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ep3『開いて、落ちて、再浮上』後編
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「歩美香ちゃん、今日家に来る?」
「え?」
この日最後の授業の後、唐突に彼に誘われた。華代奈ちゃんと大介君は先に終えていたので、この日はもう帰っていた。
「明日休みだし、そのまま泊まっちゃってもいいしさ」
お互い一人暮らしなので問題ない。体調も大丈夫。自然と頬が緩んでいく。
「急だね」
「まあね」
最近二人になれていないのを、彼も寂しく思ってくれていたのかもしれない。上がる頬と一緒に気持ちも上がる。久しぶりに思い切り甘えてしまおうかな。
「実はこの前大介がさ、ついに華代奈ちゃんに告白したんだって」
「え」
「それでOKもらえたってさ」
何故今、それを言うの。
「晴れてカップルになれたわけだよ大介は。だから暫くは二人にさせてあげたいじゃん? 四人でいるのも楽しいけど、これからは別行動も多くなるだろうしさ。それで俺たちもさ、また二人でいられるようになるし」
だから私を誘うの? 寂しくなったから? 寂しいのは華代奈ちゃんと一緒にいることが減るから?
「どうかした?」
言葉に詰まって、涙が溢れそうになる。顔をのぞき込まれそうになって俯いた。
「っ……ごめん、今日はちょっと」
「そっか」
「今日、急いでるから、先に帰るね」
私はあわててその場を後にした。
「で、今度はなに?」
「今日せっかく家に誘われたのに、泊まってもいいって言ってくれたのに」
私は栄子に電話した。まだ帰っていなかった彼女は駅の近くにいたので走って合流し、一緒にカラオケ店に入った。
「二人が付き合ったから私達もまた二人でいられるねみたいなことを言ってくれて、それは嬉しかったんだけど」
それは確かに私が欲しい言葉だった。待ち望んでいた言葉で、やっと言ってくれたとさえ思ったのに。
「でも! 家に誘われた理由が! 大介君が華代奈ちゃんと付き合い始めたからなんて言われたら!」
涙声で叫ぶ私に、腕組して脚も組んで、大人しく聞いてくれていた栄子が呆れたような目を向ける。
「それはキューピッド的な役割を終わりに出来るね、みたいな意味でしょ」
「そうだけど! そうかもしれないけど! でも話す順番がさ」
「照れ隠しだったんじゃないの。『友達も彼女とイチャついてるし、俺たちも』みたいな」
「そんなの聞き方によっては妥協みたいじゃん。華代奈ちゃんがついに大介君のものになっちゃったから、悲しくて悔しくてとりあえず私で我慢しようとしてるみたいにも聞こえるじゃん」
「我慢も何もアンタら付き合ってんでしょうよ」
「でも気持ちは自由じゃん!」
栄子が溜め息をもらす。
「被害妄想過ぎよそんなの。ネガティブに受け取り過ぎ」
「わかってるよ私だって! だからなんでそんなこと考えちゃうんだろうって、こんな卑屈な女なによりも嫌いだったのに、自分がそうなっちゃうなんてありえない!」
「ホントね」
「いつからこんなネガティブになっちゃったんだろう。私こんなじゃなかったのに。これじゃますます華代奈ちゃんになびいちゃう」
「そもそも律人君に、華代奈ちゃんが気になってる感じはあったの?」
「わかんない」
「つまり、ないんでしょ」
「わかんない!」
「華代奈ちゃんは大介君の彼女になって、律人君も友達の彼女に手を出すような人じゃないなら、問題ないじゃない」
「でも好きになっちゃったらどうしようもないでしょ!」
「面倒くさいな、もう」
「何よ!」
「はいはい何でもないですよ。気にしないで」
私は声を上げて泣き出した。カラオケ店に連れてきてくれた栄子には感謝しかない。うんざりしたような栄子の顔が見えるけど、思い切り泣かせてもらう。栄子はドリンク飲んだり、デンモクで曲名を検索したり自由にしている。その自由な感じがありがたい。
「華代奈ちゃんと一緒に撮った写真とかないの」
「あるけど」
「見せて。彼氏との写真とかは?」
「ある」
手を伸ばす栄子に、写真を表示させたスマホを渡す。ソファの上でうつ伏せに寝転がりながら、彼女は写真を眺め始める。
「ふーん。華代奈ちゃんってやっぱり可愛いわね。写真うつりもいいし」
「うわぁぁああん!」
泣き叫んでやったが、栄子は少し眉を寄せただけで特に暴言は飛んでこなかった。
「これが律人君ね。何回か見たことある。話したことはないけど。きつそうな顔ね」
「カッコイイでしょ。釣り目だけど優しいの」
「ふーん」
興味なさそうに曲げた脚を上下にパタパタ揺らしながら、写真を眺める彼女。それを眺める私も心なしか落ち着いてくる。
「で、結局あんたは律人君と今後どうなりたいの。別れたいの?」
「そんなわけないでしょ」
「でも浮気する彼氏が気に入らないんでしょ」
「そんな話ひとこともしてないでしょ。それに浮気とかする人じゃないもん」
「他の女とヤれない代わりに今カノを家に誘うような男とは付き合ってられない、とか言ってなかった?」
「だからそんな話してないってばもう。何なの急に」
やたら口が悪い解釈に、私は立ち上がって声を荒立てた。栄子はスマホに口を近づけた。
「もしもーし、今の聞こえましたー? 彼女さんが荒れてまーす」
わざとらしく私のスマホに向かって話しかける彼女に、何の真似だと眉根を寄せる。
「何よ。彼に電話しろって?」
「どうも初めまして、栄子です。今駅近のカラオケ店にいまーす。すぐ来てくださーい。泣き叫んでて煩いです」
私の問いを無視して彼女は続けた。
「そうそう、そこにあるカラオケ店。自販機ふたつあるとこの緑の看板の」
そう言って彼女は伝票を確認して部屋番号を言い、「じゃ、お待ちしてまーす」と言って画面を指で操作した後、私にスマホを手渡した。
「来てくれるって」
「え、は?」
「ここ来たことあるんでしょ。すぐわかってくれて良かったわ」
「……え、なに、ホントに電話したの?」
「そう」
「律人君の番号知ってんの?」
「知らないわよ。だからアンタのスマホ使ったんでしょ」
目の前で見ていたのにパニックで混乱してしまった。束の間の沈黙が訪れた後、止まっていた頭が動き出す。
「もしかしてさっきの、なんか急に口が悪くなった時に電話かけてた?」
「正解」
今から彼が来るってこと? この泣き顔を見られるってこと?
「え、ちょ、どうしよ」
「トイレでメイク直してきたら」
慌てて鏡を取り出す私に適切な助言をくれる。こんな暗いところより明るいところの方がいい。
「いってくる」
「いってらっしゃい」
なんとか顔を整えて部屋に戻ると、そこには栄子から伝票を渡された彼がいた。
「これよろしくって。栄子さん? は帰ったよ」
「あ、そ、そう」
「うん」
ぎこちない返答に彼も居心地悪そうだ。途中で帰るにしても栄子はまだいてくれると思っていたので、急に二人にされてどうすればいいかわからない。
「さっきの話、本当?」
「え?」
「栄子さんの言ってたこと」
どこから彼は聞いていたのだったか。
「俺浮気なんてしてないよ」
「あ、うんっ、それはわかって、るんだけど」
私が勝手に自信がなくて、不安になってしまっただけ。
「何か誤解させるようなことしちゃったかな俺」
「ううん、律人君は悪くないの。ただ私が勝手に、華代奈ちゃんに嫉妬しちゃっただけで」
「華代奈ちゃん? なんで?」
「……なんでって」
「華代奈ちゃんは大介の彼女だよ?」
「うん、でも……可愛いから」
「歩美香ちゃんの方が可愛いけど」
そんなさらっと言わないでほしい。
彼がまっすぐにじっと見つめてくる。俯いても視線の熱を感じる。顔が、身体が、空気が熱い。
「歩美香ちゃん」
「は、はい」
彼が一歩近づいた。なんだか気圧されて私は一歩下がってしまう。構わず距離を詰めてくる彼に、下がり続けた私の背中は壁に当たってしまった。
「あの、ごめんなさい」
「なんで謝るの」
「だって、律人君は悪くないのに、私の心が狭いから、それで」
「歩美香ちゃんは悪くないよ。俺の愛情表現が足りなかったんだよね」
「そ、そんなこと」
「歩美香ちゃん、今日、家に来れるよね?」
彼はこんなに低く囁くように話す人だっただろうか。
彼の指が私の指に絡んでくる。胸の前にあった両手は左右に開かされ、顔を寄せてくる彼の吐息が、私の唇を撫でていく。
「俺も寂しかったんだよね、最近二人になれなくて。大介にも彼女が出来れば歩美香ちゃんも遠慮しなくて済むかなって思って、そっちを優先してたたけど、ちょっと考えが甘かったかな」
触れ合いそうで触れない絶妙な距離に、唇が彼を求めてしまう。自然と潤んでくる瞳を彼に向けると、相手の瞳は笑った気がした。
「これからはもっと一緒にいようね歩美香ちゃん。今日も帰ったらずっと一緒にいよう。歩美香ちゃんがもう不安にならないように、たっぷり話そうね」
その吐息が唇を、その指先が両手をくすぐっていく。呼吸が乱れる私に、彼は漸く口づけをくれた。
後日、栄子にはお礼と共に、あのあと彼の家でどんな甘い時間を過ごしたのかを教えてあげた。
「え?」
この日最後の授業の後、唐突に彼に誘われた。華代奈ちゃんと大介君は先に終えていたので、この日はもう帰っていた。
「明日休みだし、そのまま泊まっちゃってもいいしさ」
お互い一人暮らしなので問題ない。体調も大丈夫。自然と頬が緩んでいく。
「急だね」
「まあね」
最近二人になれていないのを、彼も寂しく思ってくれていたのかもしれない。上がる頬と一緒に気持ちも上がる。久しぶりに思い切り甘えてしまおうかな。
「実はこの前大介がさ、ついに華代奈ちゃんに告白したんだって」
「え」
「それでOKもらえたってさ」
何故今、それを言うの。
「晴れてカップルになれたわけだよ大介は。だから暫くは二人にさせてあげたいじゃん? 四人でいるのも楽しいけど、これからは別行動も多くなるだろうしさ。それで俺たちもさ、また二人でいられるようになるし」
だから私を誘うの? 寂しくなったから? 寂しいのは華代奈ちゃんと一緒にいることが減るから?
「どうかした?」
言葉に詰まって、涙が溢れそうになる。顔をのぞき込まれそうになって俯いた。
「っ……ごめん、今日はちょっと」
「そっか」
「今日、急いでるから、先に帰るね」
私はあわててその場を後にした。
「で、今度はなに?」
「今日せっかく家に誘われたのに、泊まってもいいって言ってくれたのに」
私は栄子に電話した。まだ帰っていなかった彼女は駅の近くにいたので走って合流し、一緒にカラオケ店に入った。
「二人が付き合ったから私達もまた二人でいられるねみたいなことを言ってくれて、それは嬉しかったんだけど」
それは確かに私が欲しい言葉だった。待ち望んでいた言葉で、やっと言ってくれたとさえ思ったのに。
「でも! 家に誘われた理由が! 大介君が華代奈ちゃんと付き合い始めたからなんて言われたら!」
涙声で叫ぶ私に、腕組して脚も組んで、大人しく聞いてくれていた栄子が呆れたような目を向ける。
「それはキューピッド的な役割を終わりに出来るね、みたいな意味でしょ」
「そうだけど! そうかもしれないけど! でも話す順番がさ」
「照れ隠しだったんじゃないの。『友達も彼女とイチャついてるし、俺たちも』みたいな」
「そんなの聞き方によっては妥協みたいじゃん。華代奈ちゃんがついに大介君のものになっちゃったから、悲しくて悔しくてとりあえず私で我慢しようとしてるみたいにも聞こえるじゃん」
「我慢も何もアンタら付き合ってんでしょうよ」
「でも気持ちは自由じゃん!」
栄子が溜め息をもらす。
「被害妄想過ぎよそんなの。ネガティブに受け取り過ぎ」
「わかってるよ私だって! だからなんでそんなこと考えちゃうんだろうって、こんな卑屈な女なによりも嫌いだったのに、自分がそうなっちゃうなんてありえない!」
「ホントね」
「いつからこんなネガティブになっちゃったんだろう。私こんなじゃなかったのに。これじゃますます華代奈ちゃんになびいちゃう」
「そもそも律人君に、華代奈ちゃんが気になってる感じはあったの?」
「わかんない」
「つまり、ないんでしょ」
「わかんない!」
「華代奈ちゃんは大介君の彼女になって、律人君も友達の彼女に手を出すような人じゃないなら、問題ないじゃない」
「でも好きになっちゃったらどうしようもないでしょ!」
「面倒くさいな、もう」
「何よ!」
「はいはい何でもないですよ。気にしないで」
私は声を上げて泣き出した。カラオケ店に連れてきてくれた栄子には感謝しかない。うんざりしたような栄子の顔が見えるけど、思い切り泣かせてもらう。栄子はドリンク飲んだり、デンモクで曲名を検索したり自由にしている。その自由な感じがありがたい。
「華代奈ちゃんと一緒に撮った写真とかないの」
「あるけど」
「見せて。彼氏との写真とかは?」
「ある」
手を伸ばす栄子に、写真を表示させたスマホを渡す。ソファの上でうつ伏せに寝転がりながら、彼女は写真を眺め始める。
「ふーん。華代奈ちゃんってやっぱり可愛いわね。写真うつりもいいし」
「うわぁぁああん!」
泣き叫んでやったが、栄子は少し眉を寄せただけで特に暴言は飛んでこなかった。
「これが律人君ね。何回か見たことある。話したことはないけど。きつそうな顔ね」
「カッコイイでしょ。釣り目だけど優しいの」
「ふーん」
興味なさそうに曲げた脚を上下にパタパタ揺らしながら、写真を眺める彼女。それを眺める私も心なしか落ち着いてくる。
「で、結局あんたは律人君と今後どうなりたいの。別れたいの?」
「そんなわけないでしょ」
「でも浮気する彼氏が気に入らないんでしょ」
「そんな話ひとこともしてないでしょ。それに浮気とかする人じゃないもん」
「他の女とヤれない代わりに今カノを家に誘うような男とは付き合ってられない、とか言ってなかった?」
「だからそんな話してないってばもう。何なの急に」
やたら口が悪い解釈に、私は立ち上がって声を荒立てた。栄子はスマホに口を近づけた。
「もしもーし、今の聞こえましたー? 彼女さんが荒れてまーす」
わざとらしく私のスマホに向かって話しかける彼女に、何の真似だと眉根を寄せる。
「何よ。彼に電話しろって?」
「どうも初めまして、栄子です。今駅近のカラオケ店にいまーす。すぐ来てくださーい。泣き叫んでて煩いです」
私の問いを無視して彼女は続けた。
「そうそう、そこにあるカラオケ店。自販機ふたつあるとこの緑の看板の」
そう言って彼女は伝票を確認して部屋番号を言い、「じゃ、お待ちしてまーす」と言って画面を指で操作した後、私にスマホを手渡した。
「来てくれるって」
「え、は?」
「ここ来たことあるんでしょ。すぐわかってくれて良かったわ」
「……え、なに、ホントに電話したの?」
「そう」
「律人君の番号知ってんの?」
「知らないわよ。だからアンタのスマホ使ったんでしょ」
目の前で見ていたのにパニックで混乱してしまった。束の間の沈黙が訪れた後、止まっていた頭が動き出す。
「もしかしてさっきの、なんか急に口が悪くなった時に電話かけてた?」
「正解」
今から彼が来るってこと? この泣き顔を見られるってこと?
「え、ちょ、どうしよ」
「トイレでメイク直してきたら」
慌てて鏡を取り出す私に適切な助言をくれる。こんな暗いところより明るいところの方がいい。
「いってくる」
「いってらっしゃい」
なんとか顔を整えて部屋に戻ると、そこには栄子から伝票を渡された彼がいた。
「これよろしくって。栄子さん? は帰ったよ」
「あ、そ、そう」
「うん」
ぎこちない返答に彼も居心地悪そうだ。途中で帰るにしても栄子はまだいてくれると思っていたので、急に二人にされてどうすればいいかわからない。
「さっきの話、本当?」
「え?」
「栄子さんの言ってたこと」
どこから彼は聞いていたのだったか。
「俺浮気なんてしてないよ」
「あ、うんっ、それはわかって、るんだけど」
私が勝手に自信がなくて、不安になってしまっただけ。
「何か誤解させるようなことしちゃったかな俺」
「ううん、律人君は悪くないの。ただ私が勝手に、華代奈ちゃんに嫉妬しちゃっただけで」
「華代奈ちゃん? なんで?」
「……なんでって」
「華代奈ちゃんは大介の彼女だよ?」
「うん、でも……可愛いから」
「歩美香ちゃんの方が可愛いけど」
そんなさらっと言わないでほしい。
彼がまっすぐにじっと見つめてくる。俯いても視線の熱を感じる。顔が、身体が、空気が熱い。
「歩美香ちゃん」
「は、はい」
彼が一歩近づいた。なんだか気圧されて私は一歩下がってしまう。構わず距離を詰めてくる彼に、下がり続けた私の背中は壁に当たってしまった。
「あの、ごめんなさい」
「なんで謝るの」
「だって、律人君は悪くないのに、私の心が狭いから、それで」
「歩美香ちゃんは悪くないよ。俺の愛情表現が足りなかったんだよね」
「そ、そんなこと」
「歩美香ちゃん、今日、家に来れるよね?」
彼はこんなに低く囁くように話す人だっただろうか。
彼の指が私の指に絡んでくる。胸の前にあった両手は左右に開かされ、顔を寄せてくる彼の吐息が、私の唇を撫でていく。
「俺も寂しかったんだよね、最近二人になれなくて。大介にも彼女が出来れば歩美香ちゃんも遠慮しなくて済むかなって思って、そっちを優先してたたけど、ちょっと考えが甘かったかな」
触れ合いそうで触れない絶妙な距離に、唇が彼を求めてしまう。自然と潤んでくる瞳を彼に向けると、相手の瞳は笑った気がした。
「これからはもっと一緒にいようね歩美香ちゃん。今日も帰ったらずっと一緒にいよう。歩美香ちゃんがもう不安にならないように、たっぷり話そうね」
その吐息が唇を、その指先が両手をくすぐっていく。呼吸が乱れる私に、彼は漸く口づけをくれた。
後日、栄子にはお礼と共に、あのあと彼の家でどんな甘い時間を過ごしたのかを教えてあげた。
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