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聖女時代
ソミールとルードヴィックの会話。
教会の掃除を終え、祈りを捧げる。
その頃には、先ほどのソミールとの会話も忘れ落ち着いた心で聖女と向き合うことができた。
そして次の目的地でもある孤児院へ向かう。
同じように掃除をして、子供たちや不足なものがないかを自身の目で確認。
昨日と同じように過ごしコルテーゼ邸に戻れば、ソミールが優雅にお茶をしている。
使用人を従えている姿は、まるで貴族令嬢のように。
『貴族の味方なのね』
先ほどの言葉はまるで貴族に対して敵意があるように感じた。
それなのに、今の彼女はまるで貴族のような振る舞いをしている。
失礼だが、今のソミールの行動は『貴族に憧れる平民の嫉妬』にしか思えない。
彼女には気づいたが、気づかないフリをして通り過ぎた。
今日は大事な日。
彼女に巻き込まれたくない。
夕食時。
〈ソミールとルードヴィックの会話〉
「ルードヴィックさん。私、明日には王都に戻ってしまうんです。また会えますか?」
「どうでしょう、仕事があるので」
「なら、今日これから少しお話しできませんか? 少しで良いんですけど」
「……少しなら」
「私の部屋で良いですか? それともルードヴィックさんの部屋にしますか?」
「……応接室で話しましょう」
「応接室ですか?」
「聖女候補と密室に二人きりと噂になれば、聖女候補に良からぬ噂が立ちますから」
「良からぬ噂って何ですか? 私とルードヴィックさんが恋人同士ってことですか? 私は構いません。寧ろ、そうなったらいいなぁって……キャッ、言っちゃった」
「……そのような行動をすれば、聖女候補様の『身持ちが悪い』というように貴族社会では噂になりますよ」
「身持ちが悪い? 部屋に二人きりになっただけで?」
「そのような噂が出回る可能性があるということです」
「それって、私たちに嫉妬した誰かが悪意を込めて噂を流すってこと? ここにいるのは、ルードヴィックさんと私とレンスの三人。もし、噂を流すとしたら……レンスが?」
「彼女がそんなことをするとは思っていません」
「だけど、ルードヴィックさんはレンスを信じていないってことですよね? 私、レンスの気持ちを知っていながら、ルードヴィックさんと親しくなったから奪っちゃったって思われてるもの……」
「フローレンス嬢を疑っているわけではありません。話を聞いた人物が勝手に解釈し、事実と異なることを広めることがあるということです」
「レンスが嘘の噂で私たちを陥れるってこと?」
「何度も言いますがフローレンス嬢ではなく、社交界というのはそういう場だということです。聖女候補たちは、常に噂の中心です。誤解されるようことは控えなければならない。俺の失態で聖女候補の名に傷か着くのを避けたいだけですよ」
「……そこまで私のことを心配してくれていたんですね。わかりました、応接室で話しましょう」
ソミールは納得し談話室で使用人に目撃されながら会話をする。
どんな宝石やドレスが好みで、結婚式はどんなものが理想なのか。
ソミールが自身の理想を話し、ルードヴィックは『いいんじゃないですか?』と決定的な言葉を避けながら話をあわせる。
互いに、『婚約しましょう』『結婚しよう』などは言っていない。
ソミールは察してほしい、ルードヴィックは相談を受けているだけという関係。
「おや、俺としたことが……聖女候補と話していると時間を忘れてしまいますね」
「私もです」
「執務も残っておりますので、そろそろ失礼致します」
「こんな時間なのに、これからまだ仕事をするの?」
「本来であれば、聖女候補との会話する時間も惜しかったのですが……俺としたことが、つい……」
「そんなぁ、んふっ。私も、もう少し一緒にいたかったのに残念です」
「では、部屋まで送らせていただきます」
「はい」
ソミールはルードヴィックにエスコートを受け、部屋へと入って行く。
その頃には、先ほどのソミールとの会話も忘れ落ち着いた心で聖女と向き合うことができた。
そして次の目的地でもある孤児院へ向かう。
同じように掃除をして、子供たちや不足なものがないかを自身の目で確認。
昨日と同じように過ごしコルテーゼ邸に戻れば、ソミールが優雅にお茶をしている。
使用人を従えている姿は、まるで貴族令嬢のように。
『貴族の味方なのね』
先ほどの言葉はまるで貴族に対して敵意があるように感じた。
それなのに、今の彼女はまるで貴族のような振る舞いをしている。
失礼だが、今のソミールの行動は『貴族に憧れる平民の嫉妬』にしか思えない。
彼女には気づいたが、気づかないフリをして通り過ぎた。
今日は大事な日。
彼女に巻き込まれたくない。
夕食時。
〈ソミールとルードヴィックの会話〉
「ルードヴィックさん。私、明日には王都に戻ってしまうんです。また会えますか?」
「どうでしょう、仕事があるので」
「なら、今日これから少しお話しできませんか? 少しで良いんですけど」
「……少しなら」
「私の部屋で良いですか? それともルードヴィックさんの部屋にしますか?」
「……応接室で話しましょう」
「応接室ですか?」
「聖女候補と密室に二人きりと噂になれば、聖女候補に良からぬ噂が立ちますから」
「良からぬ噂って何ですか? 私とルードヴィックさんが恋人同士ってことですか? 私は構いません。寧ろ、そうなったらいいなぁって……キャッ、言っちゃった」
「……そのような行動をすれば、聖女候補様の『身持ちが悪い』というように貴族社会では噂になりますよ」
「身持ちが悪い? 部屋に二人きりになっただけで?」
「そのような噂が出回る可能性があるということです」
「それって、私たちに嫉妬した誰かが悪意を込めて噂を流すってこと? ここにいるのは、ルードヴィックさんと私とレンスの三人。もし、噂を流すとしたら……レンスが?」
「彼女がそんなことをするとは思っていません」
「だけど、ルードヴィックさんはレンスを信じていないってことですよね? 私、レンスの気持ちを知っていながら、ルードヴィックさんと親しくなったから奪っちゃったって思われてるもの……」
「フローレンス嬢を疑っているわけではありません。話を聞いた人物が勝手に解釈し、事実と異なることを広めることがあるということです」
「レンスが嘘の噂で私たちを陥れるってこと?」
「何度も言いますがフローレンス嬢ではなく、社交界というのはそういう場だということです。聖女候補たちは、常に噂の中心です。誤解されるようことは控えなければならない。俺の失態で聖女候補の名に傷か着くのを避けたいだけですよ」
「……そこまで私のことを心配してくれていたんですね。わかりました、応接室で話しましょう」
ソミールは納得し談話室で使用人に目撃されながら会話をする。
どんな宝石やドレスが好みで、結婚式はどんなものが理想なのか。
ソミールが自身の理想を話し、ルードヴィックは『いいんじゃないですか?』と決定的な言葉を避けながら話をあわせる。
互いに、『婚約しましょう』『結婚しよう』などは言っていない。
ソミールは察してほしい、ルードヴィックは相談を受けているだけという関係。
「おや、俺としたことが……聖女候補と話していると時間を忘れてしまいますね」
「私もです」
「執務も残っておりますので、そろそろ失礼致します」
「こんな時間なのに、これからまだ仕事をするの?」
「本来であれば、聖女候補との会話する時間も惜しかったのですが……俺としたことが、つい……」
「そんなぁ、んふっ。私も、もう少し一緒にいたかったのに残念です」
「では、部屋まで送らせていただきます」
「はい」
ソミールはルードヴィックにエスコートを受け、部屋へと入って行く。
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