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Sortie-02:騎士たちは西欧より来たりて
第六章:騎士決闘/08
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『さあ、来い!!』
アリサ・メイヤードと風見宗悟、二人が操縦桿を握る二機の≪グレイ・ゴースト≫がフルスロットルで加速し、真正面から決闘を挑んでいく。
「ミサイルで脅かせ! そこに必ず隙が出来る……!」
「分かった! ……シーカー・オープン!!」
翔一の指示に従い、アリサは兵装をAAM‐01にセット。既に敵機は射程圏内に入りつつある。
「ロックオン、まだ早い。焦らせ……!」
「っ……!」
「よし今だ、撃てアリサッ!」
「イーグレット1、FOX2!!」
ジジジジ……という蝉の鳴き声にも似た低い電子音が鳴り響く中、ロックオンが完了しても少しの間だけ撃たず、焦らして。翔一はあるタイミングを見計らうと、その瞬間にアリサへミサイル発射の指示を出した。
彼の声が聞こえるとともに、アリサの親指は反射的に操縦桿のウェポンレリース・ボタンを押し込む。
――――AAM‐01、ミサイル発射。
焦らしに焦らされた後の一発だ。真正面からの一撃、当然フレアなんか間に合わない。さて、どう出る……!?
『宗悟、やっぱり読み通りだ』
『そう来ると思ったぜ! ……風よ!!』
必殺のタイミングで撃ち放ったミサイルに対し、宗悟はまたエアロキネシスの能力を行使。ただでさえ奇怪な機動性を誇る≪グレイ・ゴースト≫が更に強烈な風の加護を受け、大きく斜めにスピンしながら……それこそ、ブーメランやフリスビーのように回転しながら回避を試みる。
一見すると、完全に失速してしまったような動きだ。だがその動きがエアロキネシスによるものだと分かっているから、アリサも翔一も決して動揺することはせず。容易くミサイルを回避されたのを横目に見つつ、しかしその奇天烈にも程がある動きに気圧されてしまい、ガンを撃つ隙を見出せぬままに彼の機体とすれ違った。
『もう一度、正面からだッ!!』
「上等……!」
そうしてすれ違った後、また距離を取りつつ大きく旋回。再び機首と機首を突き合わせたヘッドオンの状態になって、両機はフルスロットルの強烈な加速度の中で睨み合う。
『……恐らく、彼女たちもミサイルは最後まで温存するはずだ。だから宗悟、僕たちも』
『ああ、一撃必中のタイミングまで残しておく。……ケーキに乗っかったイチゴは真っ先に食っちまうタイプだが、こればっかは耐えねえとな』
『ふふっ、別に宝の持ち腐れにはならないさ』
『だな!』
後席のミレーヌと薄い笑みを交わしつつ、宗悟は兵装選択をガンに切り替える。
――――GUN RDY。
「この勝負、まだ次では決まらない……! アリサ、冷静にな」
「そうね……でも、手加減はしないわ」
そして、それはアリサたちも同様だった。ミレーヌの読み通り、彼女たちも最後に残ったミサイル一発、虎の子のAAM‐01ラスト一発だけはギリギリまで温存しておくつもりだった。
だから両機とも、ガンの構えを取りつつ互いの懐に飛び込んでいく。
『よおし……食らい付くッ!!』
「当たりはしないっ! ……これでぇぇっ!!」
宗悟にアリサ、それぞれがすれ違いざまにガンを掃射するが。しかし短い掃射と同時に取ってみせる、最小限ながら的確な回避運動のせいで、互いに思うように当たらない。
そうしたすれ違いざまのガンの掃射を、二機は四度、五度と繰り返していく。まるで軍馬に跨がった騎士が各々の馬上槍で突き合い、激しくしのぎを削るかのように。二機の≪グレイ・ゴースト≫は何度もすれ違っては一瞬のチャンスに賭け、二人はトリガーを絞る。
撃ってはすれ違い、すれ違っては撃って。そうした繰り返しを……どうだろうか、二十を超えた辺りだろうか。その頃になると、互いに撃墜判定には至っていないものの、何発も二〇ミリ砲弾が掠っては両機ともにダメージ判定を蓄積させていた。どれも致命傷には至っていないが……しかし、いつ撃墜判定を喰らってもおかしくないぐらいには、アリサ機も宗悟機もズタボロになっていた。
「この勝負……」
『次で決まるわな、間違いなく』
アリサと宗悟が、これで何十回目という仕切り直しの旋回をしながら頷き合う。
『エースってのは難儀な生き物だ。戦いを好む者、好まざる者……どちらにしても、結局は戦いの中でしか生きられない』
「……どうしたのよ、急に」
『つまりは、俺たちはどうしようもねえ野郎どもってワケさ。周りは俺たちのことをエースだ何だと持てはやしちゃいるが……結局のところ、俺たちは戦いの中でしか生きられねえ。戦場が俺たちにとって唯一の居場所なんだ。……アリサちゃんは、違うか?』
違う、と断言することはアリサには出来なかった。
今のアリサは昔とは違う。今の彼女にとって、翔一と過ごすあの家が……学園が。彼と過ごす日々の全てが帰るべき場所、居場所であると自信を持って言える。それは疑いようのない事実だ。翔一は確かに居場所をくれた。父を喪い、ソフィアを喪い……戦争に弄ばれてきた自分という存在に居場所を、平和の中で安らげる場所を彼はくれた。
だが――――そんな彼を戦いの中に引き入れてしまったのも、また自分なのだ。
それに、こうして飛ぶ空が気持ちいいと思ってしまう自分も居る。自分の生命と愛機を賭け金にベットし、切った張ったの戦いを繰り広げる空の上に自分が在ることが……そんな空を、エースとして飛ぶこと。それを心地良い、と心の何処かで思ってしまっているのも、またアリサにとって揺るぎのない事実なのだ。
――――エースとは、何か。
そんなの、一度だって考えたことはなかった。単に撃墜数が多くて、ウデの立つ奴がその名に値するのだとしか思っていなかった。
しかし、今宗悟に言われて……エースとは何か、その存在意義とは何かを考えて始めてしまう自分が居る。
「……アリサ」
そんな、深い思考の渦に囚われてしまいそうだった彼女を現実世界に引き戻したのは、真後ろから飛んでくる翔一の声だった。
「多くは言わない。ただ、これだけを君に言わせてくれ。
………僕は、君と飛ぶこの空が好きだ。アリサと飛んでいられるから、それだけの理由で僕は今此処に居る。君と一緒に飛んでいられるのなら、そこが戦場だろうと何処だろうと、僕は構わないよ。君が飛びたいと思った空を、飛ぶべきと思った空を飛ぶのなら……僕は、何処までもついて行く。他でもない、君の相棒として。君の……アリサの、片翼として」
――――だって君の傍こそが、僕にとっての居場所だから。
「……ああ、そうだったわね」
そう翔一に言われて、アリサはハッとすると。表情を和らげながら、フッと自嘲気味に肩を竦めてみせる。
…………そうだ。結局のところ、それだけで構わないのだ。彼がそう思ってくれているのと同じように、自分もまた彼と共に飛べるのならば、究極は何処だって構わない。エースという存在が何かなんて、究極はどうでも良いのだ。だって、もう今までの死に急いでいた自分とは違う。何の為じゃない、彼と生きる為に――――今こうして、大空を飛んでいるのだから。この大きな翼を広げて、漆黒の戦闘妖精を手足として。
「……宗悟、残念ながらアタシは違うみたいだわ」
『……そうか』
それを改めて認識すると、アリサは宗悟に対してハッキリとそう宣言する。すると宗悟はフッと小さく笑み、何処か安堵した風に続けてこう言う。
『幸せ者だな、アリサちゃんは。……確信した。アリサちゃんの下でなら、俺は何も気にせずに飛んでいられる。アリサちゃんみたいなのが隊長なら、俺は安心して背中を預けられる。……ミレーヌも、そうだろ?』
『かもしれないね。少なくとも……僕は宗悟が信じた相手なら、信じられるよ』
『……だそうだ。改めてになっちまうが、よろしく頼むぜ隊長殿』
「アタシと飛ぼうってのなら、覚悟しておきなさいよ? ……けれどまあ、歓迎するわ」
アリサと宗悟、二人が小さく笑みを交わし合い。そうしている内にも旋回を終えていた両機が、また例によってそれぞれ向かい合う。勝負はこの一瞬で決まると、各々が暗黙の内に悟りつつ。
「……アリサ、出し惜しみはなしだ」
「ええ、使いどころは今を置いて他にない。これで決めるわよ、翔一」
『仕掛けるぜ、ミレーヌ』
『面白い勝負になりそうだ……ふふっ、ゾクゾクしちゃうよ』
アリサ・メイヤード機、風見宗悟機。両機ともに使用兵装をAAM‐01にセット。
ジジジジ……と、蝉の鳴き声によく似た電子音が響く中。互いにヘッドオン状態で向かい合うそれぞれが、それぞれに対してミサイルの照準を定める。
――――――――ロックオン。
『オーケィ、宗悟!』
『さあ、かかって来いアリサちゃん! ……イーグレット2、FOX2!!』
「よし……今だアリサ、ブチかませッ!」
「決めてやる……! イーグレット1、FOX2!!」
すれ違う数秒前、アリサ機と宗悟機が全く同じタイミングでミサイルを発射する。
そして、すれ違いざま――――コクピットに響くのは、被撃墜判定が下されたことを示す警告音。
『…………へへっ、やっぱスゲえな……薔薇のエースは』
「アンタも……中々やるじゃない」
――――――相打ち。
両機ともに、避ける間もなくミサイルが正面から直撃。寸分違わず同じタイミングで被撃墜判定を下されたが故の、そんな結末だった。
すれ違った二機の黒翼が、それぞれの方向に向かって遠ざかっていく。アリサ機に宗悟機、二機の双発プラズマジェットエンジンが奏でる音色は…………不思議なぐらいに清々しい音色をした、透き通るような二重奏だった。
(第六章『騎士決闘』了)
アリサ・メイヤードと風見宗悟、二人が操縦桿を握る二機の≪グレイ・ゴースト≫がフルスロットルで加速し、真正面から決闘を挑んでいく。
「ミサイルで脅かせ! そこに必ず隙が出来る……!」
「分かった! ……シーカー・オープン!!」
翔一の指示に従い、アリサは兵装をAAM‐01にセット。既に敵機は射程圏内に入りつつある。
「ロックオン、まだ早い。焦らせ……!」
「っ……!」
「よし今だ、撃てアリサッ!」
「イーグレット1、FOX2!!」
ジジジジ……という蝉の鳴き声にも似た低い電子音が鳴り響く中、ロックオンが完了しても少しの間だけ撃たず、焦らして。翔一はあるタイミングを見計らうと、その瞬間にアリサへミサイル発射の指示を出した。
彼の声が聞こえるとともに、アリサの親指は反射的に操縦桿のウェポンレリース・ボタンを押し込む。
――――AAM‐01、ミサイル発射。
焦らしに焦らされた後の一発だ。真正面からの一撃、当然フレアなんか間に合わない。さて、どう出る……!?
『宗悟、やっぱり読み通りだ』
『そう来ると思ったぜ! ……風よ!!』
必殺のタイミングで撃ち放ったミサイルに対し、宗悟はまたエアロキネシスの能力を行使。ただでさえ奇怪な機動性を誇る≪グレイ・ゴースト≫が更に強烈な風の加護を受け、大きく斜めにスピンしながら……それこそ、ブーメランやフリスビーのように回転しながら回避を試みる。
一見すると、完全に失速してしまったような動きだ。だがその動きがエアロキネシスによるものだと分かっているから、アリサも翔一も決して動揺することはせず。容易くミサイルを回避されたのを横目に見つつ、しかしその奇天烈にも程がある動きに気圧されてしまい、ガンを撃つ隙を見出せぬままに彼の機体とすれ違った。
『もう一度、正面からだッ!!』
「上等……!」
そうしてすれ違った後、また距離を取りつつ大きく旋回。再び機首と機首を突き合わせたヘッドオンの状態になって、両機はフルスロットルの強烈な加速度の中で睨み合う。
『……恐らく、彼女たちもミサイルは最後まで温存するはずだ。だから宗悟、僕たちも』
『ああ、一撃必中のタイミングまで残しておく。……ケーキに乗っかったイチゴは真っ先に食っちまうタイプだが、こればっかは耐えねえとな』
『ふふっ、別に宝の持ち腐れにはならないさ』
『だな!』
後席のミレーヌと薄い笑みを交わしつつ、宗悟は兵装選択をガンに切り替える。
――――GUN RDY。
「この勝負、まだ次では決まらない……! アリサ、冷静にな」
「そうね……でも、手加減はしないわ」
そして、それはアリサたちも同様だった。ミレーヌの読み通り、彼女たちも最後に残ったミサイル一発、虎の子のAAM‐01ラスト一発だけはギリギリまで温存しておくつもりだった。
だから両機とも、ガンの構えを取りつつ互いの懐に飛び込んでいく。
『よおし……食らい付くッ!!』
「当たりはしないっ! ……これでぇぇっ!!」
宗悟にアリサ、それぞれがすれ違いざまにガンを掃射するが。しかし短い掃射と同時に取ってみせる、最小限ながら的確な回避運動のせいで、互いに思うように当たらない。
そうしたすれ違いざまのガンの掃射を、二機は四度、五度と繰り返していく。まるで軍馬に跨がった騎士が各々の馬上槍で突き合い、激しくしのぎを削るかのように。二機の≪グレイ・ゴースト≫は何度もすれ違っては一瞬のチャンスに賭け、二人はトリガーを絞る。
撃ってはすれ違い、すれ違っては撃って。そうした繰り返しを……どうだろうか、二十を超えた辺りだろうか。その頃になると、互いに撃墜判定には至っていないものの、何発も二〇ミリ砲弾が掠っては両機ともにダメージ判定を蓄積させていた。どれも致命傷には至っていないが……しかし、いつ撃墜判定を喰らってもおかしくないぐらいには、アリサ機も宗悟機もズタボロになっていた。
「この勝負……」
『次で決まるわな、間違いなく』
アリサと宗悟が、これで何十回目という仕切り直しの旋回をしながら頷き合う。
『エースってのは難儀な生き物だ。戦いを好む者、好まざる者……どちらにしても、結局は戦いの中でしか生きられない』
「……どうしたのよ、急に」
『つまりは、俺たちはどうしようもねえ野郎どもってワケさ。周りは俺たちのことをエースだ何だと持てはやしちゃいるが……結局のところ、俺たちは戦いの中でしか生きられねえ。戦場が俺たちにとって唯一の居場所なんだ。……アリサちゃんは、違うか?』
違う、と断言することはアリサには出来なかった。
今のアリサは昔とは違う。今の彼女にとって、翔一と過ごすあの家が……学園が。彼と過ごす日々の全てが帰るべき場所、居場所であると自信を持って言える。それは疑いようのない事実だ。翔一は確かに居場所をくれた。父を喪い、ソフィアを喪い……戦争に弄ばれてきた自分という存在に居場所を、平和の中で安らげる場所を彼はくれた。
だが――――そんな彼を戦いの中に引き入れてしまったのも、また自分なのだ。
それに、こうして飛ぶ空が気持ちいいと思ってしまう自分も居る。自分の生命と愛機を賭け金にベットし、切った張ったの戦いを繰り広げる空の上に自分が在ることが……そんな空を、エースとして飛ぶこと。それを心地良い、と心の何処かで思ってしまっているのも、またアリサにとって揺るぎのない事実なのだ。
――――エースとは、何か。
そんなの、一度だって考えたことはなかった。単に撃墜数が多くて、ウデの立つ奴がその名に値するのだとしか思っていなかった。
しかし、今宗悟に言われて……エースとは何か、その存在意義とは何かを考えて始めてしまう自分が居る。
「……アリサ」
そんな、深い思考の渦に囚われてしまいそうだった彼女を現実世界に引き戻したのは、真後ろから飛んでくる翔一の声だった。
「多くは言わない。ただ、これだけを君に言わせてくれ。
………僕は、君と飛ぶこの空が好きだ。アリサと飛んでいられるから、それだけの理由で僕は今此処に居る。君と一緒に飛んでいられるのなら、そこが戦場だろうと何処だろうと、僕は構わないよ。君が飛びたいと思った空を、飛ぶべきと思った空を飛ぶのなら……僕は、何処までもついて行く。他でもない、君の相棒として。君の……アリサの、片翼として」
――――だって君の傍こそが、僕にとっての居場所だから。
「……ああ、そうだったわね」
そう翔一に言われて、アリサはハッとすると。表情を和らげながら、フッと自嘲気味に肩を竦めてみせる。
…………そうだ。結局のところ、それだけで構わないのだ。彼がそう思ってくれているのと同じように、自分もまた彼と共に飛べるのならば、究極は何処だって構わない。エースという存在が何かなんて、究極はどうでも良いのだ。だって、もう今までの死に急いでいた自分とは違う。何の為じゃない、彼と生きる為に――――今こうして、大空を飛んでいるのだから。この大きな翼を広げて、漆黒の戦闘妖精を手足として。
「……宗悟、残念ながらアタシは違うみたいだわ」
『……そうか』
それを改めて認識すると、アリサは宗悟に対してハッキリとそう宣言する。すると宗悟はフッと小さく笑み、何処か安堵した風に続けてこう言う。
『幸せ者だな、アリサちゃんは。……確信した。アリサちゃんの下でなら、俺は何も気にせずに飛んでいられる。アリサちゃんみたいなのが隊長なら、俺は安心して背中を預けられる。……ミレーヌも、そうだろ?』
『かもしれないね。少なくとも……僕は宗悟が信じた相手なら、信じられるよ』
『……だそうだ。改めてになっちまうが、よろしく頼むぜ隊長殿』
「アタシと飛ぼうってのなら、覚悟しておきなさいよ? ……けれどまあ、歓迎するわ」
アリサと宗悟、二人が小さく笑みを交わし合い。そうしている内にも旋回を終えていた両機が、また例によってそれぞれ向かい合う。勝負はこの一瞬で決まると、各々が暗黙の内に悟りつつ。
「……アリサ、出し惜しみはなしだ」
「ええ、使いどころは今を置いて他にない。これで決めるわよ、翔一」
『仕掛けるぜ、ミレーヌ』
『面白い勝負になりそうだ……ふふっ、ゾクゾクしちゃうよ』
アリサ・メイヤード機、風見宗悟機。両機ともに使用兵装をAAM‐01にセット。
ジジジジ……と、蝉の鳴き声によく似た電子音が響く中。互いにヘッドオン状態で向かい合うそれぞれが、それぞれに対してミサイルの照準を定める。
――――――――ロックオン。
『オーケィ、宗悟!』
『さあ、かかって来いアリサちゃん! ……イーグレット2、FOX2!!』
「よし……今だアリサ、ブチかませッ!」
「決めてやる……! イーグレット1、FOX2!!」
すれ違う数秒前、アリサ機と宗悟機が全く同じタイミングでミサイルを発射する。
そして、すれ違いざま――――コクピットに響くのは、被撃墜判定が下されたことを示す警告音。
『…………へへっ、やっぱスゲえな……薔薇のエースは』
「アンタも……中々やるじゃない」
――――――相打ち。
両機ともに、避ける間もなくミサイルが正面から直撃。寸分違わず同じタイミングで被撃墜判定を下されたが故の、そんな結末だった。
すれ違った二機の黒翼が、それぞれの方向に向かって遠ざかっていく。アリサ機に宗悟機、二機の双発プラズマジェットエンジンが奏でる音色は…………不思議なぐらいに清々しい音色をした、透き通るような二重奏だった。
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そのために、仮訳という副題を添えての発表もありました。
なお、原文を解読して漢字仮名交じり文に書き直されたものは、特に「ひふみ神示」または「一二三神示」と呼ばれています。
縄文人の祝詞に「ひふみ祝詞(のりと)」という祝詞の歌があります。
日月神示はその登場以来、関係者や一部専門家を除きほとんど知られていなかったが、1990年代の初め頃より神典研究家で翻訳家の中矢伸一の著作などにより広く一般にも知られるようになってきたと言われています。
この小説は真実の物語です。
「神典日月神示(しんてんひつきしんじ)真実の物語」
どうぞ、お楽しみ下さい。
『神知りて 人の幸せ 願うのみ
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歌人 蔵屋日唱
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