男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

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まったり

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「飯、食わねぇの?芯」

意識が引っ張られる。
ゆっくり目蓋を開けると目の前には先輩がいた。
無意識に先輩に両手を伸ばした。
先輩も俺の意図を汲み取り受け入れてくれる。
おはようのキスをして抱き起こされた。

「腹へってんだろ?」

「うん」

「寝てる間、グーグー腹鳴ってたぞ」

「えっうそぉ」

「ほんとっ」

確かに昨日の晩から食べてなかったから。
二人で席につき朝御飯を頂いた。
先輩の料理は本当に美味しい。
美味し過ぎて気がついたら無言で一心不乱に食べていた。
その間、先輩がずっと俺を観ていたことなんて全く気付かなかった。

「はぁ~美味しかった、ご馳走さまでした」

満腹で幸せ。
食事の用意は全く出来ないけど後片付けは手伝える。
先輩の横に立って洗い物のお手伝いをした。
先輩と一緒にするだけで洗い物も楽しい。
その後は先輩とまったりリビングのソファーで寛いだ。
後ろから抱き締められる形でテレビを見た。
何気ないテレビも先輩とだと盛り上がる。

「ねぇ先輩、もうすぐ夏休みだけど夏休みもバイトなの?」

「あーまだ予定出てないが多分な」

「…そっか休みの日は来ても良い?」

「来いよ、休み以外も」

「うん」

振り向き、キスをした。
以心伝心からかキスして欲しいときに先輩はキスしてくれる。
こんな日が来るとは想像もしてなかった。
男子校に入っても俺は女の子が好きで男とは付き合うなんて事はしないって思ってたのに。
何度男に告白されても全く興味が無かった。
それが、こんなに先輩の事好きになるなんて。
俺って先輩の事大好きなんだぁ。
俺、先輩に好きって言ったこと有ったっけ?
…ないかも。
先輩から好きって言われた事もない。
どうなんだろう…。
後ろから抱き締めている先輩に寄りかかる。
先輩の肩に後頭部を預け視線だけで先輩を見た。

「先輩」

「んー」

「…なんでもない」

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