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戦い
伝える
しおりを挟む私はいつの間にか小学校についていた。もうどこにも行くあてがないのでそこに身を潜めることにする。辺りを見渡しても、やはり誰もいない。まさに町は焼け野原だった。その時思い出した。あの、ウクライナとロシアの時の闘いを。ある日見たニュースの内容を。またあのイライラが湧きだってきた。
ガタガタと物音がし、目を覚ます。いつの間にか寝落ちていた私は今何時なのかすら分からなかった。
物音の正体を探るために目を擦る。物陰から外の様子を除くと、道路に戦車のようなものが通っていた。中国の戦車だ。身を潜めて通り過ぎるのを待つ。通り過ぎて行ったのを確認して、目の前の景色を見る。無力な自分に腹が立った。何かしたい、何かしたい。
誰かにこの状況を知らせなくてはいけない。誰かに私のことを知ってもらわなければいけない。そんななんの変哲もない想いから、私は何かを必死に書きとめようとして、どこかに紙とペンがないか探した。だが、あるはずもなく、私の想いを吐き出す窓口を見つけられず、どうしようかとふと思う。
広い広い街を見て、焼け焦げたはずの建物を見て何故か思った。随分と綺麗になったな、と。
この街は汚れていたんだ。それを神様がリセットするためにこんなことをしたのかもしれない。そうだ。世界はこんなにも広かったのだ。
私は私の使命を見つけた。私が今まで生きてきた理由を見つけた。これをするためだったのだ。
大きく書いた。飛行機からでも、戦車からでもしっかりと見えるぐらい、大きく書いた。
鉛筆も、紙も要らない。足と地面さえあれば誰かに伝えることはできるのだ。この街が二度と汚く汚れてしまわないように、私は伝えたい。
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