王子よ、貴方が責任取りなさい

天冨 七緒

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聖女時代

落ち着かない

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「フローレンス嬢は以前の部屋だ、ソミール嬢は突然だったので部屋の準備が間に合わず少し離れた部屋だがいいか?」

「レンスと離れちゃったのは寂しいですが、私はワガママは言いません」

 事前連絡も主人の許可もないのに宿泊を望む時点でワガママ……常識知らずなのだが、ソミール本人は自分は高慢な貴族とは違い謙虚で大人しい性格だと本気で思っている。

「二人を部屋へ案内してくれ」

「畏まりました」

 ルードヴィックは使用人に合図を送り、案内するよう命ずる。
 応接室を出てすぐ、私たちは別の方向へ。
 私たちが偶然鉢合わせとなることはない。
 互いの部屋を目的としない限り。

 コンコンコン。
 案内された部屋で休んでいると、誰かが訪れる。

「フローラいいか?」

 周囲を気にしながら、ルードヴィックが現れた。

「はい」

「単刀直入に聞くが、あの件は彼女も一緒なのか?」

「いいえ。彼女がなぜここにいるのか、私にもわかりません」

「フローラに誘われたと言っていたぞ」

「いいえ。私は彼女を誘うことはありませんし、今日コルテーゼ侯爵の領地へ向かうことも話しておりませんもの」

「なら、あの話はどうする? 彼女に聞かれたくないだろう?」

「はい。彼女に知られると厄介なので……あの花は満月の日に採取したいので、その時だけでも彼女と別行動したいです」

「分かった。どうにか別行動出来るよう俺の方でも考える……彼女……ここに来たりしないよな?」
 
 ソミールの行動は予測不可能。
 ここに来たりしないよな? と聞かれると急に不安になる。

「……来るかもしれません」

「なら、俺はもう行く。もし会話出来ないようならメモをそこの使用人に渡す。フローラの方もそうしてくれ」

「はい、お気遣い感謝します」

 ルードヴィックは急いで部屋を去りる。
 先ほどまで一緒にいて、用もないので来ないだろうと思うも……
 突然領地訪問に同行するくらいなので、不安になり何度も扉を確認してしまう。
 ソミールは、ノックをするというのをしない。
 なので、荷ほどきすら落ち着いて出来ないでいた。
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