蒼空のイーグレット

黒陽 光

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Sortie-02:騎士たちは西欧より来たりて

プロローグ:空の彼方で

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 プロローグ:空の彼方で


『コスモアイより各機、敵部隊の殲滅を確認しました。別方面の一団も南極基地が対処。第666空間飛行隊が迎撃に当たり、こちらも殲滅が完了した模様です。……作戦終了、お疲れ様でした』
「イーグレット1、了解よ。レーア、アンタもお疲れ様。コンプリート・ミッション、RTB。
  …………さーてと、これにてお仕事おしまい。帰りましょうか、翔一」
「ああ。とはいえ……帰るまでが遠足だ。気を抜かないようにな、アリサ」
「ぷっ、なにそれ。っていうか誰に言ってると思ってるのよ、それ」
「君だからこそ、だ」
「はいはい。そういうトコ、ホントに翔一らしいっていうか、なんていうか」
「君の届かないところを僕が、僕の届かないところを君が。お互いに補い合ってこその複座機だよ、アリサ」
「ふふっ、かもしれないわね」
 ――――――地球、衛星軌道上。
 超高高度、大気の消え失せた真空の宇宙そら。凍えそうな漆黒の宇宙空間を、母なる地球ほしの青色を背にして、巨大な黒翼が群れを成して飛んでいた。
 ――――YSF‐2/A≪グレイ・ゴースト≫。
 双発のプラズマジェットエンジンを唸らせ、真空の宇宙空間を悠々と飛翔する複座型の空間戦闘機。その縦に並んだコクピットの中で、アリサ・メイヤードと桐山きりやま翔一しょういちが戦闘終了直後が故の疲れ気味な、しかし実に穏やかな調子で言葉を交わしていた。
 二人とも……というよりもアリサの方だが、いつぞやの棘のあるムードは何処へやら。出逢った当初の警戒心に満ちた雰囲気は何処にもなく、二人の交わす言葉の中にあったのは、ひとえに互いに対する深い信頼と……そして、裏に秘めた親愛の情だった。
 翔一がこうしてアリサの相棒となって、彼女の後席に収まって飛ぶようになって、どれだけ経ったのだろうか。
 実際、そんなには経っていなかったはずだ。でも何故だか、もう何十年もこうして一緒に飛んで来たような錯覚を覚えてしまう。彼女の操縦する機体の後席に、彼女の後ろに収まって飛ぶことは、翔一にとってそれほどまでに自然で……そして、奇妙なまでの安心感を感じることだった。
 それは前席で操縦桿を握る彼女、アリサ・メイヤードとて同じことだった。
 あの一件以降、彼と共に飛ぶようになってから……こうしてアラート出撃で実戦に出るのは、もう今日で何度目になるだろうか。アリサは不思議と、彼を伴って飛ぶことに……ある意味で楽しさのようなものを感じていたのだ。
 楽しさと、絶対的な信頼感。桐山翔一に背中を預けて飛ぶことに、アリサはどうしようもないほどの強い信頼感と安心感をいつしか抱いていた。
 それは、嘗てソフィア・ランチェスターを相棒として飛んでいた頃のように……いいや、それよりもっと強い感覚だ。欠けていたパズルのピース同士がピッタリとくっつくかのように、まさに今が元々のあるべき姿であったかのように。アリサにとって翔一と共に飛ぶことは、それほどまでに自然で、安心出来ることだった。お互いに、強い信頼と親愛で結びついているが故に。
 だからこそ、今日も無事に生きて帰ることが出来る。彼に背中を預けて飛べるから、冷静な彼に助けられながら、伸び伸びと飛んでいられるから。だから自分は、今日もこうして……再び母なる地球ほしの大気の中へと戻り、この大きな黒翼を巣に帰してやることが出来るのだ。
「…………ふふっ」
 それを思うと、アリサは自分でも知らず知らずの内に頬を綻ばせていた。
「どうしたんだアリサ、急にニヤけたりなんかして」
 完全与圧されたコクピットの中、ヘルメットも被らない彼女の頬が自然と緩んでしまう。そんなアリサの仕草を聡く感じ取った後席の翔一が――――アリサ同様、やはりパイロット・スーツのヘルメットを被っていない彼が薄く笑みながら言うと、アリサは「う、うるさいっ!」と軽くそっぽを向く。そんな彼女の頬はやはり緩んでいて……ほんの少しだけ、朱に染まってもいた。
『おうおう、相変わらずお熱いことで』
 そんな会話を交わしていると。すると、彼女たちの≪グレイ・ゴースト≫も加わる編隊の中――――傍を飛ぶ非・ESP専用機のGIS‐12E≪ミーティア≫の内の一機から、茶化すみたいな風にとある男の軽薄な声が飛んでくる。
 生駒いこまりょう。同じ基地に所属する第308空間飛行隊『ファルコンクロウ』の副隊長だ。階級は大尉、彼の機体は機首部分に鮫の眼と口を模ったシャークティースの威圧的なノーズアートが施されているから、遠目からでも一目で分かる。
『燎、あまり茶化してやるな。……すまないなメイヤード少尉、それに桐山准尉……おっと、今は少尉だったか』
 そんな、二人のやり取りを茶化してくる生駒をいさめるような口調で続き言葉を挟んでくるのは、ファルコンクロウ隊の飛行隊長だ。
 榎本えのもと朔也さくや、階級は生駒と同じく大尉。彼の機体は黒と黄色のラインが走っている一等ド派手な奴だから、目立ち方は生駒機の比ではない。目視圏内にある以上は、どれだけ離れていたとしても一発で彼の機体だと分かるだろう。クソ真面目な性格とは対照的に、機体の方はかなり派手好きに見える感じだった。
 そんな榎本に、翔一は「ちょっと前に正式任官されましたからね」と苦笑い気味に返す。
 ――――正式任官。
 今まさに榎本が言った通り、翔一はもう以前のように暫定的な准尉階級では無くなっている。
 例のあの一件があってすぐ……具体的には、榎本の予備機を使い無断で出撃した上、撃墜されてその機体を損失した件の始末書を、アリサに協力して貰いながら彼がどうにかこうにか仕上げた後だが。まだESPパイロット候補生止まりだった彼は、やっとこさ正式なパイロットとして任官されたのだ。
 だから、ひとつ上の少尉の階級を今は与えられている。だから階級的にはアリサと並んだワケだが……腕前も経験も、まるで彼女には及んでいないことを翔一はよく自覚している。
 本当なら、まだ准尉のままでも良かった気はするが……まあ、そうはいかないのだろう。故に階級に甘んじはするが、奢りはしない。あくまで階級上だけの話であって、何もかもまだアリサに並び立てるほどでは無いのだと、翔一は強く肝に銘じていた。それこそ、己自身を戒めるかのように。
『…………どうでもいいわ。仕事さえキッチリこなしてさえくれれば、私としてはどうでもいいことよ』
 と、語気も中身も氷のように冷え切った風に言うのは、やはり彼女――――ソニア・フェリーチェ中尉だ。
「あら? そういうアンタは今日、一体どれだけ墜としたのかしら?」
 何処か皮肉げでもあり投げやりでもあるソニアの言葉に、アリサがまるで挑発するみたく軽い調子で……ふふんと鼻を鳴らしながら言う。
『八機よ。今日は敵の数も少なかったから』
「ふん、アタシの勝ちね。今日は十三機よ」
 するとソニアがそう言うから、アリサは勝ち誇ったように言い返した。
 そうすれば、ソニアはフッと透かした笑みを浮かべ。やれやれと呆れ返ったように肩を竦めると、アリサに対してこう呟き返す。やはり、皮肉全開で馬鹿にするかのような調子でだ。
『十三、十三……不吉な数字、貴女にはお似合いね』
「残念、アタシはそういうの一切信じないタチだから」
『あらあら、それは意外だわ』
「そうかしら? アンタのお粗末なイメージ通りじゃなくて悪かったわね」
『貴女はてっきり、そういう迷信だとかに振り回されるタイプだと思っていたから』
 ――――ESPが皆そうであるように、ね。
「偏見よ、偏見」
 最後にソニアがくっくっくっ、と嫌らしく笑いながら最大級に皮肉った風に言うから、アリサは参ったという風に呆れ返って肩を大きく竦めてみせた。
『あらら。ソニアちゃんとアリサちゃん、またいつもの流れだねこりゃ』
『全く……。ソニア、その辺りにしておけ。メイヤード少尉も、あまり乗っかるな』
「ははは……」
 そんな二人のやり取りを傍から眺めながら、生駒はニヤニヤとしながら呟き、一応は飛行隊長の立場である榎本は二人をいさめるように言い。その傍らで、翔一が苦笑いを浮かべる。
 ――――アリサ・メイヤードにソニア・フェリーチェ、二人は顔を合わせればいつもこんな感じだ。
 顔を合わせる度に皮肉のオンパレード、皮肉と皮肉の応酬。どうにも反りが合わず、常に反目し合っている二人だからこそというか、何というか。
 だが、この二人の間にもある種の信頼関係が築かれていることを、翔一も含めたこの場の誰もが知っていた。ウデの立つエース級のパイロットとしての、色々を差し置いた確かな信頼感とリスペクトが、一見すると反目し合っているように見える二人の間にも確かに存在しているのだ。
 だからこそ生駒はニタニタと嫌らしく笑いながら傍観に徹し、いさめる榎本も参った風に対処しながらも、しかしそこまで強いことは言わず。そして翔一も苦笑いをするだけで、それ以上を何も言おうとはしないのだ。喧嘩するほど仲が良い、ではないが……反りが合わないながらも、パイロットとして確かにリスペクトし合っている。そのことを理解しているから、皆この二人の言い合いをそこまで深刻に見てはいなかった。
「ったく……ほんっとに口が減らないんだから、アイツ」
「まあ、そう怒るなよアリサ」
「怒ってなんかいないわよ、別に」
「知ってる。言ってみただけだよ」
「でしょうね、アンタってそういうトコあるから」
「アリサには僕のこと、何でもお見通しということか」
「そういうこと」
 前席で操縦桿を握るアリサがフッと微笑む中、翔一も薄い笑みを浮かべ返し。そして、ふと何気なく頭上を見上げてみた。
 見上げた頭上、キャノピー越しに見えるのは……無限に広がる大宇宙、何億年のときを渡ってきた星々の煌めき。何処までも続いているような、吸い込まれそうな……そんな、真っ暗な宇宙そらの景色。
 対照的に、眼下へと視線をやってみれば……見えるのは真っ青な地球の色。もうすっかり見慣れてしまった、母なる地球ほしの……生命いのちに溢れた青い色だ。
 そして、左右に視線を向けてみると。見えるのは灰色の制空迷彩に身を固めた飛行隊機や、機首にシャークティースをあしらった榎本機、そして黒と黄色の派手なラインが走った榎本機。そんな、ファルコンクロウ隊所属の≪ミーティア≫が十二機だ。
 自分の乗る≪グレイ・ゴースト≫を含めれば、十三機。決して表の世界に姿を見せることのない、歴史の影に隠れ続ける秘密の超兵器……空間戦闘機が十二機。それが今まさに、自分の周りで大きな編隊を組んで飛んでいるのだ。しかも風の吹き付ける蒼穹そらではなく、大気の消えた真空の衛星軌道上を。
 ――――――非日常。
 そう、まさに非日常だ。一見すると良く出来たSF映画か何かに思えてしまう光景だが、しかしこれは紛れもない現実。今まさに自分が乗っているゴーストだって、決して撮影用に用意されたガワだけのモックアップじゃあない。まさに反乱同盟軍のインコムT‐65、映画の中のXウィング・スターファイターのように宇宙空間を自由自在に飛び回る、歴史の裏に隠された現実の超兵器。実際に異星起源の敵性体と戦っている戦闘機が、この≪グレイ・ゴースト≫なのだ。
 本当に、非日常で非現実。しかし桐山翔一にとって、今の彼にとって、既にこの非日常は完全に日常の一部に組み込まれてしまっているのだ。彼もまた、非現実的で非日常な……歴史の裏側の世界へと、足を踏み入れてしまっているのだから。
 こうした戦いの日々が、空間戦闘機なんてSFじみた超兵器に乗り込んでの、異星起源の敵性体・レギオンとの戦いの日々こそが、彼にとっての日常で。そして同時に、彼女と……アリサ・メイヤードと飛べる今が、今というこの瞬間が、彼にとって一番自分らしく居られる時間。彼女の傍が、彼女の駆るゴーストの後席が。翔一が何よりも翔一らしく居られる、たったひとつの居場所だった。
「さあて、帰るわよ翔一」
「安全運転で頼むよ、アリサ」
「んー、それはちょっと保証できないかも」
「…………せめて、お手柔らかに頼む」
「なんてね、冗談よ冗談。ともかく帰ろっか」
 だからこそ、今日もまたこうして彼女と共に飛んでいくのだ。この何処までも続く大宇宙を、熱く恋い焦がれていた蒼穹そらの中を――――。




(プロローグ『空の彼方で』了)
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