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Chapter-02『新たなる神姫、深紅の力は無窮の愛が為に』
第五章:どうか、この日々がずっと続きますように/08
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「ま、負けた…………」
「ふふーん、これで僕の十八連勝だねっ♪」
…………結果だけ、説明しよう。
負けた。戒斗が完膚なきまでにアンジェに叩きのめされた。
直線勝負で負けるのは……相手のパワーがパワーだ、まだ分かる。だがコーナリング勝負でも負けるのは本気で納得いかない。
何せ戒斗が限界ギリギリで攻めに攻めても、アンジェは余裕の顔で距離を詰めてくるのだ。あれだけ重量級の……絶対に曲げにくいはずのマシーンであるはずなのに、アンジェの方が戒斗よりも突っ込みの速度も、シフト操作も、そして曲がる時のライン取りも……何もかも上を行っているのだ。
そんな風に追い詰めに追い詰めた末、コースのバックストレートに出ればナイトロ・システムを吹かし、容赦のない全開加速で置いてけぼりだ。せめて直線勝負ぐらい手加減してくれてもと思うが、勝負事で手を抜かないのはアンジェらしいというか何というか。
…………明らかに、テクニック面では戒斗が負けている。
認めざるを得ないだろう。アンジェには走りにかけての天賦の才がある。ヴァーチャルでしか知らない今でさえこれだけ速いのだ。イザ真面目に走り出せば……きっと彼女は、戒斗がどれだけ頑張っても一生辿り着けないような高みへすぐに辿り着いてしまうことだろう。彼女の走りに関しての、スピードに関しての才覚は……紛れもなく、本物だった。
――――とにもかくにも、そんな風に戒斗はアンジェにボロ負けしてしまい。無事に記念の十八連敗を刻んだ挙げ句、アンジェに引きずられるみたく失意のままにゲームセンターを後にしていくのだった。
「ふふーん、これで僕の十八連勝だねっ♪」
…………結果だけ、説明しよう。
負けた。戒斗が完膚なきまでにアンジェに叩きのめされた。
直線勝負で負けるのは……相手のパワーがパワーだ、まだ分かる。だがコーナリング勝負でも負けるのは本気で納得いかない。
何せ戒斗が限界ギリギリで攻めに攻めても、アンジェは余裕の顔で距離を詰めてくるのだ。あれだけ重量級の……絶対に曲げにくいはずのマシーンであるはずなのに、アンジェの方が戒斗よりも突っ込みの速度も、シフト操作も、そして曲がる時のライン取りも……何もかも上を行っているのだ。
そんな風に追い詰めに追い詰めた末、コースのバックストレートに出ればナイトロ・システムを吹かし、容赦のない全開加速で置いてけぼりだ。せめて直線勝負ぐらい手加減してくれてもと思うが、勝負事で手を抜かないのはアンジェらしいというか何というか。
…………明らかに、テクニック面では戒斗が負けている。
認めざるを得ないだろう。アンジェには走りにかけての天賦の才がある。ヴァーチャルでしか知らない今でさえこれだけ速いのだ。イザ真面目に走り出せば……きっと彼女は、戒斗がどれだけ頑張っても一生辿り着けないような高みへすぐに辿り着いてしまうことだろう。彼女の走りに関しての、スピードに関しての才覚は……紛れもなく、本物だった。
――――とにもかくにも、そんな風に戒斗はアンジェにボロ負けしてしまい。無事に記念の十八連敗を刻んだ挙げ句、アンジェに引きずられるみたく失意のままにゲームセンターを後にしていくのだった。
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