王子よ、貴方が責任取りなさい

天冨 七緒

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聖女時代

事実の報告

 事前連絡もなく、コルネリウスが訪れる。

「バルツァル公爵令嬢、確認したいことがある。あの花を発見したのは誰だ?」

「あの花はソミール様と私で発見しました」

「本当に二人で発見したのか?」

「はい」

「ソミールが平民だから言いくるめられると思ったのだろう?」

「そんなことありません」

「ではどんなつもりで、自分も発見者などと言わせた?」

「王子殿下に真実を話しても、信じてもらえないと思います」

「判断するのは私だ」

「では、お話いたします。あの花を発見したのは二月ほど前です」

「二か月、ではなぜすぐに報告しなかった?」

「あの花が本物なのか調べるためと、あの場所を保護する必要がありました。それに報告するには私だけでなく、領主様と司祭様の許可も必要と判断しました」

「……貴族らしいな」

「どういう意味でしょうか?」

「素直なソミールを言いくるめるのは簡単だったろう? 彼女は最後までバルツァル令嬢を思っていたというのに……」

「私は真実を話しましたよ」

「意見を曲げないということか……残念だ」

 諦めたようにコルネリウスはそう言い残し、去って行った。
 その後、王妃が回復したという報せは貴族たちに伝わり、パーティー開催の報せが届く。

 教会。
 司祭に呼ばれ、聖女候補全員が集められた。

「皆さんに報告があります。この度王宮から王妃様の復帰祝いのパーティーが開催され、そこに聖女候補全員招待されました」

 ソミール以外の聖女候補は家門にパーティーの招待状が届いている。
 教会にもパーティーの報せが届くのは珍しい。
 しかも、聖女候補全員招待という。

「司祭様。それは私たち全員、『聖女候補』としての参加ということでしょうか?」

「そういうことになります」

 普段パーティーは貴族のみの参加。
 だか、今回は聖女候補全員参加。

「やったぁ。私パーティーなんて初めてで楽しみ!!」

 王族のパーティーに、平民であるソミールの参加を認めるということ。

「司祭様、聖女候補として招待ということは、私たちの服装は……」

「……聖女服ということでしょう」

 聖女服での参加。
 まるでソミールを招待し、ソミールが会場内で浮かないようにという配慮のようにも思えてしまうものだった。
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