男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

静に。

隣に座り言葉を交わす事なくお互いの温もりを感じでいた。
なにもせずただ側に居た。

昼休みはゆっくりと終わっていった。

教室に戻ってもなんだかフワフワとしていた。
功刀にも注意力散漫と指摘された。
嬉しくて先輩との事を話した。
今までの事全て。

「へぇ～あの永瀬先輩がね。俺が知っている永瀬先輩って、誰にも執着しない感じの人だと思ってた。振られたり別れたりした人が永瀬先輩の所に行くみたいだし。すぐに永瀬先輩を卒業できる人もいるけど、中にはそうじゃない人もいて、それで永瀬先輩と恋人関係を望んだみたいだけど全員断られたんだって。永瀬先輩は誰も好きにはならないし恋人も作らない人だって有名だったよ」

噂は知らないけど俺が見てきた先輩そのもの。

「永瀬先輩は誰にも深入りしなくて全ての人と距離を置いて、来るもの拒まず去るもの追わずの人。永瀬先輩がそう言う人だって多くの人は知ってる」

先輩はいつもそうだった。
誰かに求められたら答えてくれる。
けど、先輩からは…。

「そんな先輩を変えたのが瀬里崎君とはねぇ。永瀬先輩の家に泊まった時からもしやとは思っていたけど現実になるとは驚きだよフフフ」

俺の顔が赤くなるのを感じる。
先輩、変わったのかな？

「キスマークつけてきた時から予感は有ったけどね～先輩の独占欲の現れだね」

独占欲？
先輩が俺に？
俺の事特別って。
あれ本当なの？
信じて良いんだよね？