THE NEW GATE

風波しのぎ

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2巻

2-13

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 モンスターに囲まれたときの恐怖を忘れたわけではない。だが、この人に不可能はないとラシアは信じているのだろう。
 シュニー・ライザーとは、ラシアのような一般人からしたら生きた伝説なのだ。500年を超えるながきにわたりこの地を守護してきた英雄にして聖人。
 信仰にも近い信頼がそこにはあった。

「やれやれ、思ってたよりすごいことになりそうだ」

 ラシアのシュニーへ向ける信頼の表情を見てシンは独りごちる。連れて歩いたらとんでもないことになるのは想像に難くない。ちょっと街に出ただけでも大変だろう。
 変装は念入りにしなくてはと、ため息とともに決意したのだった。


 ラシアをヴィルヘルムが抱きかかえ、シンとシュニーがそれに合わせて疾駆しっくする。いくらレベルが上がったとはいえ、全力で走ればラシアにかなりの負荷がかかると判断したからだ。
 その速度は馬とは比べ物にならない速さ。途中休憩を入れたにもかかわらず、日が暮れる前に4人と1匹は、王都の外観が見える位置にまで到着していた。
 警戒されるのは困るので、人目に付く場所まで来たらそこからは歩きである。

「う、きもちわるい……」
「ほれ、おぶってやるから我慢しろ」

 人に抱えられての高速移動に慣れていないラシアは、乗り物酔いしたように顔色を悪くしている。さすがにそのまま歩けというのは酷なので、ヴィルヘルムがおんぶする形になった。

「大丈夫ですか?」

 優しく声をかけるシュニー。

「ごしんぱい、おかけします……」
「重症だな」

 シンは小さくため息をついた。
 酔いには回復薬ポーションも効かないらしいので、つらくなったら言うように伝えてから一行は進む。
 シュニーはすでに魔術スキルを使って姿を変えている。青い瞳は赤く、銀色の髪は金色へと変化させ、髪型はポニーテールにしていた。それ以外にもいくつかのスキルもかけてある。
 シンがじかに魔術をかけたので、よほどのことがないかぎり見破られることもないはずだ。もとより女性というのは髪型一つでも大きく印象が変わるもの。髪と瞳の色を変えれば、シュニーを見慣れた人間でもすぐには気づかないだろう。

「確認だけど門の前で別れるってことでいいのか?」
「かまわねぇ。もともとスキルを覚えるまでが依頼だ。わざわざ教会まで送ってもらう必要もねぇ。もし教会で何か起こっていようと、それは俺たちの都合だからな」

 そんなヴィルヘルムにシュニーが苦笑する。

「口調に似合わずまじめなところは相変わらずですね」
「ほっときやがれ」

 何か起こっていたらとヴィルヘルムは言うが、シンはすでに孤児院まで感知領域を伸ばし、全員の無事を確認していた。もちろん招かれざる客の反応もなかった。

「じゃあ、俺たちはここまでだ。一応これを渡しとく。何かあったら連絡してくれ」

 門に着くと、シンはメッセージカードと便箋を差し出す。
 だが、それを見たヴィルヘルムは受け取ろうとしなかった。

「伝言を飛ばせるっつうアイテムか。こいつを使うような事態になったら、俺は手段を選ぶつもりはねぇ。何かあれば巻き込むことになるぞ?」

 それはお前たちに不利益しかもたらさない――言外げんがいに告げるヴィルヘルムの視線からは、ひっこめろという意思が感じられた。
 いくら同じ選定者、同じ月の祠に認められた者同士だろうと、あくまで部外者を巻き込もうとは考えていないのだろう。シンが依頼を受けた時点で教会に目をつけられている可能性は十分あるが、メッセージカードを渡して協力すれば、それだけでは済まなくなる。そこまで見越しての言葉だ。
 何も言わずにシンを巻き込んでしまえば事態がより早く、被害も少なく解決できる可能性は高い。だというのにこの男はそれをよしとしなかった。
 ラシアも背負われたまま何も言わない。
 権力も金も力も持っている相手に、自分たちだけで挑もうとしているのだ。
 シュニー・ライザーとその主。この世界において比類なき力と名声を持つ相手に助力を求めても何ら恥ずかしくないはずだ。だが彼らは、あくまで自分たちの問題だと考えていた。
【浄化】の依頼は出したが、それももう終わった。ならここから先は自分で片をつける。その信念が壁となってシンとヴィルヘルムの間をさえぎっていた。

「いいぜ。やれよ」

 シンはメッセージカードをヴィルヘルムに押しつけた。そんな壁は見えなかったとでもいうように。

「ここまでやって、後はほったらかしじゃ寝覚めが悪い」
「だが――」
「それに!」

 なおも何かを言おうとするヴィルヘルムをさえぎってシンは告げる。

「ここに来て初めてできた友達ダチとそいつが守ろうとしてるチビども。見捨てられないだろ。だからいざってときは巻き込めよ。力になってやる」
「お前……何を言って……」
「気にせず連絡を寄こせってことだよ。早く受け取れ! ちょっと恥ずかしくなってきてんだよ!」

 これまで言ったこともないようなセリフに恥ずかしさがつのる。後で思い出したら悶絶もんぜつしてしまうこと請け合いだ。こんなに熱い奴だったっけ俺? と自問するに違いない。
 だが後悔だけはしないだろう。
 たとえこの世界が自分にとって異世界であろうと、この選択は正しい。そう信じてシンはアイテムを渡す。

「遠慮はしねぇぞ?」
「ああ、任せろ」

 ニヤリと笑ったヴィルヘルムは、ようやくメッセージカードを受け取った。


「相変わらずですね。シンも」
「そうか?」

 ヴィルヘルムとラシアが門へ向かうのを見送りながら、シュニーは言う。
 以前も似たようなことがあったからだ。
 覚えていないような反応を見せるシンだが、シュニーは、今のようなノリで見知らぬ誰かを助けるシンの姿をはっきり記憶していた。
 それは泣きはらした少女であったり、呆然としていた少年であったり、その身を犠牲にしようとする老人であったり、必死に前に進もうとする青年であったりと、まるで分け隔てがなかった。
 ――すべてを救うなんて俺には無理だ。やれるだけのことをやるしかない。
 シンがそう言ったのはいつだったか。
 自分が万能だなどとおごらず、弱者を守り続ける姿を、シュニーは今でもはっきりと思い出せた。


「どうしたシュニー。おいてくぞ?」
「すいません、ちょっと考え事を。今行きます」

 シンの背を見ながら、シュニーは歩く。
 しばらく進んで、やがて隣へ。
 そんなシュニーをちらりと横目で見てシンは首をかしげるが、特に指摘はせず月の祠へ歩を進める。
 シンが視界の端で捉えたシュニーの横顔は、とても穏やかで優しい表情だった。




 しばらく歩くと、見覚えのある光景がシンとシュニーの前に現れた。
 言うまでもなく月の祠である。
 扉に掛けられた札が『店主家出中』になっているので、すでに閉店しているようだ。当然鍵が閉まっているのだがシンは店主、シュニーは従業員として登録済み。なのでシンが扉に手をかけると、自動で鍵が開き扉が開く。
 店の中は以前シンが来たときと変わっておらず、ほのかに夕餉ゆうげの匂いがした。

「いかん、腹がなる」
「おなかすいた~」

 シンが腹を押さえ、ずっと黙りっぱなしだったユズハも声を上げる。空気を読んだのかヴィルヘルムたちといる間はほとんど鳴くこともしなかったので退屈だったようだ。今はシンに抱えられている。

「ちょうどいい時間ですし、まずは夕食にしましょう」

 変装を解いたシュニーの提案にうなずき、カウンターの奥にある母屋おもやに移動しようとすると向こうからバタバタと人の走る音が聞こえてきた。

「師匠っ!」

 店番をしているティエラだ。入店の鈴の音を聞きつけたのだろう。
 料理の途中だったのか刃物を持ちながら息を切らして登場した姿は、少し危ない感じがしないでもない。


「落ち着きなさい。慌てすぎですよ」
「す、すいません。でもですね、メッセージカードに書いた通り、師匠と知り合いだっていう人が来て、すごいものを置いて行ったんですよ!」

 その当人も目の前にいるのだが、まだ慌てたままなのか目に入っていないらしい。

「それはこちらの方では?」
「あ! た、確かにそうですけど……あれ? なんで師匠とシンが一緒に?」

 シュニーが横に身を引いたことでティエラもシンの存在に気づく。
 モンスターの掃討そうとうに当たっていたはずのシュニーと亡霊平原に向かっていたはずのシンが一緒にいる理由が、ティエラには思いつかなかったらしい。この世界の常識で考えればシュニーはともかく、シンはまだ平原にいるはずなのだ。

「ちょっといろいろあってな。詳しい話は飯を食ってからにしないか?」
「昨日は少々込み入った事態があったので、話すと長くなりますしね」
「はあ、わかりました……ってシンも一緒に食べるの?」

 当然のように言ったシンに対し、事情を知らないティエラが訝しむ。

「当然でしょう」
「え? 当然……なんですか?」
「そういえば、ティエラにはまだ言ってませんでしたね。もう知り合いのようですが、こちらが月の祠ののシンです」

 シュニーがさらっと爆弾を投下した。

「てん、ちょう? ……ああ、店長で…………店長ぉおおお!?」

 ティエラの脳内で『てんちょう』という言葉が『店長』に変換されるまで、少し時間がかかったらしい。ようやく意味を理解したティエラが取ったリアクションは、目を丸くし、口は「お」の形で固定し、持っていた包丁を落としそうになるという実にわかりやすいものだった。

「驚きすぎじゃないか?」
「世間ではもう存在しないと言われていますから、驚くのも無理はないでしょう」
「驚かないほうがおかしいですよ!? 店長って、店長って……伝説の!?」
「え? なに? 俺、伝説の店長とか呼ばれてんの?」
「違うわよ! ハイヒューマンのほうよ!」
「でも、初めに言ったよな?」
「普通、真に受けたりしないわよ……」

 1人取り乱しているティエラがおかしいかのような場面だが、こっちが普通の反応ではないか、とシンも思い始めた。
 ティエラの言うとおり普通なら、自分がハイヒューマンだなどといったところで相手にしてくれるものなどいない。だが、ここにはシュニー・ライザーという最高の証人がいる。
 実際に仕えていた人物を見間違えるはずもないので、その証言はシンが本物のハイヒューマンだという確たる証拠とも言えた。
 そうこうしているうちに、今度はティエラの顔から血の気が失せていく。

「て、店長とはつゆ知らず、大変失礼しました!」
「はい?」
「くぅ!」

 驚愕から一変。勢いよく頭を下げるティエラ。
 今度は逆にシンが驚く番だ。
 何を思ったのか、下げられたティエラの頭にユズハが前足を置こうとしたので、シンは即座に止めさせた。

(これは……あれか。ため口で話してた相手が実は上司だったりしたときの心境か。俺が経験したのはドッキリだったけど、それでも焦ったからなぁ)

 バイト先で仲良くしてくれた相手が、実は店長だったことがあるシンとしては、ティエラの気持ちが少なからず理解できた。単純に比較はできないが、れ馴れしく話していた相手が実は敬語を使うべき存在だったときの焦りと混乱は真面目な者ほど大きい。
 ティエラの焦り具合を見て、つい同情してしまったシンである。

「気にすんな。気持ちはよくわかる」

 うんうんとうなずきながらティエラの肩に手を置く。

「え? あ、はい」

 もちろん、そんなシンの内心など知らないティエラはわかってるわかってると言いたげな表情を向けられて余計に混乱していた。

「いやほんとに気にしなくていいから。今さら変にかしこまられても困る」
「そ、そう? 出て行けとか言わない?」
「言わねぇよ!?」

 どんな理不尽だよ!? と突っ込まずにはいられなかった。
 それから少し話をして、今まで通りということで決着した。
 シンがシュニーの主だというところや、ユズハが言葉を話すと紹介したところでもう一悶着ひともんちゃくあったが、同じような反応が繰り返されたので割愛かつあいする。


「さて、ではいただきますか」

 話し合いからしばらくして、3人と1匹はそろって食卓を囲んでいた。もちろん泥にまみれていたので先に風呂にも入っている。
 合掌時の言葉は「いただきます」で統一されているらしい。エルフにはそういった習慣はないらしいが、シュニーがやっているのでティエラも同じようにしているのだとか。
 もちろん、シュニーはシンの真似である。

「しかし、さすがシュニー。どれもうまそうだ」

 シンが褒めるのも当然。テーブルに並べてある料理は、シンですらそうそうお目にかかれるものではなかったからだ。
 いくら六天にクックという最高峰の料理人がいたとしても、毎日手料理を振る舞ってくれたわけではない。しかもスキルレベルⅩの超高級料理ではなく、ときには実験的な意味で作られた、とんでもないハズレ料理を食べさせられることもあった。
 だが、今シンの目の前にある料理はクックにもそう劣ることのない高級料理。スキルの補正によってうまみが格段に上がったこの世界において、最高のメニューがずらりと並んでいるのである。
 王族ですら食べることのできないであろう食事を前にして、ごくりとのどが鳴ってしまうのも無理はなかった。

「くぅ~、ごちそう、ごちそう!」
「今まで見たこともない料理ばかり……師匠、本気ですね」
「当然です」

 ユズハは並べられた料理を見て大はしゃぎ。
 長い間生活を共にしていたティエラも、シュニーの張り切りように驚いている。

「こんなにすごい料理になると、食材を提供した甲斐があるな」
「ねぇ、ちょっと聞くけど、一体何を提供したの? 料理から変なオーラが出てるんだけど」
「え?」
「くぅ?」

 料理からオーラが出ていると言われて固まるシン。ユズハは首をかしげている。
 シンの目には特に何も映っていないのだが、エルフのティエラが言うからには何かが出ていてもおかしくないとシュニーに渡した食材を思い出す。

「そ、そうだな。肉は主にサーマル・レオ、オークキング、エルモーラの各部位。野菜はブラッドラディッシュにカリマオニオン、バオチャーポテトとかそのあたり。果物はイデアの実とトパーズピアー。他はまあ、適当に。後は買い置きしてたものを使ったんだろ?」
「はい。せっかくでしたので少々高級なものを使わせていただきました。とはいえ手の込んだものというには時間が足りませんでしたが」

 シュニーの言葉は、暗に私はまだ本気ではないと言っているようである。
 そして、食材の名前を聞いたティエラと言えば――。

「な、な、ななによそれ!? ほとんど滅多に手に入らないような高級食材じゃない! いくつか聞いたこともないのも交じってるし。しかもイデアの実って言ったら、100年に1度しか実らない幻の実。どこにも残ってないって言われてるのに……」

 シンの口から出てくる食材の名前を聞いて頭を抱えていた。
 サーマル・レオ、オークキングはどちらも災害認定されているモンスターで、発見され次第、ギルドで冒険者の緊急招集がかかるほどの危険度がある。エルモーラという名をティエラは聞いたことがないが、先の2つと同列に扱われているのだから、同じようなものだろうと想像できてしまう。
 ブラッドラディッシュは空中の魔素を吸って成長する半分モンスターのような植物の実だし、バオチャーポテトは一定以上の衝撃を与えると爆発する地雷のような植物の塊茎かいけいだ。
 トパーズピアーは表面が宝石のように輝くなしであり、イデアの実についてはもはや言う必要はないだろう。
 まとめてしまえば、まず料理に使おうと思うような食材ではないのである。

「なあ、シュニー。ティエラの言ってるオーラって何なんだ?」
「食材となった物の持つ魔力や生命力の残滓ざんしのようなものです。私たちエルフやピクシーは他の種族とは違った感覚を持っていますので、そういったものを感知してしまうんです。強力なモンスターや珍しい植物などからよく見えるのですよ」
「そうなのか」

 エルフやピクシーはもともと感受性の高い種族なので、そう言われると納得できた。

「ティエラも落ち着きなさい。それより早く食べましょう。せっかくの料理が冷めてしまいます」

 シュニーに促され、シンがうなずいた。

「だな。じゃあさっそく、いただきます」
「いただきます」
「くぅ? いただきま~」

 合掌してから、シンはナイフとフォークを手に取る。
 テーブルに並んでいるのはハンバーグにポテトサラダ、スープ、好みでライスかパン。飲み物は祝いの席ということで、シュニー秘蔵の『月光酒』がグラスに注がれている。
 献立こんだてだけ見れば飲み物を除いて、ファミリーレストランでもお馴染の料理だ。だが、食べ慣れている料理であるがゆえに料理人の腕がダイレクトにわかる。
 ナイフを入れたときに溢れる肉汁が、鉄板の上で焦げるソースの香りが、口をつける前から唾液だえきをあふれさせる。
 口に入れ咀嚼そしゃくすれば、より一層あふれる肉汁とソースが混じり合い、柔らかな肉の食感と相まって、ただただうまいという単語しか出てこなくなる。
 そして、それを口内に残したまま白飯をかきこめば、もはや言うことはない。
 にやりと口角が上がる。笑みがこぼれる。
 本当にうまいものを食べたとき、人は笑顔にならずにはいられない。
 グラスを傾ければ、月光酒のもつ芳醇ほうじゅんな香りと深い味わいがより一層食欲を増進させる。

「……っ……っ…………」
「…………」

 無言で料理を平らげていくシンとティエラ。ユズハに至っては、一心不乱という言葉を全身で体現している。
 そんな2人と1匹をニコニコしながら見つつ、ゆっくりと食事を進めるシュニー。

「はっ、つい無言で平らげちまった!?」

 シンはからとなった皿を前に呆然とする。

「おかわりならまだありますよ?」
「ぜひ!」

 そんなやりとりがティエラ、ユズハを含め数回繰り返された。
 おかわりを見越して余分に仕込みをしているあたり、シュニーも抜け目がない。
 さすがに途中からはペースが落ち、シュニーたちがこれまで過ごしてきた話を聞きながらの団欒だんらんとなった。

「――にしても、あいつらけっこう自由に生きてるな」

 それは他のサポートキャラクターのことを聞いたシンが漏らした言葉だ。王になっていたり、各地を転々としていたり、行方不明になっている奴までいるという。
 シンの手がかりを探すのはあくまでついでのようだ。自分がこの世界に残っているかもしれない、という理由で人生を棒に振らせるなんて真似はさせたくなかったので、少し安堵していた。
 性格を考えればうなずける。ここまで献身的なシュニーが特殊なだけである。

「シンがどこかにいるのは、あくまで希望的観測でしかありませんでしたから。皆、変に気にするのはよくないとわかっていたのでしょう」
「俺からすれば助かるよ。いもしない奴を探し続けるなんて、させたくない」
「そうする者がいたとしても、それはその人自身の選択です。シンが気にすることではありませんよ」
「そうかねぇ」

 知ってしまったら気にするのが人というものではないか――そんなことを考えてしまう。まあ、本人たちが気にしていないことを、主とはいえシンがうだうだ考えても意味はないのだが。

「あるじかなしい?」
「大丈夫、大丈夫」

 心配そうにこちらを見ているユズハに笑って返す。
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