男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

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まったくもう

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「兄ちゃん起きてぇー遅刻するよ。ねぇ起きてぇ」

朝から天使の声て目覚める。
癒される、もっと聞いていたい。

「珍しいね、兄ちゃんが寝坊なんて」

「んー」

確かに、凛に起こされるの何年ぶりかな。
昨日は確か…。
あー昨日の所為だわ。
正しくは先輩の所為。
全くもう。

「兄ちゃん、本当に起きた?」

「うん、起きたよ」

顔を洗い食事を済ませて制服に着替えた。
制服は鞄の中に入れっぱなしだった為しわしわだった。
机の上に用意していた教科書を鞄の空いたスペースに入れていく。
忘れ物が無いように確りと確認。
そして今日こそは先輩の連絡先を入手する。
うわっ危ない、携帯を忘れるところだった。
昨日携帯を放り投げて眠っちゃって、今も携帯はベッドで眠ったまま。
危ない危ない。
よし、これでバッチリ。
昼休みのときに先輩に聞こーっと。



ふふん。
やっと試験も終わって後数日で夏休み。
楽しみ。
いつものように昼休みは空き教室に。
先輩と~。
ヤバい、自分でも呆れるくらい浮かれまくってる。
先輩との空き教室~。

「………………」

おや?誰か居る。
誰かの話し声。
覗くのは良くないよね…でも気になる。
ちょっとだけちょっとだけ。

「ひゃっ」

扉に手を伸ばすと勢い良く扉が開き驚き悲鳴を上げてしまった。

「おっと、ごめんよ」

「あっ、いえ俺こそすみません」

見たこともない先輩だった。
中性的な顔。
身長は俺より高い。
道を譲ると彼は空き教室を去っていった。
先輩とは、どういう関係なんだろう。
この人ともしたのかな?先輩…。
不安を口にすることは出来ず無言であの人の後ろ姿を目で追った。

「芯」

声と同時後ろから抱き締められた。

「あいつが気になるのかよ?」

「えっ違うよ」

俺が振り向くのを分かっていたかのように唇が塞がれる。
先輩のキスで流されそうになる。
けど、俺はあの人が先輩とどんな関係なのか気になってる。
ここが廊下で誰に見られてるのかわからない場所でキスしている事なんてこれっぽっちも気にならない程に。
聞いてもいいのかな?
あの人の事。
元彼とかだったらどうしよう。

「せ、んぱい」

「ん」

「………」

なんて聞けばいいんだろう。
あの人とはどんな関係ですか?って。
疑ってるって思われるよね。
でも、気になる。
知りたい…けど、それで先輩との仲が険悪になるのも嫌だ。
ん゛ー。
先輩の事を何でも知りたいって思うことはワガママなんだろうか。
先輩の正面に向き直ったが、何も聞けないまま。

「んぁっんっんふぅん」

キスが再び再開された。
ワイシャツのボタンが外されていく。
先輩の唇が徐々に下へ降りていく。
先輩をもっと感じていたい。

「あっん、先輩だめぇ…ここ廊下ぁ」

そう、ここはまだ廊下。
後1歩で空き教室なのに、廊下で盛り上がるのは恥ずかしい。
先輩は俺を教室に入れ扉を閉め、扉に俺を押し付け胸にしゃぶりつく。
強引な先輩に声が漏れるのを必死に耐える。
ズボンのベルトを緩められボタンを外されジッパーも下げる。
ストンとズボンが落ちパンツも下ろされる。
なんだか余裕がないような荒々しさ。
どうしたんだろう。
あの人の所為なの?
先輩の心を乱すのはあの人ですか?
俺を抱きながら誰の事を考えていますか?
怖くて何も聞けない。
抵抗も出来ず、先輩を受け入れる。
俺のを扱く手もいつより強く握られる。
俺のを口付ける事に躊躇いはなく、舐め取られ強引に吸われたりと忙しない。
先輩の行為に付いていけず、膝から力が抜け先輩に腰を捕まれると同時に後ろを刺激され始める。
立つことも不安定になり先輩の肩を掴む。

「先輩っもぉイ、イっちゃうよぉ」

先端を舌で刺激され強く吸われ歯が当たったことにより俺は簡単に先輩の口の中に弾けた。
先輩は当然のように俺のを飲み干し、最後は一滴残らず吸われる。
解放されるとズルズルとへたりこんでしまった。
座り込んだ俺の足からズボンとパンツが引き抜かれた。
先程から指で解されていた後ろを先輩のか押し当てられ、次の行為を待ち望む。
グググっと入ってくる瞬間は未だに慣れないが、その時の先輩の切羽詰まったような歪む顔が好き。
手を伸ばすと先輩との距離が近づく。
先輩の顔が目の前に来ると少し口を開け先輩とのキスを堪能する。
今日のキスは少し…いや大分苦かった。
この苦さも先輩との思い出として嬉しいものに変わっていく。
先輩のが奥に入ってくる。
キツさに先輩の肩を思い切り掴んでいた。
先輩のを全て飲み込もうとするも体勢が悪く、もどかしい。
俺から先輩に抱きつき先輩のが深く入るよう密着する。
腰が隙間無く密着すると先輩のを奥まで感じる。
先輩によって床に優しく寝かされ、動き出すもなんだかいつもと違うように感じる。
 
「んっんっんっんっんっんっんっ」

先輩に抱かれているのに、頭では別の考えが過る。
先輩のネクタイ…。
あの人と同じ色。
あの人は誰だったんだろう。
先輩の事、取られたくないよ。
先輩は今、俺の中にいるのに。
悲しみに囚われそうになり涙で瞳が潤む。
先輩俺を捨てないで。

「何を考えてる」

「ぇっ」

「あいつがそんなに気になるのか?」

「あっその…」

「芯は俺のだ、誰にもやらない」

苦しそうな声。
先程より激しくなる打ち付けてくる。
先輩、きっと誤解してる。
気にしてるけど意味が違うのに。
俺は先輩だけだよ。

「うんっ、おれぇはっ…先輩のっだよぉ、だっから、センバっィもぉおれぇだげにじてぇ。ほ他の人、触ったりしなっぃでぇ。全部っおれぇだけにしってぇセンパっ」

信じて。

「その言葉忘れるなよ」

何度も頷き、涙が流れた。
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