「次の婚約者もすぐに決まるんじゃないかしら? 」
「確かに。先程も婚約者のいない令息達に囲まれてましたものね」
令息に囲まれていた……私の状況と重なる。
やはり私の事を話しているのだろう……
「私先程見てしまったわ。令息があの令嬢と一緒にいるのを」
「まぁ、今日あの方をエスコートされているの? 」
「はい。ダンスされていましたもの」
「婚約解消したので問題ないですが……観ていて気分のいいものじゃありませんね」
「えぇ」
「あの二人が婚約するのも時間の問題ですわね」
婚約解消した男性には女性の存在があり、今日一緒参加している……
その後も令嬢達は噂を続けるが、私は令嬢達の言葉を確認せずにはいられなかった。
会場を見渡せる場所まで移動し、元婚約者の姿を探す。
既に何曲も変わっているので、ダンスフロアに彼の姿は無かった。
どこにいるのか周囲を見渡す。
「あっ……」
ある集団が目についた。
男性達との談笑している中に、令嬢の姿があるなんて珍しい。
大抵は男性は男性、女性は女性といることが多い。
過去、挨拶周りや気の合う令息達との会話の最中に私が婚約者と共に令息の輪に参加する事なかった。
なのに、令嬢は堂々と令息達の輪の中にいる。
令息達も令嬢がいることに抵抗は無いようで、皆が嬉しそうに会話をしている。
その嬉しそうにしている中に元婚約者の姿も……
元婚約者と令嬢の距離はとても近い。
彼は令嬢の美しい金髪を指に絡めている。
その瞬間、令嬢達が噂していたのは『私』なのだと理解した。
「最低ね……」
元婚約者が何処で誰と何をしようと私には関係ない。
関係ないのだが……
私が送った衣服に靴を着用しているのが不快だった。
元婚約者の贈り物を堂々と使用するなんて……
移動の最中も声を掛けられるが、笑顔でかわす。
「あの二人、婚約解消されたのですね」
私が到着したテラスには既に先客がいた。
「解消を選んだことは驚きです、あの方の様子からして婚約解消を選ぶとは思いませんでしたもの」
令嬢達の会話を盗み聞きするつもりは無いが「婚約解消」という言葉が足を動かせなくした。
私の事を噂されていると感じたから。
婚約解消は私だけじゃない……だけどどうしても私の事ではないかと気になってしまう。
「ご存じだったのかも知れませんね、婚約者の不貞」
「私も、噂を聞いた時は半信半疑でしたわ」
「婿入りが決定しているのに恋人を作るなんて……」
「相手は侯爵家ですのに、令息も理解していないのかしら? 」
不貞・婿入り・侯爵家。
不貞については、彼にそんな素振りは無かったと言える……
だけど、婿入りと侯爵家は一致する。
噂に尾ひれがついてしまうのは仕方がない。
その後も令嬢達の噂に耳を傾ける。
「案外令嬢の方も望んでいたのかもしれませんね」
「どうしてです? 」
「先程みた令嬢、平然としていたので」
「確かにそうですね」
「次の婚約者もすぐに決まるんじゃないかしら? 」
「確かに。先程も婚約者のいない令息達に囲まれてましたものね」
令息に囲まれていた……私の状況と重なる。
やはり私の事を話しているのだろう……
「私先程見てしまったわ。令息があの令嬢と一緒にいるのを」
「まぁ、今日あの方をエスコートされているの? 」
「はい。ダンスされていましたもの」
「婚約解消したので問題ないですが……観ていて気分のいいものじゃありませんね」
「えぇ」
「あの二人が婚約するのも時間の問題ですわね」
婚約解消した男性には女性の存在があり、今日一緒参加している……
その後も令嬢達は噂を続けるが、私は令嬢達の言葉を確認せずにはいられなかった。
会場を見渡せる場所まで移動し、元婚約者の姿を探す。
既に何曲も変わっているので、ダンスフロアに彼の姿は無かった。
どこにいるのか周囲を見渡す。
「あっ……」
ある集団が目についた。
男性達との談笑している中に、令嬢の姿があるなんて珍しい。
大抵は男性は男性、女性は女性といることが多い。
過去、挨拶周りや気の合う令息達との会話の最中に私が婚約者と共に令息の輪に参加する事なかった。
なのに、令嬢は堂々と令息達の輪の中にいる。
令息達も令嬢がいることに抵抗は無いようで、皆が嬉しそうに会話をしている。
その嬉しそうにしている中に元婚約者の姿も……
元婚約者と令嬢の距離はとても近い。
彼は令嬢の美しい金髪を指に絡めている。
その瞬間、令嬢達が噂していたのは『私』なのだと理解した。
「最低ね……」
元婚約者が何処で誰と何をしようと私には関係ない。
関係ないのだが……
私が送った衣服に靴を着用しているのが不快だった。
元婚約者の贈り物を堂々と使用するなんて……
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